2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

[経済]研究資料発掘に国会図書館へ

二年ぶりぐらいにいったらパソコンで検索・申請が一括でできるようになっていて便利、便利。 検索はこちらhttp://opac.ndl.go.jp/ 昔は毎日のように通ったものだけれども(「ニート」時代の末期)。最近は、ほとんど本務校か早稲田で用事が済んでしまう。 今…

[経済]みずほ総合研究所『サブプライム金融危機』

サブプライム危機の全貌をできるだけの資料を活用して包括的に描こうとした編著にしてはまとまりのある好著。先の竹森俊平論文と合わせ読むことでサブプライム危機の現状はほぼフォローできる。ところで学生にとってはこのサブプライム危機は格好の勉強材料…

バーナンキFRBに市場が希望、日銀にやはり失望

やはり古館氏が経済のこというとだよねえ 笑。 もう寝床につくのであとは苺経済板のすりらんかほかの皆さんに任せるとして、とりあえず各国中銀の信用収縮対策の「輪」に入ることを口実に、ようやく「金利正常化」という路線を見直すという立派な「花道」が…

NHK『ワーキングプア』再放送で初めて見たが…

正直にいえば前半で挫折した。とりあえずビデオには収録したのでそのうち機会があれば再見したいと思うが。この番組の前半でも資格の取得に熱心な人が登場していた。その人のとった資格とかはおいといて、それを見ていて資格取得の採用時における評価を考え…

いつから経済学史は経済理論にビジョンを提供できると妄想を抱いてきたか?

この問題はいま書いている本の原稿に採用する話題のひとつなんですが、野口旭編著『経済政策形成の研究』で掲載してある「三木清と笠信太郎」(元原稿は「戦争の経済学」:そしてこれが経済学史学会フォーラム「経済学史は経済政策研究の役にたつのか」で行…

竹森俊平「2008 サブプライムの悪夢」

いま出ている『文藝春秋』所収のもの。非常にわかりやすく現時点でのサブプライム問題を理解する日本での決定版的なもの。以下、論点箇条書き。詳細は同誌要参照。というか必読。 1)サブプライムローンが深刻化したのは金融技術の進歩による、ローンの証券…

やっぱり『世界』でショー(内橋克人&佐野誠対談)

知人のFellow Travelerさんから教えていただく。ありがとうございます。まだ僕は読んでないので間接情報だが、どうもすごい対談になっているぽい。あとで買わないで立ち読みするとは思うけれども 笑。なんでも労働需要が収穫逓減法則が成り立たないから右上…

 賞味期限問題(山形浩生『サイゾー』『Voice』論説)

山形さんが書いたからというわけでもないけれども、昨日、たまたま冷蔵庫にあったかぼちゃプリンをたべたら賞味期限切れのものだった。「11月17日賞味期限」と「12月17日賞味期限」があって前者をたべたのだが、うっかり17日が共通しているので捨てるのを家…

『皇国の守護者』、『SOIL』、『刺繍』

大人買いで一気読み。『皇国の守護者』は五巻で完結というのは残念なものだと思った。まったく話が閉じてないし人間関係の説明が不足している。 『SOIL』は期待して読んでいるが、それでもさすがにこれは話を無駄に延ばしている印象が巻を追うごとに強まる。…

 シャンタル・ムフ『民主主義の逆説』

ハーバマス、ロールズ、ベンハビブ、コノリー、ウォルツァーとか斜め読みしている中で、このムフの本が一番、価値多元の下での政策的判断(政策的討議、闘議)を考える中でもっともしっくりいったもの。ただしこれら論者全員に共通するが、すでに日本だと山…

 末吉名義「試される金融政策の有効性」

もうラストスパートに入ってきた『日経公社債情報』でのリフレ派のエース級「末吉」さん名義の論説が最新号に掲載されてます。内容はサブプライム問題です。 末吉さんはサブプライム問題から、1)市場参加者が金儲けのテクニックを開発してそれでミクロ的な…

バーナンキFRBに市場が失望??

報道ステーションで古館氏がアメリカ中銀の利下げが0.25%だったのに失望して米株式市場は急速に下げ、日本も300円下げた、とニュースの最後にいってるのを聞いて、なんだか彼が経済関係のことにコメントすると全部それに反対したくなってしまう衝動を抑えら…

食料安保論・食料自給論への批判(若田部昌澄・飯田泰之)

『Voice』1月号の若田部昌澄さんの論説「農家保護が国を滅ぼす」が掲載されてます。これはいわゆる食料安全保障論を理由に、農家への補助金を要求する政治家の主張への批判というものです。 食料安保論については、飯田泰之さんの『ダメな議論』でも批判的に…

高橋洋一、増税論の仕組みを暴く

知人のオオガラスさんに「載ってる」と連絡いただくまで気が付かなかった。今月の文藝春秋は、竹森俊平先生、最近ネット知人になった若林亜紀さんらが登場していますね。 高橋さんの財務省の増税派への批判点は四つ。 消費税17%が必要という試算には問題点…

なにも経済学史研究のあり方に懐疑を提起したからって

人を誤解させることまで書いて何をコメントしているのだか。http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20071208#c1197267657 この方のコメント読むとかの池田信夫氏が「経済学史家め」と批判しているのがなんかわかりますねえ。彼のまわり(ちなみに僕は同僚で…

広義伊東光晴氏的なもの、完全スルー

なるほど。(検索していま知ったが)たぶんこの毎日新聞における伊東光晴氏の書評の意見にかかわる論点を完全に僕がスルー(無視)して、「経済学史家が鷲の目をもつ=理論家にビジョンを提供できる? なにいってんの?」とやったので、いろんな反発がでてる…

 2007年、惚れた名品ベスト5

今年も残りわずか。そこで今年度最も僕が気に入ったものを、すでに選んだ経済学以外からご紹介。 まず音楽というかDVD第1位 東京事変『閃光少女』 まずさっきポストに届いたばかりのこのDVD。名品ばかりで、特に「キラーチューン」は映像も音も最高。「閃光…

水月昭道『高学歴ワーキングプア』

これを読むと、僕が80年代中から90年代はじめに社会人(20代前半)→「ニート」(20代後半)→大学院(29歳から35歳まで)→教員(35歳から)となった経路は完全に消滅したことがわかる。国内の大学を利用した(出戻り?…いい言葉が浮かばん)経路で残されたの…

 C級学園祭映画(笑)『XX エクスクロス 魔境伝説』

名篇『ペルセポリス』の余韻を引きずったまま、ほかの名作を読んだり見たりするよりは、ここでガッンと予定調和的B級映画をみておくのがいいように思うのです。というわけで近所のシネコンで。観客は四人? しかもB級ではなくC級で学園祭的ノリの良作でした…

 学会でリンゴを齧って血がでませんか?

12月1日の経済学史学会エントリーへの一会員さんのコメント。おおよその趣旨は「報告の途中から来たものは質問すると、最初から出席して質問用意してきた人には不愉快」というものでした。ちなみに「最初から出席して質問用意してきた人」がご本人なのかどう…

過去の経済学者の発言を誤用して経済理論は深刻に歪んだか?

一連のエントリー(ここ)の続き。とりあえず過去の偉大な経済学者を主題にした経済理論はどのくらいあるかを調査。とはいえ機会費用の問題でネットでお気軽にできるということで、Econpapersの検索機能を使用。また総合雑誌、理論系の雑誌に掲載されたもの…

鈴木謙介・ 電通消費者研究センター 『わたしたち消費―カーニヴァル化する社会の巨大ビジネス 』

新書が大杉栄でいったいいつ出ているのかさえも把握できない昨今ですが、橋本努さんの報告会でお会いした鈴木謙介さんの本が新書ででていました。これは電通とのコラボなんですね。電通でこの手の消費ネタで思い出すのは、爺い的には80年代の藤岡和賀夫(…

小山昌宏『戦後「日本マンガ」論争史」

と学会まで巻き込んだ増田悦佐氏の大塚英志、アメコミ批判に端を発するミニメディア(=ネット)での「アメコミ論争」への言及が一行はほしかったが。笑。 全体的にプロ仕様の本。簡単にいうと難しい印象。こうなんというかすっと読めるものじゃない。実は最…

日本一不幸な女優の愛車

ええっ! 麻生久美子の車ってチェロキーか。イメージ違http://hochi.yomiuri.co.jp/feature/entertainment/cinema/news/20071128-OHT1T00006.htm 賞の感動する話よりも妙にこのネタにひっかかるオレ田中。

ジョック・ヤング『排除型社会』

いま念頭にある「生存権の経済学」用資料。社会的排除論の親元のひとつ。ただしマクロ的雇用対策はここでも「排除」されている点で日本の社会的排除論者(岩田正美、橘木俊アキら)と同じ。 排除型社会―後期近代における犯罪・雇用・差異作者: ジョックヤン…

 よしながふみ『大奥』

確かに面白い。しかしこの作品を読んだ後で上の『ペルセポリス』の前ではあまりにも皮相な印象になってしまった。読む間隔をとるべきだった。

 マルジャン・サトラピ『ペルセポリス』Ⅰ&Ⅱ

「イランの少女マルジ」と「マルジ、故郷に帰る」の二編からなる70年代から90年代はじめのイランの一女性の半生を描いた物語。解説にはイラン最初の漫画である、と記されているが、最初にしておそらく世界でも屈指の名作になっているのではなだろうか。特に…

Thierry Groensteen:The System of Comics

今日届いたもの。読む暇はいまはないが、確かBD(フランスのマンガ)の研究書の英訳。 The System of Comics作者: Thierry Groensteen,Bart Beaty,Nick Nguyen出版社/メーカー: Univ Pr of Mississippi発売日: 2007/02/02メディア: ハードカバーこの商品を含…

マクロ経済学とサブカル(経済思想史もついでに)研究の最先端の話題といえば…

マクロ経済学の最先端の話題といえば、Dynare。 最近はめっきりマクロ経済学への関心を喪失した僕にもなんかここ数日まとめていろんな情報をいただき嬉しいかぎりです。お知らせいただいた業績の一部は未公表かもしれないのでここで言及できないのが残念なの…

ブログパーツの少女たち

本ブログのブログパーツ:UNIQLOCKで活躍しているふたりが東京事変の閃光少女のPVで跳ねてます。かなりいい出来。 http://www.youtube.com/watch?v=RjCkVfEbHqg&eurl 閃光少女ってよりもエイトマンぽいw。すかさず購入。 閃光少女 [DVD]出版社/メーカー: EM…