2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

Dorothy Little Happy &まなみのりさツーマンライブin渋谷

打ち合わせの後に途中からでも見たかったので会場へ。ここのライブ会場は座席がいいので中高年に優しい(笑)。 アイドル界では実力派として知られるふたつのグループのコラボ。予想にまったく反せず、しっかりとした充実のアイドルライブを展開。MCやパフォ…

1970年代の高インフレを巡る論争メモ

昨日のケインズ学会で午後のセッションで自分で言ったコメントについてざっとまとめ。簡単にいうと「70年代の高インフレ論争における小宮隆太郎氏の高評価は過大であり、他方で新保生二の業績が過小評価されてるのではないか」というもの。若田部さんが指摘…

デヴィッド・スタックラー&サンジェイ・バス『経済政策で人は死ぬか?』

著者二人は経済学の専門家ではなく公衆衛生学の専門家である。経済政策の失敗が公衆衛生を悪化させることで実際に人を病や死に追いやることを実証的に分析した名著とよべるものである。従来でも経済政策の失敗が不況をもたらし失業者や過重労働などを生み出…

原田泰日銀審議委員の現状の雇用分析(栃木県金融経済懇談会における挨拶要旨)

原田さんの現状の雇用分析をご紹介。 全文は以下に http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2015/ko151111a.htm/ 特に賃金に関しての部分を以下に抜粋 雇用は伸びても賃金は上がらないと言われてきましたが、図表4に見るように、賃金に雇用者数を掛…

安倍政権の支持率が高いわけ雑感

いつもはtwitterの方だけに書いていてこちらではこの類の発言が残ってないのでとりあえず自分の備忘のために(当時どんなことを書いていたかあとでチェックできるから)。 日本経済新聞によると内閣支持率が大幅に回復している(不支持率は低下)内閣支持率…

ケインズ学会で関心持った本や資料のメモ書き

報告そのものから自分で検討したい論点とかはまた別エントリーにして気長に書いてくけど、とりあえず報告聴いて読んでおこうかな、と思った書籍などを以下に。浅田統一郎さんの報告 予習していったので午前中の報告では一番理解しやすかった。以下は浅田さん…

陰鬱な日本の経済学者からの良きニュース(若田部昌澄、浅田統一郎、野口旭各氏、安倍首相と面談、リフレ政策を解説す)

本日のロイター他のニュースから、26日、中原伸之元日銀審議委員、そして若田部昌澄、野口旭、浅田統一郎各教授が、安倍首相と面談し、経済学者三氏がそれぞれ首相に自説を解説したという。野口さんは「ケインズ2.0」、浅田さんは財政政策とリフレ政策の両立…

20年ぶりの低水準!日本の失業率3.1%に低下す!

日本の(完全)失業率が3.1%という20年ぶりの水準に低下した。私見では日本の構造的失業率は2%台の後半のどこかにあると思う。ただし構造的にみえて循環的な部分もあるだろう。いずれにせよ重要な通過点であり、そのほかの雇用指標も改善が継続している。…

政治的イデオロギーの対立ではなく、ただの「厄介」案件では?−新潟日報の報道部長が弁護士にTwitterで暴言事件雑感ー

NHKのニュースにもなったこの事件 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151125/k10010318841000.html 僕のタイムラインでは津田大介さんが、しばき隊に所属しているといわれるこの新潟日報の報道部長と、それに反対している人たちとの政治的イデオロギーの「…

経済政策の失敗と自殺者数推移、うつ病、人工中絶実施率との関係

twitterに書いたことをほぼそのまま。 自殺者数の推移もアベノミクス(第一の矢が主力)による経済の安定化とミクロ的な財政的対応で今年度はさらに減少。この数字でも二万人を超えてるが、それでも今年度は90年代前半の水準に戻る可能性が濃厚。つまり長期…

安倍首相「最低賃金を、年率3%程度を目途として、名目GDPの成長率にも配慮しつつ引き上げていくことが必要」

24日の甘利内閣府特命担当大臣記者会見要旨で明らかになった安倍首相の最低賃金の連続的な引き上げ方針は全面的に賛成する。ただし名目GDP成長率の目標が低いため、それを引き上げたうえで、ここ数年は3%以上の引き上げも見据えていくのが望ましい。これは…

2015年のアイドル「評論」展望メモ:中森明夫、岡島紳士、さやわか、吉田豪、姫乃たま、助川幸逸郎、栗原裕一郎、香月孝史、宇野常寛、矢野利裕

個人的なメモとして作成。 今年現れたすべてのアイドル評論の中で読むべきものを探してみようかな。今年はアイドル論は数量的には低調だったようにおもう。「論」ではなく「紹介」は多数あれども。【中森明夫】 中森明夫さんの発言はわりとまめに追ってたの…

いま人におススメするアイドルたち(GALETTe、まなみのりさ、はちきんガールズ、Dorothy Little Happy、あヴぁんだんど、WHY@DOLL、THE SKABOOM 、Chelip、Faint☆Star、寺嶋由芙、もえち他)

2013年に「おススメされたアイドルたち」というエントリーを書いて一気にライブアイドルの世界に傾斜して、翌年は「おススメされたアイドルたちから一年、いま人におススメするアイドルたち」というエントリーを書いた。 要するにそのときに関心を持ったアイ…

新刊紹介:ゴードン・フレッチャー『デニス・ロバートソン』(下平裕之訳、田中秀臣&若田部昌澄監修)

「経済学の偉大な思想家たち」シリーズの第二弾が刊行されました! 下平裕之さんの労訳のもと、ケインズ革命を革命たらしめるにあたってケインズに重要な貢献を行い、そしてのちにはケインズの最強のライバルになったロバートソン。現在の実物景気循環論(RB…

内部留保課税雑感

自民党が内部留保課税を考えてるというネット情報を目にして、そのような案がしばしば共産党などからも出されていたなと思う。内部留保に課税することで、内部留保ではなく企業が設備投資を増やし(同時に外部資金調達が増加、すなわち銀行側からすると貸出…

内藤陽介『英国郵便史 ペニー・ブラック物語』

小学生の頃に親にねだってギボンズの切手カタログを購入した。これは内藤さんの新著にも言及されているが特にイギリスや英領関係の切手を知るには格好のカタログである。小学生の頃は英語はろくに読めないのにこのカタログで英領切手の美しさなどを妄想した…

[話題]12月11日夜:年忘れトークイベント開催!

お待たせしました! 毎年この時期にお送りする年忘れトークイベント。今年もぜひご参集ください! 当日はお席の確保が難しくなる可能性がありますので(二年前は満席で予約打ち切りをしました)、常連のみなさんも新規の方々も予約ページから事前予約をして…

浜田宏一『グローバル・エリートの条件』

僕の周囲でもほとんど話題にならなかったが、浜田先生のこの本はとてもいい。グローバル人材が単に英語が試験レベル等でできる人程度の認識に陥りやすい風潮にまず批判的で、ご自身が必ずしも英語の卓越した使い手ではないが、「何か話すものがあること」そ…

動画配信:PIP後夜祭(非公式)ー就職とアイドル、ひとり親問題から『エヴァンゲリオン化する社会』までー

昨日のトークイベント、常見陽平さんの鋭くかつ高速に繰り出される話題で大変に盛り上がりました。またPIPのおふたりも常見さんの話で刺激をうけたのがよく伝わり、これからの活躍が楽しみになりました。アイドルだけではなく、自分をどう売りだすのか、自分…

[話題]春日太一『市川崑と『犬神家の一族』』

とても楽しみにしていた著作。その期待を裏切らない、市川崑映画の特質を明確に切り出した労作になっている。僕の世代からいえば、市川崑映画といえばやはり角川映画第一弾『犬神家の一族』から始まる金田一シリーズである。この作品の共通する特質は、本書…

[経済]貨幣の限界効用一定についてのメモ

ちょっと気になるテーマなので自分用のメモマーシャル型効用関数と社会的無差別曲線 大山道広 http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=AN00234610-19991001-0087&ml_lang=enThe marginal utility of money:A modern Marsh…

[話題]Suga Dairo/Solo Piano at Velvetsun

スガダイローさんの新作アルバムSolo Piano at Velvetsun(11.2MHz+mp3)を聴いてます。ネットの経済好きや古谷経衡ファンや制服向上委員会やさんみゅ〜やPIPなどのアイドルファンにもおなじみの荻窪ベルベットサンのあのピアノでの演奏です! いい夜です!詳…

「ひとり親世帯の貧困」問題論争メモ

山本一郎「「ひとり親世帯の貧困」問題と、駒崎弘樹×常見陽平論争について」 http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20151110-00051313/ 「議論の中で出てきたのは、そういうひとり親世帯の貧困の原因となっているのは、幾らかの割合が離婚問題で…

最近の預貸率低下はリフレ政策が「効果がない」ことが原因なのか?

これも経済学史学会の関東部会での平井俊顕さんの指摘で、たぶん「客観的に」預貸率の低下を指摘したのだと思うが、この低下傾向は東京商工リサーチのレポート(https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20150917_01.html)にもあるように六年連続である。 …

あなたが選ぶ「2015年経済書で心に残るベスト3」投票のお願い

拡散希望です。 ‪#‎2015年に出版された経済書で心に残るベスト3‬ のタグをつけていただき1位から3位まで順位をつけて経済書をお好きなように選んでいただけると幸いです。過去に2012年、2013年とやって人気でした。そこそこ人数が集まることができれば12月1…

消費者物価指数(コアCPI、コアコアCPI、新指数)は「ほぼ水平」が「客観的説明」ではなく、アベノミクス以降上昇反転が「客観的説明」

同じく平井俊顕さんが上記エントリーと同様に、CPI(消費者物価指数)は90年代以降「ほぼ水平」が「客観的説明」だといったので、これも日本銀行が政策目標で参考にしている消費者物価指数の三タイプ(コアCPI、コアコアCPI、新指数)の動向をみてみる。 こ…

GDPデフレーターの動向(90年代から下落継続したが、アベノミクス以降はプラス反転が“客観的”説明)

昨日の経済学史学会関東部会での僕の質問。平井俊顕さんが「GDPデフレーターが下落している」という指摘について。90年代から下落してマイナス域だった。これは「デフレーション」のひとつの指標である。これを言うのは正しい。しかしその下落があたかも安倍…

経済学史学会関東部会、野口旭『世界は危機を克服する』合評会感想(松尾匡さんのコメントとトービンの主張)

大学で休日出勤の後に行ったのでかなり消耗。しかし報告のお二人のコメントは楽しかった。やはりプロ同士のコメントの応酬は得るものがある。平井俊顕さんのコメントについては、僕の関心のあるところだけを下のふたつのエントリーに書いた(会場でもこのふ…

置塩信雄についてのメモ(ネットに転がってるものを中心に)

置塩の経済学についての知識はほとんどない(笑)。学部のときに参考文献だった置塩『近代経済学批判』(有斐閣)のケインズ経済学批判(その要旨は以下の松尾匡さんの用語解説にある)と、大学院時代に高須賀義博先生の講義で読むはめになったダンカン・フ…

欧州労働組合連合についてのメモ(反緊縮、リフレ関連)

今日の経済学史学会関東部会で松尾匡さんのコメントをいろいろ聞いて勉強になったもので特に欧州の労組や左派政党に関するものを、帰宅してからいろいろググったので以下にメモ。欧州の労働組合や左派政党のリフレ政策(財政・金融政策の緩和への支持、特に…