2009-03-01から1ヶ月間の記事一覧

岩田規久男『世界同時不況』

岩田先生から献本いただきました。どうもありがとうございます。前著『金融危機の経済学』と併読することで、今回の世界金融危機から世界同時不況への展望と、それに対する処方箋についての示唆が豊富に得られます。特に今回の著作は、昭和恐慌、世界大恐慌…

DRAGONBALL EVOLUTIONとは猿の惑星かと一人呟く

近所のシネコンで初日。鳥山明氏の原作とは別物で楽しめるかも、という発言を頭にいれて観賞。そもそもあまり僕は原作物でもオリジナルを意識しないでみれる人だと思ってる。しかし……あまりにもひどい映画だった。これくらいのちゃちな感じだったら、『ヤッ…

江弘毅『街場の大阪論』

献本いただきました。どうもありがとうございます。「街場」というと内田樹さんを思い出しましたが、そのネーミングはこの人がもともとこの方がつけたようですね。大阪の贈与文化についてふれたり、くいだおれ太郎と団塊の世代についてふれたりしていますが…

清野一治編著『金融・通貨制度の経済分析』

早稲田大学の研究チームによる編著。本日頂戴しました。などと他人事のように書きましたが、これに寄稿していない自分の不覚を反省しなくてはいけません。この論集は中々、僕のツボに入った論文が多いです。藪下史郎・和島隆典「頼母子講から無尽会社へ」は…

クーとレイヨンフーブッド

正直、ちょっと驚いた。増田本の感想かいてからあとで読もう。http://www.voxeu.org/index.php?q=node/3065

池田信夫批判(予定)

さて、今日のポストケインズ派研究会で楽しみにしていた間宮先生の講演を観にいくのをフイにしてまでせっせと書いた(前ふり長いなあ 笑)ソフクリのメールマガジン論説にて、まだ書店やコンビニに置いてある『SAPIO』に掲載されている池田信夫氏の論説「実…

ネットの感想から

拙著『雇用大崩壊』。いろいろいただいているネット内の感想で参考にさせていただいたものを以下に。どうも皆様ありがとうございます。 事務屋稼業さん http://d.hatena.ne.jp/JD-1976/20090313/p3 ラスカルの備忘録さん http://d.hatena.ne.jp/kuma_asset/2…

服部茂幸「バーナンキは何を間違えたのか」

『世界』の4月号に掲載されてたもの。迷惑なコメントを無視してたけど、表現も変えてきたし、こちらの根負けで掲載したコメント欄の人が教えてくれたもの。 ポストケインズ派研究会にお邪魔する予定なので、これくらいは読んでおこうかなとか思った。服部氏…

増田悦佐『格差社会論はウソである』

ちょっと前に購入したまま、増田チルドレン(アメコミ限定版 笑)にしては珍しくスルー状態であったが、まだ読んでない。 続く 格差社会論はウソである作者: 増田悦佐出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2009/02/26メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 111…

サブプライムローン問題よりも深刻?

内外タイムズよりhttp://npn.co.jp/article/detail/92049727/ 思えば、公開前からドロンジョ様の衣装のハイレグの角度がどうしたこうしたという、まったくどうでもいい、いや、サブプライムローン問題よりも深刻な議題で紙面を大きく飾っていたもの。イメー…

資産格差だけ温存して、リフレなしはご勘弁を

このニュースにおける政府紙幣への冷たい反応はいったい?http://www.asahi.com/politics/update/0311/TKY200903110247.html 政府紙幣の発行、首相に提言 自民議連 田村耕太郎同議連会長は、首相との面会後、「(首相は)老老相続になっているので、早めに金…

大恐慌からの教訓

うわぁ! 早すぎる。夕方に存在を知ったばかりなのに、もう日本語訳が用意されてるなんて。ネットの神様ありがとう! http://d.hatena.ne.jp/okemos/20090311/1236779735

ポスト・ケインズ派経済学研究会

ポスト・ケインズ派経済学研究会 http://www.si.gunma-u.ac.jp/~yagi/pk.htmのお知らせをいただいた。日時・会場・交通は以下の通りである。僕は時間があれば間宮氏の講演だけでも聞いてみたいと思っている。なので備忘録をかねてその部分だけここにエントリ…

経済理論史研究会

下のポスト・ケインズ派経済学研究会と同じく、これも備忘録で。こちらはコメンテータを引き受けたので重病などの突発理由以外はもちろん出席。ポスト・ケインズ派経済学研究会も経済理論史研究会も参加はフリー。心配な人は問い合わせ先に連絡のこと。 日時:…

迷惑な人

別に池田さんのことではありません。 昔のブログでkmori58さん(別姓cloudyさん)が、教えてくれたような気がするんですが、あるブログをもっている人(ふつうの名前のようですが本名かどうかは知りません)が、僕(ら)を含めて,いわゆるリフレ派を、ず〜っ…

横田 増生 『フランスの子育てが、日本よりも10倍楽な理由 』

献本いただきました。どうもありがとうございます。 湯浅誠氏推薦ということで、僕には関係ないんじゃないかな? と思ったが、これはかなりな力作。 フランスマンガ好きな僕としては外せない著作ですね 笑。 (追記)某誌に書評を書くことになったのでそのと…

『文藝春秋』「日本最強内閣」大アンケート

うっかり更新した気になっていたら日を空けてしまった。実はいま、麻生政権後の経済政策というテーマ、そしてそれとは別にオバマ政権の経済政策というテーマの二本で原稿依頼をうけている。前者はソフクリのメールマガジンなので近いうちに、皆さんも目にす…

クルーグマン解釈学より

個人的な好みなんだけど、クルーグマンには当然に敬意を払ってはいるが、実のところ彼の書いたものよりも、僕はバーナンキやマンキューの方が好きである(=言っていることに同意しやすい)。これにスティグリッツを加えてもいい。日本人では石橋湛山。まあ…

芹沢一也『暴走するセキュリティ』

芹沢氏の本はここ数年、新刊が出るたびに毎回買っている。その一方で、『論座』はよほどのことがないと読んでなかったので、本書が連載されていたときも当然に未見であった。本書を日曜の昼間に読んでいて、思わず、あれ、と声を出してしまった。僕の昔の著…

170万アクセス

たぶん明日起きるころには170万アクセスに達していると思います。あらためてありがとうございます。先月の10日ごろに160万でしたので、ほぼ一月で10万アクセスをいただいていることになります。多いのか少ないのかよくわかりませんが、もう少しマ…

失業率10%、給料半減か

『Voice』4月号をいただきました。ありがとうございます。今号では、若田部昌澄さん「政府通貨は見事な政策」、山形浩生さん「食糧危機はヨタ話」、上野泰也さん「ミステリーのなかの大恐慌、、猪瀬さんの「小泉改革批判への大反論」など読みがいのある論説…

「インタゲ論争の終り」という大嘘

また、インタゲ論争が終わった、という嘘がネットで流れている。そして岩田規久男先生や原田泰さんがインフレ目標をいわなくなった、とかいう嘘も流れているようだ*1。 さてバーナンキのFRBがインフレ目標を検討していることは書いたhttp://d.hatena.ne.j…

カプラン、映画版『ウォッチメン』を語る

コミック大好きな経済学者の代表は、東のカプラン、西の田中(嘘)。といわれる異能の経済学者カプランが、Econlogで、映画『ウォッチメン』を熱く語っている。 http://econlog.econlib.org/archives/2009/03/watchmen_non-sp.html 悪役の行動動機への考察だ…

『ユーロマンガ』二号とエンキ・ビラル

異能のBD(フランスマンガ)の作家として日本でも知られる、エンキ・ビラルの新作『アニマルズ』が出た。最近、エンキ・ビラルの翻訳のある作品(『モンスターの眠り』、ニコ・ポル三部作)をまとめて読んだので、この新作の発売は嬉しい。いまもソ連邦の裏…

占領期雑誌研究

昨日は、早稲田大学へ占領期雑誌研究会(代表:山本武利先生)に行ってきた。僕らは経済思潮班ということで、加藤哲郎先生の下の社会思潮班の中で、プランゲ文庫(占領期に発行され、占領軍によって検閲された雑誌・新聞を収蔵したもの)をもとにした資料調…

回転しているナイフをとるか(不況入ったばかりか)、ずっと落ちてるナイフをとるか(不況にはまったままか)?

なんだかんだで寝ないで、「クルーグマン問題」=なぜクルーグマンが、いまのアメリカでインタゲよりも財政により比重を置いた発言をしているのか? を考えてしまった 笑。 で、本当に「雑談」として聞いてほしいんだけど。あとで訂正して終わるかもしれない…

アマゾンなどで販売開始しました。

拙著『雇用大崩壊』がネット書店で販売を始めました。 目次 第1章 「二段階不況」の日本 第2章 経済の現状に対する,五つの誤解を解く 第3章 漂流する若者世代 第4章 正社員の憂鬱 第5章 今こそ金融・財政政策の総動員を 第6章 雇用回復への処方箋 おわりに …

クルーグマンの発言解釈学について

僕はみなさんも御存知のように専門は、日本の経済思想史研究。一般に「経済学史」「経済学説史」「経済思想史」の一分野を専門としているわけです。で、この商売の人は、特定の人物(あるいは集団・組織)の発言の意義を、まあ解釈するのがその研究の多くの…

定額給付金で買いたい経済本ガイド(おつり466円コース)

さてさんざん日本のメディアは、定額給付金に国民の大半は反対、といいながら同時に定額給付金をもらうと国民は大喜び、という自己欺瞞的報道を繰返してきましたが(苦笑)、昨日は日本で最初に定額給付金がもらえた人たちの嬉しそうな報道を嬉しそうにメデ…

Bastien Vives:Le Gout du chlore(塩素の味)

今年度のアングレーム国際バンドデシネ・フェスティバルで優秀新人賞を受賞した作品。絵画的というよりも、美しい色彩のアニメを見るかのように物語がすすむ。病気の治療のためにプールで泳ぐ若者と、そこで出会った少女との、つかの間の遊泳、そして別れを…