2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧
村上さんの第三作は、『日本人はなぜ貧乏になったか?』を原論とすると、デフレ脱却後の資産運用の変容を独自の「読み」を交えて解説したものです。本書の刊行に合わせるかのように日本の株価は大きく調整局面に入りました。これは僕の見解ですが、しばしばT…
戸田武雄訳の経済表が長く品切れの中、平田清明・井上泰夫訳が文庫の仲間入り。今回は特に井上さんの解説と、最近の研究成果を反映した訳文の見直しなどが行われている。ケネーの経済表は、僕もとても好きな文献のひとつで読むたびに知的な刺激をうける。今…
現在の日本はアベノミクスの核心部分は、リフレーション政策(リフレ政策)であり、それはデフレを脱却し低インフレ状態にもっていくことで経済を活性化させるものだ。このリフレーション政策を10数年前から日本に適用すべきだと主張していたのが、現在のF…
アベノミクス本三本の矢(本書、片岡剛士『アベノミクスのゆくえ』、高橋洋一『アベノミクスで日本経済大躍進がやってくる』)の二冊目。若田部さんの本がわりとコンパクトにまとめてある入門編とすれば、片岡さんのは新書にもかかわらず重厚な本格的アベノ…
名作『ムチャチョ』のエマニュエル・ルパージュの力作『悪なき大地』を冒頭に収録し、今回もハイ・クオリティな作品を多く掲載しています。まもなくバンド・デシネの日本で最初の特集本も出るようですが、そこでも僕は本雑誌の意義を強調するコメントを寄せ…
現代の主流派経済学で貨幣をいれた分析をするのはかなり面倒な作業です。それに加えて、この貨幣的分析で、長期デフレ現象や雇用市場の「総需要不足」的現象を合わせて説明するとなると、ハードルはさらに高いでしょう。本書に収録されている井上さんの貢献…
大変お礼が遅れました。ありがとうございます。finalventさんのTwitterでの発言を目にするとしばしば、50歳すぎてからの人生観にふれる機会がありましたが、本書はその集大成という感じでしょうか。特に後半にその50歳すぎの人生観、学習への態度がするどく…
ブラック企業特集は本誌の特徴になったようです。ただすでに「資本主義経済は原則、ブラック企業である」みたいな論調もでてきて、なんだかなあ、の側面もあるのは事実です。そんな中でますます本誌の論壇誌としての意義が問われていくのではないでしょうか…
村上さんの最初の著作は、「なぜ日本はこうまで停滞し、生き方がぎすぎすし、そして多くの人が自らの生活をしんどいものとおもうようになったのか」という疑問に取り組むリフレ派(デフレを脱却し、低インフレをもたらす政策を支持する人たち)の考えをきわ…
これは面白い! メガワロタ。たぶん上念さんの最高傑作でしょう。身内ぼめの必要一切なし! 読めばわかるけど1)実名をあげた「国家破産本」批判 2)心配性すぎて150年に一回の日本破綻が明日にでも起こると考えてる人への資産防衛術という話題が、そもそ…
頂戴しました、ありがとうございます。 まず本書は、1 ネット右翼=秋葉的オタク×底辺層 のようなイメージが誤りであることを、自身のホームページでのアンケート調査から論破。 2 「保守」と「ネット右翼」をわけて考える人たち(アンケート調査での多数…
アベノミクス本三本の矢(本書、片岡剛士『アベノミクスのゆくえ』、高橋洋一『アベノミクスで日本経済大躍進がやってくる』)のまずは一冊目。出版は一番新しいですが。 まずあとで触れる片岡本もそうだが、経済学の基本中の基本をまずわかりやすく解説して…
金曜の東京株式市場の乱高下は、黒田総裁の記者会見での発言ー国債利回りが安定的に推移するなどーが具体性を欠くから株価の乱高下をもたらした、とする情報があるらしい。こういう嘘は毎回唖然とする。 金曜の国債の長期利回りは0.8%と日銀の「金融調節…
相当前に頂戴したまま感想書かずすみませんでした。講談社のサイトで連載していたものをまとめた長谷川さんの素晴しい論説集です。ジャーナリスト専攻の学生たちに読ませようと思います。ありがとうございます。 本書には原発の再稼働、小沢一郎問題など、多…
20世紀の終わり(2000年)、僕は何人かの仲間たちと、作家の猪瀬直樹さん(現東京都知事)と一緒にメールマガジンの準備を進めていた。メールマガジンの基本コンセプトははっきりしていて、若手の経済の専門家を中心にして、猪瀬さんの著作『日本国の研究』…
一昨日の「夕刊フジ」の一面でのリフレ派大集合での消費税増税問題に語ったものが、ネットでも見ることができます。http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130522/plt1305221810006-n1.htm 僕の発言は見出しにも利用されていて大きな扱いでした。…
東京河上会がこの激動する日本経済をテーマに、リフレ派四人に絞って濃すぎる討論会をお送りします。 昨今の株式市場の乱高下、国債利回りの動向、日銀の政策、アベノミクスの行方、中国経済の動向。TPP、そして消費税問題など、単に狭い経済の問題ではなく…
さて本日、東京市場で大きく株価が下がりました。毎日、一日の株式市場をまとめてくれる谷中麻里衣さんのTwitterより本日の整理。 谷中麻里衣twitterより(https://twitter.com/MarieYanaka)フォロー推奨。一日のまとめに役立つ。 日経平均は急落!1万4483…
「あまちゃんの経済学」を『電気と工事』6月号に寄稿しました。掲載雑誌とのミスマッチにじぇじぇ。 好評なので調子にのって次回も書いちゃうかもです 笑。電気と工事 2013年 06月号 [雑誌]出版社/メーカー: オーム社発売日: 2013/05/15メディア: 雑誌この商…
川原和子さんから頂戴しました。ありがとうございます。川原さんの中村明日美子作品のエッセイ「メガネ男子とお父さん、そして力士とかわいい女の子」など、中村作品を論じる本格論文から軽いエッセイ、詳細な作品目録、トリビュートマンガまで内容豊富です…
民主党政権の下でも散々にデフレを継続させ、増税路線に固執していた与謝野馨氏が、またもや自民党に復党しようとしています。このニュースを聞いて、僕は次のようにTwitterに書きました。https://twitter.com/hidetomitanaka/status/334812850671480832 ま…
新刊『リフレは正しい!』。二年ぐらい前に出た『日銀の大罪』をリニューアルしたもの(他に一冊別なムックも合本)。このムックはとてもよくできてていまでも講義や講演に利用してます。リフレ政策の成果が次第に確実になっている今、ぜひ一読を!リフレは…
リフレ政策*1をめぐる山形さんの個人史とはなっているが、事実上、日本でどのようにリフレ政策が浸透していき、そして現実の政策として結実したか、また現状と今後の見通しまでふれている超すぐれものである。 山形浩生さんがいなければおそらくリフレ政策の…
2012年5月17日、ついに田中の90年代における女性美の参照点である嶋村かおりさんとお会いすることができました。というかいまだに僕の女性の美しさの基準です! 緊張した〜。 『私がアイドルだった頃』の著者の長谷川晶一さんとの三者対談という形でした。詳…
国債の長期金利が“急騰”したそうである。たかだか0・8%だが。マスメディアは煽る方がもうかるので、自らの無知を恥じることは永久にしないだろう。 政府(菅官房長官)の「株高や為替安の帰結の国債金利上昇なので健全」という趣旨の発言は妥当だ。僕のみた…
いまから約二年前のコンサートを中心にした動画集。いまじっくりsaya論を某雑誌に寄稿するために取り組んでます。その基礎資料。「蛍の光」。3番4番が学校教育の場では歌われていない。その“失われた”パートを熱唱する。“いま”の日本をどう歌うべきか。say…
まだ僕がニートから大学院生、そして大学の教員になったばかりのころに、女性の「美」といえばこの人である、と思っていた人が嶋村かおりさんです。僕は写真集を買うことはない人なのですが、嶋村さんの写真集だけは五冊も当時購入し、いまでも持ってます。…
いよいよ最終決戦近し。前後編にわけての白川日銀攻略編ですね。その前編。http://www.nicovideo.jp/watch/sm20803870
経済関係の風刺動画では、米国が実写(かなりの資金を投入したハリウッド式)ならば、日本は「無知との遭遇」に代表されるアニメ。いまのところ欧州勢や中韓にこのような経済関係の風刺動画は確認できないですね。日本がアニメで、米国が実写というのもお国…
内藤さんから頂戴しました。どうもありがとうございます。最近はアフリカ諸国への注目、特に経済関連での注目度がふつうの人の間でも高まってきているようです。またイスラム世界や、その歴史的・政治的な背景を知る上でも、本書は骨太な史料としても利用で…