2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

 切込隊長の滝川クリステル論の件について

匿名記事書くネタに困って『週刊文春』買ったら載ってますた。滝川クリステルの「左傾化」問題と、クリステルみてるんでニュースおぼえてない効果を問題に。そういえばそうだ。 というかテレビ原則みないわたくしはほぼ「くりろぐ」とニュースジャパンが完全…

 なんでニュータイプって現実にはいないの?

かもられるから。 一昨日、ようやく課題の『誘惑される意志』の書評を書いて某洋経済さんに送付したのですが、そこには双曲線的割引を中心にした経済理論の可能性が書かれています。双曲線的割引というのは、目先の欲望の実現を選ぶことで、将来の利益を損な…

 『マルサスと同時代人たち』

共著者の出雲雅志さん、松井名津さんから献本いただく。どうもありがとうございます。最近(といってもここ10数年)最も経済思想史・経済学史研究が意欲的なのがマルサスとその関連分野ではないかと思う。その成果を収録した貴重な研究論文集。セー、マーセ…

 世界がみんなインタゲになったら(ほぼそうだけどw)

知人曰く、別名、ジークインタゲ論文*1w A Stable International Monetary System Emerges: Inflation Targeting is Bretton Woods, Reversed Andrew K. Rose http://papers.nber.org/papers/w12711 昨日は「標準的なマクロ経済理論」がどうしたこうしたと…

 安場保吉の遺作

安場保和伝1835‐99―豪傑・無私の政治家作者: 安場保吉出版社/メーカー: 藤原書店発売日: 2006/04メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る ちょっと前に読んでいたんですが、紹介するのを忘れてました。明治時代の名物知事として知られる人の伝記…

 清算主義の復讐

『週刊東洋経済』の斎藤誠氏の「成長重視、空しさばかりの政治算術」(『経済を見る眼」)。 あいかわらずのマイルドインフレに誘導するリフレ政策への根強い懐疑と批判が展開されている。ベースは低生産性企業を低金利で延命させるのではなく金利をあげて淘…

 健康な人と壊れた人―セーラー服と機関銃―

さらっと以下は『セーラー服と機関銃』ネタばれつきですのでそこんとこよろしくお願いしますが。 長澤まさみ嬢の『セーラー服と機関銃』終わっちゃいましたね。機関銃でバババババババァアみましたか? で、おじさん、この間、元祖薬師丸ひろ子版の『セーラ…

 フランク・ナイトは本当にミルトン・フリードマンを破門したのか?(続)

http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20061122#p1 の続き 宇沢弘文『ヴェブレン』(岩波書店)より引用 「八十歳の誕生日のお祝いから、ひと月ぐらい経ってからだと記憶している。ナイト教授がみんなを集めてつぎのように宣言したのである。ジョージ・ステ…

 フリードマンは黒人の差別問題を人種差別されるからではなく努力が足りないからだ、といったのか?

いってるわけない。 まず内橋克人『悪夢のサイクル』(文藝春秋社)より引用 <アメリカではケネディ政権の時代、黒人差別の問題が社会的関心を呼ぶようになりましたが、フリードマンはこうした政府による自由競争への介入にも反撥し、『資本主義と自由』の…

 日中経済学交流史その1

日中経済学交流史--近代からの視線 田中秀臣 日本の明治以前の経済学は儒学思想の影響を強くうけた。例えば、日本の経済思想の中でその黎明期に活躍した新井白石、荻生徂徠、太宰春台、三浦梅園などは、四書五経に散見されている経済思想やまた『管子』や『…

 金子勝経済学のレトリック

昨日、古いファイルを整理してたらでてきたしろもの。学会誌以外でははじめて書いた書評(ただしメールマガジンでだけど)。まだ日本の経済論戦の俯瞰図みたいなものをつかめてなかった2001年はじめのもの。例えば金子勝氏が以下で提案する減債基金的な手法…

 首都在住のポップ(死語)な地方大学教員が(迷惑省みず割って入って)お応えしましょう。

http://d.hatena.ne.jp/osakaeco/20061122/p1 より <山形さん:はいはい、すごいですね。でもあなたが考える程度のことはすでにとっくの昔にだれかが考えているのです。そしてその中にはその仮説をブログで開陳するだけでなくきちんと検証し、精度をあげて…

 The Economist セレクション 情報

バカげた誹謗中傷よりもこのセレクションを読むほうが比較できないほど有益。 「木を見て、森も見てみると:森林は増えている」http://cruel.org/economist/economisttrees.html 「再生可能エネルギーは補助金次第のバブル」http://cruel.org/economist/econ…

 フランク・ナイトは本当にミルトン・フリードマンを破門したのか?

まだ調査中途だけれどもあえて書いてみます。ミルトン・フリードマンがポンドの空売りという「投機」を試みたことにフランク・ナイトが「激怒」し破門した、というエピソードをもとに、例えば内橋克人氏は次のように書いてフリードマンを批判しています。 「…

 これが僕らが望んだ日銀総裁記者会見だ!

素晴らしい! http://www.doblog.com/weblog/myblog/72014/131#131 現実は違うけどさ(ーー)

 わたしの前を通り過ぎていった経済学書2006年度ベスト10

さて早いもので今年もあと40日あまりとなりました。そろそろいろんな分野で年間ベスト選出の時期になってもおります。以下ではとりあえず年間200冊ぐらい読んできた新刊経済書の中から昨年の11月末以降でたものの中から順位不同でとりあえずベスト10を作成し…

 ロマンスの経済学

フリードマンの生前最後のインタビューと思われるもの(違ったらスマソ) 「ロマンスの経済学」http://www.keepmedia.com/pubs/OpinionJournal.com/2006/07/22/1708407?extID=10032&oliID=213 インタビューというか会見記録といったほうが正確で、途中、ディ…

 プラダを着た悪魔

近所のシネコンで。ナイトショー。原稿カキコ&模索の合間で。オリジナル・サウンドトラック プラダを着た悪魔アーティスト: サントラ,モーシャン・ワーカー,デヴィッド・モラレス・ウィズ・タムラ・キーナン,テオドール・シャピロ,マドンナ,ビター・スウィ…

 ウンコな議論、またでたー

フランクファートの最新刊『真理について』(2006年)をペラペラ斜め読みしましたが、これは今年度初頭の話題作『ウンコな議論』の続編となっています。ウンコな議論作者: ハリー・G・フランクファート,山形浩生出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2006/01/11…

 この手があったか 違

たけくまメモ:格差社会最終解決法より解決法 → http://www.youtube.com/watch?v=iaLpzhOpjTA

 スティグリッツの制約されたグローバリズム

数日前に紹介した原書があっという間に翻訳されて出ました。原書を購入した日に翻訳が出たのを知って愕然。これぞまさに情報の非対称性(というかただの無知w)。で、田中はいろんな経済学者から影響をこれでもうけているのですが(誰でもそうでしょうけど…

 ミルトン・フリードマン逝去(享年94歳)

http://www.nytimes.com/2006/11/16/business/17friedmancnd.html 最近まで元気に長時間のインタビューにもでておられただけに残念です。現在のマクロ経済政策の基本(期待で修正された短期と長期のフィリップス曲線、自然失業率の概念)を構築した重要なひ…

 今日、書類の整理整頓してたら気が付いた

池田信夫先生が同僚になった件について http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/cda20af3b83d19e193ac5dec65a5f6a1 ウェルカム。

橋本努の左右田喜一郎論

傑作。ただし僕は反論があるけども。 以下の本(『日本の経済思想2』日本経済評論社)は編者の方針にかなり濃厚な疑問符がつくのだが、橋本氏の論説「左右田喜一郎」は、左右田の生涯と著作の意義を現代の読者に初歩から解説することに成功していること、さ…

 小峰隆夫『日本経済の新局面』

日本経済の新局面作者: 小峰隆夫出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2006/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (4件) を見る う〜ん、なんか淡白すぎる。前作の『日本経済の構造変動』は日本型雇用システムの変容を独自に考えていて興味深いものだっ…

 間宮陽介『ケインズとハイエク』増補版

ケインズとハイエクの経済思想の結節点を「制度」や「慣習」に求めるという間宮氏の試みが、本書の公刊から20年近くを経て、具体的な「制度」=中間組織への期待となって姿を現している。 増補 ケインズとハイエク―“自由”の変容 (ちくま学芸文庫)作者: 間宮…

 ここも「戦争」開始だってさ

竹中平蔵氏、『フィナンシャル・タイムズ』アジア版にて、日銀のきわめて早すぎるゼロ金利解除、そして予想される金利継続引き上げを、マネーサプライの増加率に注目して日銀の政策を批判しました.http://www.ft.com/cms/s/2f87911e-7277-11db-a5f5-0000779e…

 50人の主要経済学者

スティーブ・プレスマンの『50人の主要経済学者』の改訂版。早稲田大学図書館から借り出す。こういうコンパクトで文献紹介も充実したミニ経済学者辞典みたいなのは実は大好きw。マーク・ブローグの二部作(ケインズ以前、ケインズ以後)は何度読んだかしれ…

スティグリッツの日銀批判の基礎??=ADP・中谷モデル

とりあえずhicksianさんのメモ。冒頭の僕の戯言は無視するようにw http://hicksian.cocolog-nifty.com/irregular_economist/cat1965717/index.html あと別エントリーに書きますけど、今般の日銀の金利上げの事実上の理論的核は例の「日銀ダム論」でして、そ…

 「戦争」が始まるってさ

http://www.nakagawahidenao.jp/pc/modules/wordpress0/index.php?p=337 <このような政府・日銀間の共通目標こそが国の成長戦略の根幹となる政策である。同時に、政府・日銀の意思疎通の中で、日本の潜在成長率についての意見交換も是非行っていただきたい。…