2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

昨日、新宿で

宇野常寛さん、荻上チキさん、と三人で三時間をかなり上回る長時間対談。内容はそのうち明らかになるのでお楽しみ! コードギアスとかマンガ大量読みとかここ数週間の「努力」はこの対談の準備でした。しかし体力落ちたなあ。最後の方は、対談してた中村屋の…

雑誌『ニューモデルマガジンX』:飯田泰之「ロスジェネと貧困問題」

編集長の有賀さんから献本いただく。有賀さんは達筆なので手紙をもらうことが楽しみである。連載陣である山形浩生、フェルディナント・山口さんらは相変わらずユニークであるが、中川昭一を偲ぶ記事、民主党マニフェストは実現可能?そして特集の「ロス・ジ…

経済理論史研究会

久しぶりに司会業務。若田部昌澄さんの『危機の経済政策』をめぐって。少なくとも(もう読んだけど)若田部さんの編著『日本の危機管理力』、サンスティーンの最悪シナリオ本、ポズナーのカタストロフ本、斎藤誠氏の一連の論説、小林慶一郎氏の論説を読んで…

ペ・ドゥナ『ソウル遊び』部分訳

韓国からの留学生に協力してもらってペ・ドゥナの写真エッセイ集三部作の最後『ソウル遊び』(2008年)を重要個所だけ訳出。『ユリイカ』のペ・ドゥナ本に寄稿したんだけどこの写真集には十分に触れることができなかった。第1作の『ロンドン遊び』について…

リフレとは何かー石橋湛山、リフレ派の誕生ー

リフレ(リフレーション、reflation)は、現在の日本経済(だけでなく少なくとも欧米経済でも)の状況に適用されるべき経済政策である。私を含めて公然と「リフレ」ないしそれを主張する「リフレ派」が存在する。ただしネットの中の世界では、元祖リフレ派は…

政府の経済政策を考える(新潟日報インタビューより)

新潟日報に月曜日掲載されたインタビューを許可を得ましたので以下に転載します。なおエントリー題名は記事の題名ではなく、私がブログ用につけたものです。転載の許可を与えてくださいました新潟日報の関係者の皆様には感謝いたします。関連リンク先:新潟…

近刊『偏差値40から良い会社に入る方法』

必要な人だけが読めばいいと思う。就職を真剣に考えているいろいろな人たちに自分の試行錯誤を伝えるために書いた本。就職をしたい学生だけではなく、その周囲の人たちにも読んでもらえたら幸い。もし雇用問題トータルの中で読みたい読者は、これだけでなく…

横山裕一『ベビーブーム』

お気に入りのマンガ家横山裕一の新作。下の表紙の写真をみてもわかるようにいままでの作風を大胆に発展させたもの。表紙にでてきているピグモンみたいなのが横山流「滑稽=かわいい」のイメージ化でこやつが親みたいなくちばし男?と擬音まきちらしながら大…

速水融『歴史人口学研究―新しい近世日本像 』

さきほど宅急便がきて封を開くと、本日文化勲章を受章した速水氏の分厚い著作が。ありがとうございます。そして実にタイムリーな出版と宅急便の到着です 笑。 この分厚さからいって速水氏の歴史人口学研究の集大成ではないか、と思います。 関連エントリー …

Review of the Previous Issue 資本主義の限界と経済学の限界、それがわかる人わからない人

11月5日に発売する『atプラス』二号に拙稿が掲載されます。この原稿は、前回の『atプラス』の特集について批評したものですが、独自の経済論として読めるように書きました。結構、分量あるし、時間もかけて書いたので楽しめると思います。前回の特集に登場し…

『コードギアス 反逆のルルーシュR2』

故あってきっちり見ました10時間ほど。これで長かったアニメ修行もとりあえず終わり。セカイ系の代表作といわれる「ほしのこえ」も見たけどあれは名作だね。このコードギアス二部作も傑作でしょう。で、みなさんの異論はありましょうが、やはりこのシリーズ…

『新潟日報』をお読みの皆様

本日、田中のインタヒュー記事が掲載されています。民主党の経済政策について詳しく。よろしければご一読ください。 ここ二カ月ばかりうけた一連のインタビューはどれもいまの僕の考えをよく伝えていただき感謝しています。関連エントリー 失業率10%時代が…

金子さん当選

金子洋一さん神奈川参院補選当選。最近、政治関係のニュースはろくなものがなかったのですが、とても嬉しいニュースです。金子さんのこれからの活躍をとても期待したいと思います。なにはおいてもマクロ政策への民主党内の意見への影響を今後とも注目したい…

ジョン・B・テイラー『脱線FRB』

テイラーによる手厳しいFRBと政府当局への批判の書。今回の金融危機が、01年からのFRBの政策の失敗により原因が形成され、そして危機発生後からはその政策の割り当てを間違えたために危機を長期化させてしまった、という主張を、実証的かつ直感的にわ…

タイラー・コーエン『インセンティブ』

原書を読んでいまして、御本を頂戴したにもかかわらず、読むのにちょっと時間がかかってしまいました。どうもありがとうございました。ブログ界で多彩な引き出しをもつ経済学者と知られるコーエンの本邦初登場の著作です。彼のブログや様々な雑誌での投稿な…

新城カズマ『物語工学論』

ちょっと前から書店にあって読む機会を考えていた新刊。新城カズマ氏の作品は蓬莱学園、そして名作『サマー/タイム/トラベラー』など経済的テーマをさりげなく話の中に導入しているのが特徴でもある。例えば『サマー/タイム/トラベラー』では「時間」が…

アラン・ムーア『トップ10』1と2

アラン・ムーアだけ強調すると絵を描いた人にタコ殴りされそうだが、まあ、慣例?なのでいいでしょう。この原作がアラン・ムーアの作品の中では最も気に入っていたので翻訳されると知ったときは驚いた。ちなみに原書で読んでたのが1の方だけだったので、今回…

アラン・ムーア『フロム・ヘル』

原書は分厚いし文字小さいし英語がごちゃごちゃしててわからんしwロンドン一周の旅あたりで放置したのだが、この翻訳の二分冊はその意味での読みにくさはかなり解消している。しかしスタバでこれをひろげて読んでいるのもなんだが…まだ半分いってないけど今…

東アジア共同体と財政再建=増税路線

ふと思ったのだが、なんで鳩山政権は東アジア共同体を好むのか。特に国民的な合意なんか全然ないにもかかわらず一国の社会・経済制度の行方を大きくかえるかもしれない空手形を出すのか、鳩山首相の個人的なイデオロギーももちろんあるんだろうけれども、財…

宇野常寛&更科修一郎『批評のジェノサイズ』

批評界に巣食う中高年の豚どもよ、死ね! というのがこの本のテーマである。批評界といっても社会科学系も理系も無縁の、ほぼ人文系でなおかつサブカルチャー回り(文学、文藝批評、テレビ・アニメ批評、映画批評、思想、おたくなど)が対象である。 本書の…

『環』第39号(藤原書店)

さきほど見本誌を頂く。本号には小特集として「追悼 杉原四郎」が組まれている。田中も寄稿させていただいた。お書きになっている方々(総勢34名)のお名前をみると、杉原先生の及ぼした影響の広範囲なことに改めて感銘に似た感情を抱く。今回の小特集では、…

ネットって……

ケインズをおそらくまともに読んだことのない「嘘つき」で有名な人物がまたしょうもないことをいっているようだ*1 さてケインズが清算主義的政策に対する批判をどこに書いているかである。ケインズの清算主義(労働者の賃金を引き下げて失業が増加してもやが…

ネットって…その2

たまにネットの感想文を読んでいて、オレの頭がおかしくなったのか? と、わけがわからなくなるときがある。松尾さんのイタコ経済学史を読む前に、彼のHPからのリンク先にあった以下の文章を読んでそんな気分に襲われた。http://blog.livedoor.jp/dankogai/a…

メガ頭痛で氏んだ

昨日は群馬にいく途中から頭痛とちょっとした寒気でやばい感じがしたけど、講義中にピークがきてしまった。研究室で帰る前に仮眠していたらそのまんま夜中w 昨日はなんにもできずにいまようやく目を覚ます。風邪かなあ? 熱はないんだけどまだ少し頭痛があ…

メディアよ、いいかげん「ダメな経済学」を捨てよ!

ダイヤモンド・オンラインでインタビュー記事が掲載されてます。ご一読ください。http://diamond.jp/series/collabo/10002/ これは今度の公開イベントhttp://synodos.jp/event/index.html#lecture03の予告編。 最近の一連のインタビューとともに一読されれば…

決断主義と『コードギアス 反逆のルルーシュ』

ちょっと訳あって素直に第1話から第25話まで見通す(約10時間)。ちょっと体調がここ数日あんまりよくなくて頭痛がするけれども、まあしゃあない。 しかしいままで宇野常寛vs笠井潔vs栗原裕一郎氏らの三つ巴がいまいち背景になる知識に欠けてたけども、…

就職内定率への注目

コメント欄に有意義なコメントをshuheiさんからいただきました。僕も最後に書かれてたことに近い感情(日銀潰した方がまし、とか)も抱きますが、ただあれそのままこのブログで掲載許可しちゃうと、このブログもさまざまな官公庁がみてるようなので足ひっぱ…

公開イベントのお知らせ:その2

シノドス&光文社による公開イベント「田中秀臣「イイ経済学、ダメな経済学 ― エコノミストぶった斬り!」 」参加者募集中です。 こちらをご覧いただければと http://synodos.jp/event/index.html#lecture03 さてちょうどこのイベントのときには次回作が書店…

『ユーロマンガ』第三号

編集の人から第二号がでたときに「宣伝してほしい」といわれて、内容もよかったので喜んで感想を書いて、それにお礼をいわれたからひょっとしたら第三号ももらえるかも(笑)と期待していたが来なかったw。 やはりこういう趣味のものは身銭を切らんといかん…

公務員の給料減額してもますますorz

http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/politics/CO2009102001000175.html まあ、そうくるよな、普通。というのが公務員の給与減額。これを喜ぶ国民、当然視する国民も多いだろう。でもここでも何度か指摘しているけど、(国民の一部分とはいえ)名目賃金を引…