新刊紹介:ゴードン・フレッチャー『デニス・ロバートソン』(下平裕之訳、田中秀臣&若田部昌澄監修)

 「経済学の偉大な思想家たち」シリーズの第二弾が刊行されました! 下平裕之さんの労訳のもと、ケインズ革命を革命たらしめるにあたってケインズに重要な貢献を行い、そしてのちにはケインズの最強のライバルになったロバートソン。現在の実物景気循環論(RBC)の先駆ともいわれていますが、それはロバートソンの貢献のほんの一部分を矮小化して理解しているにしかすぎません。

 このロバートソンの本格的な評伝は、世界的にも本書が決定版であり、また日本ではロバートソンのこれだけまとまった書籍はいまだかって刊行されたことはありませんでした。ハイエクやスラッファだけがケインズの「ライバル」ではない! まさにこの偉大な経済学者の貢献をぜひ本書でつかんでいただければと思います。

 記念してのトークイベントなども行うかもしれません。ちょっと高価ですが、ぜひお手元においておかれることをおススメします。ケインズとその時代の知識を得るにも最適の本です。

デニス・ロバートソン (経済学の偉大な思想家たち)

デニス・ロバートソン (経済学の偉大な思想家たち)

ちなみに第一弾は以下でした。

グンナー・ミュルダール ある知識人の生涯 (経済学の偉大な思想家たち)

グンナー・ミュルダール ある知識人の生涯 (経済学の偉大な思想家たち)