2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2008年から2009年へ

今日で2008年ともお別れです。毎年思いますが本当に時間はあっという間に過ぎてしまいます。ただ思い出せば今年は僕にとっては変化の年でもありました。以下に少し思い出してみましょう。順番は重要性を示すものではなく思い出したままです。1 2008…

小野善康『SIGHT』雑感

いま出ている『SIGHT』でのインタビュー記事。「アメリカがものを買わなくなって日本の経常収支が悪化したら円安になる。円安になったら日本製品は国際的に安くなる。だから生産効率を上げてコストを下げたのと同じで、売れ出す。つまり、アメリカが不況にな…

スーザン・J・ネイピア『印象派からアニメへ』

「英語でアニメ・マンガ!」のceenaさんに教えていただいた『現代日本のアニメ』の著者ネイピアの新作(といっても一年前)。この年末にゆっくりできたら読もうかと思ったがまったくそういう暇がないことに気がついた。そもそも世間が危機的な状況にあるのに…

早読み!週刊東洋経済

次号の『週刊東洋経済』が手元に。この号は年明けに出る最初の号でしょうね。そこに『前川春雄 奴雁の哲学』の書評を寄せました。この日本銀行そのものの化身(つまり今日、僕らが批判の対象にすべきすべてのイデオロギーの体現者でもある)といっていい人物…

内藤陽介『年賀切手』

かなり話題になっていて品切れしているよう。年賀状作成もひと段落している今、落ち着いて読むにはいい機会でしょう。年賀切手作者: 内藤陽介出版社/メーカー: 日本郵趣出版発売日: 2008/12メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (2件) を見る

お正月なのに四月馬鹿

あるブログを読んだら、マンキューもクルーグマンもインフレ期待をコントロールする政策(日本のネットに合わせてインタゲ、誘導インフレ、調整インフレ)を放棄して、そういう主張で日本銀行を批判している岩田規久男先生含むリフレ派は反省せよ、という奇…

山口浩『リスクの正体!』

ご恵投いただきありがとうございます。予測をテーマにした一冊で面白そうです。セオリーの予測特集からずっと経済学と予測については少しずつ考えているので参考にしたいと思います。 リスクの正体!-賢いリスクとのつきあい方 (木星叢書)作者: 山口浩出版社/…

さらに「現実」からの疑問は深まる

数日前にこういうこと書きました。 小野先生の理論はいいんだけれども、小野先生の体系って一種のガラパゴスみたいなものでしかないんじゃないかなあ。すでに理論の進化というよりも現実の進化に適応できてない、というか (中略) いま素朴な観察によれば、…

収録終了。とても勉強になった

朝日ニュースターの5時間討論番組の収録から帰宅。非常に面白かったし勉強になった*1。宮崎さんの司会術がやはり長けていて討論者としても非常にすっきりした議論ができていたし、たぶん視聴者となってみても面白いものになっているはず。あとで見てみるの…

はじめての口述筆記

昨日ははじめて口述筆記で単行本を「書く」。うまくいくのか心配だったが、ともかく全力を尽くしたかな。半分終わればいいかな、と思ったが、昨日の感じだとほとんど口述の方は終了した感じか。風邪をこじらせていたので、一昨日の別件の打ち合わせのときは…

上野泰也『「依存症」の日本経済』

上野さんからご恵贈いただきました。大変ありがとうございます。本自体は1月7日新年早々の発売となるとのことです。上野さんも編集担当の方も年末の忙しい時期にわざわざご恵投いただけたことに感謝しております。まだ頂戴したばかりですのでこれから拝読さ…

困ったときの小野頼み

小島寛之さんのブログより:http://d.hatena.ne.jp/hiroyukikojima/20081224/1230111860 まあ、小島さんが「現実をみてない小島」の類の批判をされたら、100%の確率で小野先生の理論を持ち出すと予想したのですが、その通りでした 笑。 小野先生の理論はい…

今日もお酒飲まない:雑感

切込隊長へのきちんとした応答というわけではなく、雑感として読んでね。 不況という現象では、もともと赤字経営で非効率的なところが真っ先にドタバタ倒れている、ということですが、これ必ずしもそうじゃないところが面倒なところです。 なぜ面倒かという…

朝日新聞朝刊「昭和恐慌に学べ」

おお! 朝日新聞の神谷穀記者の記事、これいい! いまの世界金融危機を回避したり、今後の世界経済の動きを考える上で、昭和恐慌や大恐慌期の教訓を活かすべきだとする趣旨の記事。特に保護主義への台頭が資源や市場の争奪戦を招く、という指摘は重要。ここ…

聖☆危機的なおにいさん(たち)

お姉さんもいるかもしれませんが。クリスマスイブの贈り物です。サンタではなくただのおっさんからですみませんが。最近、このブログでふれてきたネタの数々をまとめて短文にしました。どこかの雑誌にブラッシュアップして掲載されるかもしれないのでそのと…

民主党にも積極的金融政策を支持する議員はいます

このブログでは民主党の経済政策の理解にはかなり辛らつな発言をしているわけです。ただ僕は応援政党がないので、どの政党どの組織でも、不況の中ではあたりまえの積極的な金融・財政政策を採用する政党または議員(議員候補)を応援しています。民主党とい…

「三年後の景気回復」はただの財務官僚の作文

しかし「三年後の景気回復」というのは正気の大人の発想でしょうか。「景気回復」とつけずにただ単に「三年後に検討する」とした方がコミットとしてはまだまともです。この減税などの(小出し)財政政策を先行させて「三年後」に消費税増税、というシナリオ…

(今夜もお酒は飲まない)日本は不況をうまく活かせるのか???

切込隊長ブログより。 だから、もう少し時間をかけて、っていうか不況を旨く利用して、経済効率が上がるような再編というのはどんどんやっていったらいいと思います。民間主導でも政策でもいいから、きちんとしたディールを重ねてメガなんちゃら化したほうが…

河上肇『貧乏物語』復刊

東京河上会の、それでもアンチ河上肇の田中です。 版権が切れてるのかもしれませんが、いままで岩波文庫版と全集版でしか利用できなかった『貧乏物語』が、最近の出版における「貧困ブーム」あるいは「蟹工船ブーム」あるいは「マルクスをもう一度」あるいは…

預金国家と借金国家でゼロ金利政策のもつ意味が違うって?

またネタエントリーです。よろしくお願いします。 これは『夕刊フジ』に掲載されてたものらしい。木走日記さんとういう方のところで見たので木走さんの記事おこしの労を利用してすみませんが一部分引用させていただきます。 なるほど、日本は預金国民、米国…

今年の自分のブログを振り返る(その1)

全体的にはブログを書くのがだんだん退屈になってきた一年といえるでしょう。その反動なんでしょうか、ネットで知り合った人などを中心に、春以降、何度も飲み会(飲まないけどw)を企画し、サイバー上ではないリアルな付き合いを深める方向に傾斜しだした…

迅速かつ政治資源全開

日本の経済政策で、世界でも有数の迅速さと政治資源の投入、経済学界の積極的リード、官僚の誠実なる履行 これらすべてをみたしているもの それは不況の下での増税計画 素晴しくて論評もできない

年の瀬は暗黒卿と埋蔵金を堀りに出かけます

実際には埋蔵金(20兆円)だけじゃ全然足りないけど。ともあれ、今年一年の仕事の締めくくりに高橋さんや宮崎さんと仕事ができるのは有意義な体験です。 2008大論争5時間スペシャル 日本の未来をデザインしよう! http://asahi-newstar.com/program/shinsou…

安達誠司・高橋洋一・上野泰也・若田部昌澄ほか『どうなる! 日本と世界の経済』

『Voice』に掲載された論説の再録論文集。例えば安達さんの論説はここでも触れました。基本的に、タイトルにあげた安達さん、上野さん、高橋さん、若田部さんの各論説だけ読んでおけばいいでしょう。 ああ、あと珍しいというか僕みたいな『エコノミストミシ…

なんかアンテナみたら落ちてたので拾ったもの

はてなアンテナみたらなんか落ちてたもの。なんのことかわからないけれどもなんか重要そうなので一応、はてな交番に届けておきますねw ■[ネタ] ノ○ー戦線後退中! 28 名前: 金持ち名無しさん、貧乏名無しさん [sage] 投稿日: 2008/12/21(日) 16:44:52 ノ○…

辰巳ヨシヒロ『劇画漂流』下巻

待望の下巻。関西(名古屋含む)の貸本マンガ界や劇画工房の黎明と崩壊などが非常によくわかり面白い。もっと続けてもいいんじゃないかなあ、と思ったほど。昭和35年で終りなのは時代を象徴しているんだろうけれども、僕個人としてはその翌年に生まれていた…

2008年今年読んで感銘したマンガ本ベスト10

ささやかに僕のマンガベストw(順不同、翻訳もの抜かす)

早読み!『週刊東洋経済』2008年ベスト

自宅に届いたのでいち早く読む。経済・経営書ベストの発表。上半期はベスト10に入った『不謹慎な経済学』は年間では23位にいました。ありがとうございます。名指しで互いに批判しているクー氏の本と同ランクなのも面白いところです。 ベストの詳細は、もちろ…

ホンダ社長のインタビュー感想

ホンダ、円高続けば正社員削減も…福井社長が言及 http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/business/20081220-567-OYT1T00021.html 福井社長は「1ドル=90円、85円では、とても持ちこたえられない。国内生産はもっと減る」と追加減産の見通しを示した。…

「不況議員」は誰か?

下のエントリーのように自動車産業全体がホンダ社長並の危機感(甘すぎる)を持っているとすれば、例えばトヨタなどは労使ともに参院の愛知選挙区にいる日本銀行出身の議員の支援(してないわけはないでしょ?)を拒否すべきではないだろうか。そこまでやれ…