2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

内需と外需を切り離してしか考えられない人たちに考えるヒント

@hidetomitanaka: で、一番だめな実践が日本銀行の政策。これだけは腐るほどわかってる 笑。2012-04-30 00:52:47 via web @hidetomitanaka: ちなみに僕は何度もこの10数年繰り返しているが、完全な政策なんかどこにもないと思っている。あれば教えてほしい…

日本と米国の違いってなんだろうか?(簡単な図表から)

バーナンキFRB議長の発言(学者のときの日本銀行批判といまのFRB議長になってからの金融政策のスタンスは首尾一貫)に対して David Beckworthが「総需要不足が原因じゃなかったの」という発言がある。でも、やはり僕はバーナンキがいまの米国はデフレ(の危…

星飛雄馬『45分でわかる!数字で学ぶ仏教語。』

昨日、古谷経衡さんたちのイベントに行ったときに頂戴しました。ありがとうございます。仏教の勉強はまとめてやらないといけないな、と思っているところでしたので、その初歩的な確認でもいい本です。イベントの帰りの電車ですぐ読めたので本当に45分以内で…

瀬谷ルミ子・安田洋祐・佐藤信「若手論客が語る「これからの日本」」『毎日新聞』

Twitterで安田さんが呟いていたので購入。しかし近所のコンビニには毎日新聞はなく駅の売店までいって購入(笑)。安田さんは当然知っているけど、佐藤信さんの名前ももちろん記憶に鮮明。なぜなら自分が選考委員である河上肇賞で、第五回の奨励賞として選ん…

武者陵司『「失われた20年」の終わり』

数日前にブログでとりあげた武者さんと若田部さんの対談で、この武者さんの本が積読であったのを思い出し読みました。副題に「地政学で診る日本経済」とあるように、米国が日本と中国に対してどのような地政学的観点から経済戦略を行い、それが日本の場合は…

「ヒトの価値が下がっているのが日本だ」(武者陵司×若田部昌澄「悲観論とたたかう 日本経済復活の道」)

異色の対談といっていいかと思います。ただ武者さんは、かなり僕らと近い見解をもっていて、基本的にケインジアン的見解に立ちそこに民間エコノミストらしい独自の政治経済的(時には地政学的)発想を加えてユニークな発言をする方です。 その武者さんと若田…

日本銀行は中央銀行なのかただの“私企業”なのか? 

昨日の政策決定会合ですが、政策決定の内容を見る前に、twitter上で上念司さんたちと予測をしてみました。 以下のような恰好の素材があったのでそれを元にしてみたのです。「基金増額10兆円、買い取り国債年限長期化でようやく中立。基金増額5兆円と購入…

政策の割り当ての理解が大切

@hidetomitanaka: 簡単にいうと、いま超まずい饅頭がある。だがまずいだけでそれをたべて死ぬほどではない。いま殺人事件が起きた。ある迷探偵が「この殺人はこの饅頭たべたせいだ」という。僕は「饅頭はまずいが、饅頭で殺したわけではない」という。他方で…

現在の本当の「消費税率」は20%超ではないのか?

消費税増税論議がこれからまたヒートしていくだろう。さて今日は講義の前の準備で、久しぶりに岡田靖さんと飯田泰之さんとの対談を再読した。芹沢一也&荻上チキさんたちの編集になる『経済成長って何で必要なんだろう?』(光文社)に収録されているおふた…

ベン・バーナンキFRB議長語る:やっぱり日本銀行はジャンクだって

日本経済新聞http://www.nikkei.com/markets/features/12.aspx?g=DGXNASGN2600A_26042012000000 学者時代といまの日本銀行への見解は全く同じだとバーナンキは断言。 1つは、確固とした意志を持つ中央銀行はデフレをなくすための政策を実施する必要があると…

「もはや戦後ではない」は日本停滞の宣言だった

@hidetomitanaka: 『経済白書』神話というのがあるけど、少なくともその初期10年ぐらいは、完全に長期停滞論がベース。2012-04-24 17:30:26 via Keitai Web @hidetomitanaka: 「もはや戦後ではない」と書いた『経済白書』昭和31年は有名だが、それは成長でき…

「国内のバカの問題は日本が考える問題」(下村治『日本は悪くない悪いのはアメリカだ』)

「バカ」とか書くと、それは田中の常套句かと言われかねませんが(笑)。表題の発言は下村治がかっていった発言を多少簡潔に書いただけです。フルバージョンは以下で、『日本は悪くない 悪いのはアメリカだ』に収録された発言です。 「今でも、日本では、自…

木地雅英子『あたたかい水の出るところ』

木地さんの作品は本当に好きで、『悦楽の園』は中でもここ数年読んだ小説の中では最も得るものが多かった作品です。最新作の『あたたかい水の出るところ』も、僕は『氷の海のガレオン/オルタ』や『悦楽の園』と同様に、だらだらなんとなくあっけらかんとし…

古谷主税局長歴史的答弁「デフレ下での増税は税収を減らす」(倉山満ブログより)

倉山満さんのブログで知りました。あたりまえといえばあたりまえだけど、財務省の主税局はさすがに生きた経済が机上の空論でできていないことを実感として知る人が多いのではないでしょうか。経済環境が悪化すれば、税収が落ち込む。増税すればさらにその環…

東京電力の天下りの経済的損失

東京電力は戦時中に、戦時体制に備えて政府がコントロールしやすいという名目で地域ごとにいくつかの独占事業体を構築する中で生まれた。独占事業体の特徴というのは、簡単にいうと消費者にとってムダが発生しやすいことだ。例えば電気料金は、自由競争のケ…

適菜収『ニーチェの警告 日本を蝕む「B層」の害毒』

ネットをやっていると一定の間隔で、「素人ですが」とことわった上で、執拗に専門的な見解を批判したり、質問のための質問を繰り返す人が多い。しかも多くは断定的な口調になりがちだ。間違いを指摘してもほとんど認めない。「素人」なのになんで専門家以上…

なんで日本っていつまでも停滞してんの

雑誌『電気と工事』に書いたエッセイの再録 まずお財布をだしてみよう。そして紙幣を広げてみる。おなじみの面々の顔や建物(守礼の門)があるだろうけど、その横に大きく「日本銀行券」とか「日本銀行」の文字があるだろう。この紙幣が日本銀行が発行したも…

中野剛志的レジームチェンジ論(財政政策&規制のビックプッシュ+インフレ目標の効果薄&弊害説)では、日本のデフレを脱却するのは難しい理由

@hidetomitanaka: なのでいまの「無責任なる」消費税増税政策は、これはかなりデフレを深刻化させる効果があると僕は思ってます。なので、上念さんとの共著でもレジーム転換(レジームチェンジ)が必要と書いたけど、どうもいまは疑似レジームチェンジ論の方…

中野剛志の『レジーム・チェンジ』におけるインフレ・ターゲッティング批判の要旨(半分)

中野剛志氏が『レジーム・チェンジ』で展開しているインフレ・ターゲッティング批判の要点を以下にまとめる。「中野氏はインフレ目標を批判していない」旨のウソをよく見かけるのでそのウソによって騙されないための備忘録である。 詳細は彼の本を読まれたい…

藤井聡『プラグマティズムの作法』

本書のメッセージを一言で言い表せば「日本にはプラグマティズムが不足している」ということでしょう。 藤井氏のいう「プラグマティズム」とは、その中心的な考えをウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』や『哲学探究』を通じて鍛え上げられています。 と…

なぜ財政政策中心主義ではだめか、なぜリフレ政策(インフレ目標など)でなくてはいけないのか

@hidetomitanaka: URLこれとURLが財政政策中心とか「政治力」論者への解毒剤。あと前書いた「宿題」の答えはやくねw、そんなに財政政策すきならねw2012-04-19 09:19:59 via web @hidetomitanaka: これが理解できないで、また財政政策の価値だけああだこう…

1997年、リフレ派への旅

『杉原四郎著作集 第3巻』(藤原書店) 月報杉原四郎先生と現代経済論戦 日本経済は12年もの長きにわたる大停滞を経験した。この過程でさまざまな経済学者・エコノミスト・政策当事者・評論家たちが苛烈な経済論戦を繰り広げてきた。特に小泉純一郎政権が誕…

ガンダム年輪理論:日本テレビNews Everydayでガンダムについてコメント

ガンダム・フロントやザク豆腐などで、ガンダムへの関心が高まってるせいでしょうか。ガンダムについてコメントしました。使われたのは、ガンダムのブームがファミリーやカップルにまで拡大しているという一番無難なところでしたがw 中野晴行さんのマンガ市…

書評再録:『つげ義春初期傑作長編集』

初めて商業誌(『週刊東洋経済』)に書いたマンガ関係の原稿。 「ねじ式」、「紅い花」などで60年代に伝説的な作品を残し、また80年代には「無能の人」で再び鮮明な衝撃を与えた著者の初期作品集である。50年代の貸本ブームをともにした時代劇(「忍者秘帳」…

遊びと経営者の精神

これは『プレジデント』にその昔書いた書評。なかなかいま読んでも興味深いことをわれながら書いてる(笑)。書評:『経営者の精神史』 山口昌男 経営者の「知のネットワーク」を探求した快著である。明治以降の日本近代を築いた経営者たちが、その経済的業…

現代日本の増税を考えるヒント:シュンペーターの『租税国家の危機』

これは2003年に出た藤原書店の小冊子『機』に掲載した「税とは何か」についての文章。これを読むと税金というのは、もともと官僚たちを中心とする利権集団を養うために徴取されたことに起源があり、いまもその側面が払しょくされていないことがわかる。現在…

昭和天皇と経済政策

昔、『プレジデント』に掲載した書評。『昭和天皇』 ハーバート・ビックス/吉田裕監修/岡部牧夫・川島高峰訳 講談社 上下巻ともに2300円+税 日本の20世紀前半における政治的決定のメカニズムは何か。そのメカニズムに最終的に「責任」を負うのは誰であっ…

重松清『日本の課長』&『ステップ』

最近文庫化された、重松氏の小説『ステップ』はなかなか面白かった。重松氏の作品は、04年ぐらいに『週刊東洋経済』で書評を書いたことがある。このブログが始まる前なので再録していないので以下にコピペ。『日本の課長』 重松清 サラリーマンの本音を聞く…

三重野康元日本銀行総裁は、誰に対して「平成の鬼平」だったのか?

三重野康元日本銀行総裁がお亡くなりになりました。謹んでここに哀悼の意を表します。また各メディアは彼の業績に「平成の鬼平」とつけています。いままで私(たち)は、三重野氏の生前の業績について、以下のような評価を下していました(2001年当時。いま…

2012年04月16日のツイート

@hidetomitanaka: 原発問題で結局、我慢大会か原発再開の二択で、電力自由化は「悪魔の選択」扱い。笑えるw2012-04-17 06:42:33 via Keitai Web @hidetomitanaka: 最近、自分の政治的な立場ってなんだか皆目わからなくなってるw 昔もわからんけど、最近、よ…