経済

金子勝ベスト5(笑)

Twitterで以下のようなことを書いた。 「オレは自分とは問題意識もまたマクロ政策の解法も違う人の本を読むのが実は大好物である。ああだこうだとしかネット匿名に評されてない金子勝氏の本や山口二郎氏の本もかなり読んでる。前者はたぶん20冊近く。それく…

論説「株価暴落「アベノミクス終了宣言」の妄執」by田中秀臣in iRONNA

先週末のダウ平均の大幅下げ、それをうけての日経平均の大幅下落をもとに論説を書きました。株価が大きく下げるとすぐに「アベノミクス終了」とか、あるいはトンデモ経済論や陰謀論、そして政治的な詭弁が出てきますが、まさに奇怪な非知性の宴になります 笑…

裁量労働制の拡大をめぐる経済学メモ

政府の「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱」は簡単にいうと二つの構成要素からなっている。一つは残業時間の上限規制の強化、そしてもう一つは裁量労働制の拡大である。 政府が労働時間に介入することの正当化は、通常の経済学で…

デマ「「エンゲル係数の上昇=景気回復の証拠」と主張する安倍晋三」を流布して経済政策論議を混乱させたい人たち

なんでも安倍首相が国会でエンゲル係数についての答弁をして、「「エンゲル係数の上昇=景気回復の証拠」と主張する安倍晋三」ということになっているらしい。本当かどうかすでに検証している人たちがいるが、簡単にいうとデマである。この動画の3分から3分5…

]「「国の借金1100兆円」は本当なのか -話題の〇〇で理解する、わかりやすい経済のはなし」(2018年2月号)田中秀臣&田原彩香in Schoo(スクー)

毎月一回お届けしているスクーの経済講義です。記憶では五回目を迎えました。おかげさまで半年間の授業延長ということでますます気合が入ります。最新の経済の話題をリアルタイムで、受講生の方々と双方向で語れるのがこの番組の魅力ですね。ぜひ受講登録を…

岩田規久男日銀副総裁講演&記者会見:リフレ政策への無理解への反論と5年間の総括

岩田先生が日銀副総裁としておそらく最後の記者会見を行いました。それに先行して行われた講演の内容も素晴らしいものでした。 講演の要旨は、日本銀行の金融政策、特に「イールドカーブコントロール」の有効性に主眼を置いています。また政府があまり過度に…

ビットコインは「市場の失敗」(by田中秀臣in Schoo)と岩井克人氏の「朝日新聞」インタビュー

岩井克人先生が朝日新聞のインタビューに答えて、ビットコインはなぜ現状、「貨幣」になれていないのか、また分散型「貨幣」が長期的には滅亡する予測についてもコメントしている。「ビットコイン、貨幣になっても必ず…」 岩井克人さん https://www.asahi.co…

論説「アベも憎けりゃ“リフレ”も憎し」by田中秀臣in 『月刊WiLL(ウィル)』3月号掲載

原題は「偏向報道の経済学」ですが、特にリフレ政策をめぐるテレビの取り上げ方、日本の「財政危機」なるものの報道の仕方、村中氏のマドックス賞受賞を「報道しない自由」などを経済学の視点から言及していきました。 またBPOについてその役割が正しいもの…

論説「SNH48と愛国ビジネスの経済学」by田中秀臣in『電気と工事』2月号

第77回目の連載は、中国共産党の文化政策と親和的になっているSNH48の活動を中心に、中国におけるアイドル市場について簡単に解説しました。連載はすでに七年目に突入しております。電気と工事 2018年 02 月号 [雑誌]出版社/メーカー: オーム社発売日: 2018/…

論説「デフレ不況の勝ち組「債券ムラ」と既存メディアの蜜月関係 」by田中秀臣in iRONNA

時論的というよりも常にこの20年闘ってきたものをテーマにしました。http://ironna.jp/article/8683

論説「三橋貴明DV事件を機に考えたい「家庭内暴力の経済学」」by田中秀臣in iRONNA

三橋貴明氏の家庭内暴力事件を契機に、家庭内暴力を経済学の視点から考えてみました。どうかご一読ください。http://ironna.jp/article/8641

家庭内暴力(Domestic Violence)と経済学

内閣府のデータをみて、物凄く多く、また氷山の一角だとも思うので以下に経済学との関連性があるものを掲示。 主に自分のためのリンク集。論文はまだ要旨しかみてないのでこれから読んでみる。内閣府男女共同参画のデータ http://www.gender.go.jp/policy/no…

橘木俊詔『子ども格差の経済学』(東洋経済新報社)

去年読んだが感想を書いてなかったので簡単に。全体としてはあまりいい出来の本ではなく、特に政策的提言が父親の取り組みをもっとすること、家庭学習の時間を増やすこと、塾へ行く時間を減らすために学校内に習熟別クラスを増やすなどの提言があるが、前二…

「日本人はどのくらい貧しいのか -話題の〇〇で理解する、わかりやすい経済のはなし」(2018年1月4日)田中秀臣&田原彩香in Schoo(スクー)

今月は貧困をテーマに、そもそも貧困とは何か、日本の貧困の状況、隠れた貧困、アダム・スミスからの貧困の見方、価値観の対立、貧困の解消のための政策としてのマクロ経済政策とベーシックインカム。ベーシックインカムの問題点と漸進的な改革、生活保護に…

岩田正美『貧困の戦後史』(筑摩書房)

岩田正美氏の書籍はとても参考になる。と同時に「失われた20年」を強調するのはかまわないが、いつものことだがその原因、解消法の認識はないに等しい。つまり日本の社会政策、社会問題、労働問題の研究者がほぼ軒並み陥っている通常の財政・金融政策への無…

チャールズ・ウィーラン『MONEY』(山形浩生・守岡桜訳:東洋館出版社)

目配りのよさと多彩な具体例、そして現実をしっかり見据える視点から書かれた良質の貨幣論の入門書である。大学生ならば授業の副読本で読むには適切だろう。価格もこの本の分厚さにしては手ごろだ。ただしその分厚さがちょっとしたハードルになる人もいるだ…

貧困線についてのメモ

自分用のメモ。 http://www8.cao.go.jp/kodomonohinkon/kentoukai/k_1/pdf/s10.pdf http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/20-21a-01.pdf http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa16/dl/03.pdf日本の子どもの貧困分析 :明坂弥香、伊藤由樹…

お正月特別企画:2017年心に残る経済書ベスト20発表!!(ベスト10日本人著者全コメント公開)

明けましておめでとうございます。今年も皆さんのご多幸、ご健勝をお祈りしております。 2017年でこの経済書ベスト20も5回目を迎えました。ネット(twitter、Facebook、メールなど)を経由して毎年100名以上の方々から投票をしていただいています。参加いた…

「アベノミクスはトリクルダウンを狙って一部の人にしか恩恵を与えない政策だ」と首相や浜田宏一先生を利用して嘘をつき続ける人たち

アベノミクス、その中の金融緩和政策についての評価で、「アベノミクスはトリクルダウンを狙って一部の人にしか恩恵を与えない政策だ」というのが、繰り返し悪意、無知、そしてネットではここが多いがただの愉快犯という幼稚な心性で広まっている。正直、そ…

「安倍政権はGDP統計をかさ上げした疑惑がある」という奇妙な妄想をもつ人たち

感情優位な人たち(アベノセイダーズ版)のひとつの最近のトレンドがあって、「アベ政権は都合のいいように基準を改定してGDPかさ上げした!」とかいうもの。 これほどでたらめはなくて、そもそも基準は国際的標準、そしてその改定を決めたのは民主党政権な…

動画:『さよなら「アベノミクスによろしく」(後編)』田中秀臣in AJER

後編になります。アベノミクスのうちリフレ政策に該当する金融緩和政策への批判に対して、批判になってない批判を徹底的に反論しています。どうかご覧ください。https://www.youtube.com/watch?v=V9F7ySd5ukM

ライアン・エイヴェント『デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか』(東洋経済新報社)

現在から将来にかけてのテクノロジーのあるタイプの発展を前提に、労働力の余剰が世界的に出現すると説く、なかなか面白く、予想面を除いても現代の日本経済にも大変に示唆的な本である。 似たような書籍を、我々は井上智洋さんの『人工知能と経済の未来』(…

“人出不足倒産”を過剰に重視してはいけない(2017年12月現在)

“人出不足倒産”という文字を各メディアは実体以上に大きくとりあげる傾向にある。ラジオや動画、さまざまな論説でも言及しているが、分野ごとに人出不足的状況は表れているが、マクロ経済的に人出不足なのかといえばそれほどではない、というのが真実である…

論説「「日本の借金1108兆円」NHKの歪んだ報道が国民をさらに惑わす」by田中秀臣in iRONNA

毎週の連載です。今回はたまたま見たNHKニュースがとてもひどい内容だったのでそれについて書きました。偶然に高橋洋一さんも同じ趣旨の論説を書いてますが、あのニュースをみて批判的意見をもたない人はまずいと思います。 ぜひNHKさんには「政府の借金」系…

『まんがでわかる! ケインズの経済学』(イーストプレス)

経済書ベスト3で何人かの方々があげていて、この本は立ち読みを少ししただけで全部読んでないなと思い、さっそく読破。細かいところを抜かせばよくできていて感心。 マンガ的なケインズでは、ピーター ピュー&クリス ギャラットの定評のある『ケインズ』、…

2017年経済書ベスト10&年忘れトーク&ライブ(出演:田中秀臣、井上智洋、舞川れみ、石川彩楓(はちきんガールズ)、CA:saya)in荻窪ベルベットサン

毎年恒例の忘年会企画でした。会場では経済書ベストは20位から順次紹介していきましたが、著者から頂戴したコメントとともに1月1日にこのブログで公表します。ご期待ください。12月21日(木)午後6時半開場、7時開演。2017年経済書ベスト10&年忘れトーク&…

動画:『さよなら「アベノミクスによろしく」(前編)?』田中秀臣in AJER

最近、店頭でみかける『アベノミクスによろしく』を読んでみて、この本だけではなく、アベノミクス批判について反論をしてみたくなりました。いままでもしているのですが、まとめてどんどん発言していこうかな、と思っています。 この動画はリフレ政策の基本…

ニーアル・キシテイニー『1分間で経済学――経済に強い自分になる200のキーワード 』

『経済学大図鑑』の著者でありキシテイニーの今度はハンディに読める、ある意味おしゃれな本が登場。選択されている経済学用語も最新の話題のものが多く、経済学初心者のとてもよい副読本になるでしょう。 1分間で経済学――経済に強い自分になる200のキーワー…

齊藤元章&井上智洋『人工知能は資本主義を終焉させるか 経済的特異点と社会的特異点』 (PHP新書)

井上さんから頂戴しました。ありがとうございます。 本書はいま補助金不正受給問題で逮捕されている齊藤元章氏との対談ということで別の意味で話題になりそうでしたが、幸運なのかなんだかわかりませんが、ひとまずそういう事件とは無縁のところで読むことが…

「アベノミクス(のリフレ=金融緩和)では雇用は改善してない。総実労働時間数が低下しているからだ!」という理解できない議論について

総実労働時間数の推移だけみて何がいいたいのか皆目わかりません。ただネットでは「アベノミクス(のリフレ=金融緩和)では雇用は改善してない。総実労働時間数が低下しているからだ!」という意見を見かけます。 以前、シノドスの論説で片岡剛士さんが以下…