『グリーンランタン/グリーンアロー』

 映画『グリーンランタン』の公開が近いので、日本でもグリーンランタンものの翻訳が本書を含めて3冊ほど予定せれている。その中でも特に異色なのが本書である。僕の主観だとわりとスーパーマンと並ぶ無敵ぽいヒーロー(グリーンランタン)と、ほとんどただの人にしか思えないヒーロー(グリーンアロー)のふたりが、水戸黄門珍道中ではないけど、アメリカを(おまけつきで)世直しの旅にでかける。ところがそこでは麻薬、汚職、殺人などなどリアルな現実がふたりを待ちうけている。そこではヒーロー本来の力の限界が問われるというわけである。訳者の解説のように、子ども向けなので話はわりとストレートなものが多いが、ストレートゆえに妙に味わい深い社会派ものになっつているといえる。しかしshoproの快進撃はとまらない。というかフランスものの快進撃とあわせてたぶん海外コミックのブームから、もう定番の流れになったのかもしれない。

グリーンランタン/グリーンアロー (ShoPro Books)

グリーンランタン/グリーンアロー (ShoPro Books)