2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ゾンビ経済学ーゾンビとしての手塚治虫、福満しげゆきのゾンビー

「ゾンビ経済学」といっても銀行が、死んでるはず(≒倒産しててあたりまえ)の企業を延命させる融資を行うことで、日本経済の生産性が低下云々というものとは異なります。以下は、本当のゾンビを経済学的に考察しようかなあ、と思ったもの。でも未完w。 ま…

八代尚宏『新自由主義の復権』

編集部から献本いただきました。ありがとうございます。八代氏も増税よりも増収で復興資金調達を主張されてますね。当たり前な発想です。 さて 本書は小泉政権以来、新自由主義=市場原理主義として誤ってレッテルを貼られている、市場重視の思想を前面にだ…

馬淵澄夫議員、代表選を終えて(ニコニコ動画)

http://live.nicovideo.jp/watch/lv62079709馬淵さんの人柄がよくでているインタビューなのでご参考までに。しかし、いま三分の一聞いたけど、司会者が政局ばっかりでそこはなんだかなあ、と思う。僕が聞けばよかった 笑。八年前に最初にあったときから、僕…

宮崎駿、押井守、今敏のリアル(上)

これもシノドスメールマガジンに投稿したもの。ただしこの続き、つまり(下)は書かないで連載が終わりそう、汗。後半は押井氏、今氏の作品世界、とくに今氏のものに焦点をあてる予定だった。参考資料もかなり集めてあとは書くだけなんだけどね。たぶんreal …

近刊予定:ももいろクローバーZのみなさんとの共著(9月30日刊行予定)

この春にももいろクローバーZのみなさんと行ったトークバトル七番勝負が本になります。早くでないかなあ、と楽しみにしていたもので、完成が待ち遠しいですね。生涯初のアイドルたちとの共著ですからね。めったに経験できません。タイトルは『ももクロChan …

民主党代表選挙が終わって;さらなるリフレ政策の必要性にむけて

民主党代表選挙に関してはすでにこのブログでも何度も書いてきたように、馬淵澄夫議員のデフレ脱却政策を全面的に支持してきた。もちろん僕は党員でも国会議員でもないが、事実上の一国の首相を選ぶ選挙であったことを考えると、失われた20年の中ではじめて…

『創造的破壊』、『3.11の未来』重版決定

重版のご連絡頂戴する。みなさんのおかげです、ありがとうございます。しかし『3.11の未来』はすごい速いなあ。まだ発売して5日目なんだけど。確かに読み応えと問題性十分で、僕もまだ草稿段階で拝読したもの以外は、ポニョ論を読んだ程度でまだ三分の一しか…

【ニュースと時代に強くなる 日刊ゲンダイ特選100冊】お先真っ暗の日本経済はどこへ向かうのか

日刊ゲンダイネットで、森永卓郎さんと編集部の方とで上念司さんとの共著『震災恐慌!』を推薦していただきました。どうもありがとうございます!http://gendai.net/articles/view/book/132358野田新政権の発足にあたり、私たちが書いたもっとも警戒すべきシ…

勝間和代「REAL-JAPAN » 野田新代表への政策提言を公開します」

勝間和代さんの野田新政権の経済政策を中心とした真摯な提言。ぜひ野田氏に近い議員の方々はこれをお読みいただき、新首相にお渡しいただければ幸いです。http://real-japan.org/2011/08/30/602/

荒木飛呂彦『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画』とWalking Dead

すでに多くの賛辞が寄せられている本書である。いきなり余談だが、二年前にメビウスが日本にきたときに、はじめてリアル永井豪氏とリアル荒木飛呂彦氏を目撃したことがある。二人ともあまりにも年齢からいって若すぎる。荒木氏は30年前と変わらない。永井氏…

ジョージ・A・アカロフ&レイチェル・E・クラノトン『アイデンティティの経済学』その1

まさか出るとは思わなかったアカロフらの野心的な著作である。なぜ野心的か。それはいままでの経済学は「自分がなんであるのか」というアイデンティティについて(例外はあるものの)最近までほとんどまともに考究していなかったからだ。 まず本書でいうアイ…

ガンダムとエヴァンゲリオンの経済学的考察:序

シノドスメールマガジンに投稿したものをここで再掲載。メールマガジンの連載も佳境に入ってきてます。連載の最初ではまったくなんのヴィジョンもなかったんだけど、『AKB48の経済学』を出したことで方向が見え、タイラー・コーエンとトマス・シェリングの業…

電力危機の戦犯は誰だ『Voice』9月号特集

毎月頂戴している『Voice』だが、今月号は電力危機問題で対談、座談会、論説が並んでいる。現在の電力問題の混乱は、菅政権による政策の失敗、いや政策以前の失敗が明白である。その意味では、堺屋太一氏の論説「官僚規格主義の敗戦」にある次の評価はかなり…

スーザン・ネイピア「津波時代のポニョ」

『3.11の未来』に収録された、『現代日本のアニメ』(中央公論新社)で著名なネイピア氏が、今年ハーバード大学のワークショップで行った講演の翻訳。原題は「The Anime Director, the Fantasy Girl, and the Very Real Tsunami: Miyazaki’s Imagination of …

『ランナウェイズ』

確か夕方だったので、銀座NOW!だったかな、ザ・ランナウェイズをテレビで見てたのは? Cherry Bombは韓流風(笑にいうとフックがとても効いてて、鮮烈な印象だった。映画の中では日本のカメラマンがカリーだけを撮影しにきて、それがグループに不協和音を生…

富野由悠季『「ガンダム」の家族論』

僕はガンダムという物語にはあまり新しさ、というか時代を先取りしたものをほとんど感じたことがない。むしろ旧来の価値観に愚鈍なまでにこだわっている物語ではないか、とさえ思う。ただひとつの例外がこのブログでも昔しばしば言及した『ターンエー』だっ…

民主党代表選についての雑感:長いようで短い一日

今日は朝起きたらさっそくNHK日曜討論、テレ朝、そしてユーストと三連発で民主党代表選の候補の人たちの発言を、主にTwitterの人たちと見た。僕が実際に見たのは日曜討論のほぼ全部、テレ朝は画面みるとなぜか頭にきたので仕事しながら音声のみで小沢一郎関…

リフレ政策を表明したこの20年でただ一人の「首相候補」

馬淵澄夫衆議院議員の民主党代表選挙の立候補記者会見をニコニコ動画で見た。http://live.nicovideo.jp/watch/lv61564389僕がデフレ脱却のための時論活動を開始してすでに11年。それ以前からの岩田規久男先生や故岡田靖さんたちの闘いからだとすでに20年近く…

小松左京氏の遺作を含む新しい日本の想像力の結晶、『3.11の未来ー日本・SF・想像力ー』本日登場

手前味噌ですが、物語の経済学のイントロといえる小松左京論「物語というメビウスの輪」も掲載しています。AKB48、ももいろクローバーZ、ガンダム、そして小松左京氏と出会い学び、この分野への関心と経験値をあげることに日夜努力しています(ももクロ風)…

馬淵澄夫前国土交通相の政権構想

民主党の代表選を、単に小沢vs反小沢の二元論的な数合わせゲームでしか議論しないマスコミは、なんなんだろう、という素朴な疑問というか懐疑はぬぐえないここ数日ですが、馬淵議員は代表選に出馬意志を示しているなかでは、従来から(小沢鋭仁議員とともに…

研究会のご案内(8月26日)

研究会メンバー以外でも参加できます。お問い合わせは、僕宛のメール(プロフィール欄にあり)でいただくか、以下の太子堂さん宛でお願いいたします。経済理論史研究会(2011年8月26日金曜)のお知らせ 日時:8月26日(金) 14:30-17:30 会場:早稲田大学1…

ももいろクローバーZ:バトル アンド ロマンス

ももクロ初のアルバム。一月遅れでゲット。今年前半、一番異色の仕事といえば、新生まもないZの方々とのトークバトルでした。本当にいま考えても汗が(笑)。そのときの模様はここから動画リンクが張ってますのでどうぞ。http://d.hatena.ne.jp/tanakahidet…

ももいろクローバーZの経済学

これはシノドスメールマガジンに寄稿した論説のうち、ももクロさんたちに関する部分だけを引用したもの。本格的なアイドル経済学風(笑 4月12日に「ももクロ試練の七番勝負」というトークイベントに参加した。「ももクロ」こと、ももいろクローバーとは、200…

近刊予告『3.11の未来ー日本・SF・想像力ー』

今週の金曜日26日に発売になります。小松左京氏の遺作を収録し、今般の東日本大震災がどのように日本の社会、想像力、そしてSFに影響を及ぼすのかを、多彩な論者たちが独特の論を展開した重厚な一冊です。すでに本書収録の多くの論説を読んでいるのでいえま…

ザック・スナイダー『エンジェル・ウォーズ』

『ウォッチメン』と『300』という正直あまりよくない(映像美だけはいい)監督の作品だったが、僕はかなりよかった。三重構造のロールケーキみたいな作品だが、別にそれほど複雑で解釈に困るものではない。三重構造の上に途中で視認同一の対象を転換する動き…

藤田菜々子『ミュルダールの経済学』第2章ー第4章、最終章を再読

本書はミュルダールの経済学の全貌を、「価値前提明示」の方法論と累積的因果関係の理論のふたつの視座からとらえたもの。世界的にみてもミュルダール研究としては、ウィリアム・バーバー『グンナー・ミュルダール』(2008、邦訳2011、勁草書房)を例外にし…

反主流の経済学

26日の藤田さんのミュルダール研究についての会合でコメントするのでこれから数日は、その関連エントリーで。基本的に藤田さんの本と僕らの監修・訳したバーバーの『グンナー・ミュルダール』(これためになる本なのでぜひ一読を)についてのダブルでコメン…

『グリーンランタン/グリーンアロー』

映画『グリーンランタン』の公開が近いので、日本でもグリーンランタンものの翻訳が本書を含めて3冊ほど予定せれている。その中でも特に異色なのが本書である。僕の主観だとわりとスーパーマンと並ぶ無敵ぽいヒーロー(グリーンランタン)と、ほとんどただの…

山本弘『ММ9−Invasionー』

山本弘氏の新作小説。内容は、巨大萌え美少女(水着つき)が、宇宙からの侵略怪獣を、東京で迎え撃ち、どっかあああんぐちゃぐちゃいやーんまいっちんぐ、とやっつける話だ。以上。MM9―invasion―作者: 山本弘出版社/メーカー: 東京創元社発売日: …

東浩紀「火星のプリンセス続」in『NOVA5』

宇野常寛さんの『リトル・ピープルの時代』の書評を書こうと思い立ちw、平気で締め切りを超過しながらも、書評を書くための基礎勉強をまだ継続中 笑)。直接の関連はあまりないが、東浩紀氏の新作「火星のプリンセス 続」を読んだ。もっともそれに先行する…