2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2009年から2010年へ

今日で2009年ともお別れです。毎年思いますが本当に時間はあっという間に過ぎてしまいます。2000年の後半から猪瀬直樹さんのメールマガジンの準備を始め、やがて2001年に『構造改革論の誤解』(野口旭さんとの共著)を出してから本業との両輪でいままでゼ…

脱デフレに向けての強力な助っ人登場:上念司『デフレと円高の何が「悪」か』

長い間、脱デフレ論の頼もしい伴走者であった上念司さんが、ついに待望の著作を世に問うことになりました。僕も一部分はお話を聞いているのですが、今日の脱デフレ論・リフレーションの議論を含めた日本経済のさまざまな問題を、なんの予備的な知識もなく、…

池上彰の珍説「デフレは日本の国民性」

テレビ朝日の『学べる!!ニュースショー!』で池上彰が珍説を披露していた。「デフレは日本の国民性」だそうである。悪いがそんな根拠が皆無な説を公共の電波で堂々と披露するとは呆れ果ててしまう。こういう番組が教養番組のようなみせかけで、実はこの池上彰…

吉田徹『二大政党制批判論』

今日はいままで積読だったものを猛烈な勢いでこなしていく。積読の大掃除の日である。あとで上念さんのTwitterから流用させてもらって白川日銀総裁のテレビ出演時の発言についてもコメントしたい。それは後のお楽しみ?として、いまはまずこの本である。 日…

中川淳一郎「今ウェブは退化中ですが、何か?』

中川さんから頂きました。ありがとうございます。アルファブロガーは人気ラーメン店で行列する人と同じ=暇人仮説を『不謹慎な経済学』で書いたことのある僕には、中川さんの前著『ウェブはバカと暇人のもの』には賛同するところが多かったですね。今回の本…

海老原嗣生『学歴の耐えられない軽さ』

海老原さんから頂きました。お礼遅れてすみませんでした。この本の特に後半の玄田有史批判からが抜群に切れ味がいいです。 ところで僕は今度の就職本で書きましたが不況であっても中小企業は売り手市場のままです。もちろんブラック企業のようなものが採用を…

水無田気流『無頼化する女たち』

水無田さんからいただきました。意外ですw どうもありがとうございます。何気に今度の就職本の中にも水無田さんのデフレ世代論を援用して論じたところがありました。この本には最近、関心がよりアップしてきた「デフレカルチャー」に関連のあるヤンキー文化…

山形浩生インタビュー「10年ぶりに宣言! ジェネラリスト的な教養をふたたび」

荻上チキさんのtwitterで知りました。そうか、最初のもandoさんの担当だったんだ。来年は僕も書きますよw http://www.sbbit.jp/article/13791/ 山形氏■ジェネラリストがいいのか、スペシャリストがいいのか――昔からの難問ですよね。ぼくは圧倒的にジェネラ…

2009年今年読んで感銘したマンガ本ベスト10

去年はこんな感じでしたhttp://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20081220#p2。今年は去年の『劇画漂流』や『パノラマ』みたいな大作がなく小粒な感じでした。以下は順位不同で思いだした順番。今年は翻訳ものもあり。ちなみに『このマンガを読め!2010』(フ…

新版『WATCHMEN』

御本頂戴しました。ありがとうございます。すでに原書、旧版を所持していますが、この新版は付録も違いますし、なによりケース付なので豪華な感じですね。なんでもかなり売れたとかで、アメコミ人気にいまのアラン・ムーア人気がドッキングして波及すること…

鶴見俊輔『言い残しておくこと』

御本頂戴しました。ありがとうございます。今年は僕にとってはマンガ批評事始めの年でした。さらにそれに最近では速水健朗さんのいうところの「デフレカルチャー」への関心が接続してきたと思います。来年は本業と両輪でさらに一層この領域を研究していくつ…

]『ニューモデルマガジンX』2月号:インタビュー

隣のページのホリエモンと仮面の怪人F.ヤマグチさんのビジュアルに圧倒されててどこに掲載されてるのか本人も一瞬わかりませんでしたw 「就職氷河期は親世代の責任 就活の手助けは大人の義務」という視点からのインタビューが96頁に掲載されてます。ご一…

2009年の自分を振り返る

媒体露出中心に過去のエントリーのリンクで振り返ってみました。

今年読んだ経済本ベスト10

さてここ半月なんだか忙しくてブログは手抜き状態か、マンガに偏ってましたw。すみません。さて今年もいろんな経済書を読んできました。以下、順不同でどんなものが心に残ったのか(ただし第1位だけは本当の一位!)、一言コメントとともに思い出していき…

片岡剛士「サーチ・ナウ:世界金融危機の行方と金融政策の効果」

世界金融危機から今日までの英米日の経済動向とそこにおける金融政策の重要性をコンパクトに実証を交えて論じたものです。勉強になります。http://www.murc.jp/politics_c1/search_now/2009/12/sn_091221.html

マンガモデル論のレジュメ

12月13日に大東文化大学で報告したレジュメをいまワードで修正してて図表も汚いけど(笑)つけたものを以下にコピペ。ただし下付き英数字なんかはワード文書ではちゃんと表記したりしてるけど以下では面倒なので修正してないかも。一応、未完成なので引用と…

αシノドス年末号:特別対談 / 田中秀臣×宇野常寛「ポスト・ゼロ年代への想像力 ――日本的構造(論)の呪縛を超えるために」

αシノドスで3万3千字にもなる長い対談をやりました。個人的にはこれをやったおかげでサブカル力(ないってw)が急上昇しました。またデフレカルチャー(速水健朗さん命名)を経済学的に考える最初のステップにもなっているかと思います。今日の下のエントリ…

『クリティカル・ゼロ コードギアス反逆のルルーシュ』

20日に配信されるシノドスのメールマガジンで宇野常寛、荻上チキさんらと対談した。昨日はその最終校正をしていてこの対談はかなり面白いものだな、と興味深く読んだ。この三人の対談をするために、僕は『コードギアス』を全編見たのは過去エントリーで書い…

「理解」と「目標」の近くて遠い関係ー金融政策決定会合雑感ー

日本銀行の「新」資金供給方式に、物価安定に関する「新」「理解」が付け加わった。 6.本日の金融政策決定会合では、上記認識のもとで、「中長期的な物価安定の理解 (以下、『理解』(注2))」について検討を行った。その結果、委員会としてゼロ% 以下…

グルンステン関係

日曜日の研究報告について石垣尚志さんが感想を書かれていますのでご紹介します。 http://d.hatena.ne.jp/ishigakitakashi/20091217/p1 他には杉田俊介さんが感想をtwitterで書かれていました(こことここ)。ありがとうございます。杉田さんの疑問は僕も抱…

BATTLE TALK RADIO アクセス「宮崎哲弥杯争奪戦」雑感

最近、朝早くから夜遅くまで群馬でしこしこ仕事に励んでいる田中です。帰宅してまもなく、Twitterをみたら荻上チキさんがアクセスの番組を告知しておりました。なんでも宮崎哲弥杯を三人の若手論客が競うというものだそうです。出場メンバーは飯田泰之、宇野…

日銀短観コメント

毎日新聞岡山で日銀短観をうけてコメントしました。 日銀短観:円高、デフレ…先行き不透明 指数9ポイント改善、雇用は依然深刻 /岡山 http://mainichi.jp/area/okayama/news/20091215ddlk33020537000c.html すでに書いたことですが、従来の日銀流理論の延…

鳩山政権と予算のソフト化・ハード化:高橋洋一・竹内薫『鳩山由紀夫の政治を科学する』

あの『バカヤロー経済学』が、夕陽のガンマンのように帰ってきたよ。高橋洋一・竹内薫「鳩山由紀夫の政治を科学するー帰ってきたバカヤロー経済学』。高橋さんから頂きましたありがとうございます。やはり時論の中で、高橋さんが日本にいるといないとでは大違…

ポール・サミュエルソン死去

戦後世界の経済学に多大な影響を与えた経済学者ポール・サミュエルソンが94歳でお亡くなりになりました。サミュエルソンの『経済学』は大学の入学祝いで叔父が買ってくれた本でした。同時に経済学の読み物で最初に読破したのがガルブレイス、最初に読破した…

マンガ表現論からマンガモデル論へ

日本的なバイアスに固まった「マンガ表現論」の時代を終りにして、マンガモデル論へ。それが昨日の僕の報告の一番の方向性だったのかな、といまは思ってます。会場について中村宗悦さんのご尽力を賜り感謝しております。会場はあやうく席がなくなるほど盛況…

夕刊フジに書評

今日の『夕刊フジ』に拙著に書評を掲載していただきました。ありがとうございます。 http://www.zakzak.co.jp/entertainment/ent-news/news/20091214/enn0912141615021-n2.htm 偏差値40から良い会社に入る方法作者: 田中秀臣出版社/メーカー: 東洋経済新報社…

毎日新聞岡山だよりその2

その1が去年の今頃ですw Twitterで上念司さんから教えてもらった毎日新聞岡山の石戸諭記者の旗幟鮮明な発言です。きび談語:脱デフレを目指す議論が、インターネット上で過熱している… /岡山 http://ow.ly/Llza こういうメディアの声がもっと聞けるように…

シノドスメールマガジン、宇野・荻上・田中対談3万4千字

12月20日に配信予定とお聞きしました、宇野常寛さん(司会:荻上チキさん)との対談が、シノドスメールマガジンに掲載されます。僕が校正した段階ですでに3万4千字になっていました。メールマガジンとしては異例なほどの骨太な対談記録ではないかと思…

三浦梅園、福田徳三、河上肇、そして貨幣価値

なんかここ数カ月、田中のキーワードは3つ。日本銀行、勝間和代、そしてシノドスです 笑。というわけで夏に行ったシノドスの7人限定参加の方のセミナー「ニッポンの意識」の単行本収録にむけての作業が進行中です。以下はそのセミナーのときにレジュメには…

満席感謝

明日の研究報告http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20091211#p1ですが準備した会場の定員に達しました。補助椅子が可能かどうかわかりませんのでどうしても参加御希望の方は、本日中に以下のメルアドで直接田中まで出席可能かどうかお尋ねください。お願…