2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

正直な一行感想のコーナー

誰も経済系ではいわないようだけど、正直なところ。 グリーン・スパンの『波乱の時代』って分厚いわりに中味がぜんぜんなくて、つまんなくない? 波乱の時代(上)作者: アラングリーンスパン,山岡洋一/高遠裕子出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 20…

 研究関係で読んで面白かったもの

最近、再読したのも含めると、まずシリーズがまとめて復刊したUP選書の一冊。生前は何回かお目にかかりお話をしたこともある古田光先生の名著。『河上肇』。河上の宗教観が信心ではなく倫理的なものであることを喝破し、また『貧乏物語』の思想史的な位置取…

本音で語れ! 年間裏ベスト2007

例年より早いですが、時間のあるいまのうちにということで。2006年はこんな感じでした。2005年の方が面白かったのですが管理大変なので削除してしまいました、スマソ。 以下、順不同で 第1位 と学会『トンデモ本の世界U』にオレ田中登場(笑) アメコミで…

経済セミナー最新号、経済思想特集

定期購読も定期立ち読みも(笑)、同誌についてはしてないのでうっかりしてまして、まだおまけに未見ですが、なんでも若田部昌澄さん、小峯敦さん、竹森俊平さん、野口旭さん、松尾匡さん、そして経済思想なのにw 飯田さんまで登場とのことです。この面子で…

価値多元社会に関わる論点

これは東京河上会でも書いた話題(http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi-ver2/20070916/1189876824)ですが、生存権の経済学的基礎を考えていくと価値多元な討議の過程を論じていかないと研究が先にすすめないと思うのですが、そのうちに価値多元的な空間(…

江川達也『“全身漫画”家』&毒虫小僧

江川氏の本はなかなか興味深い。この本の中で『ど根性ガエル』の舞台が東京の下町で、石神井あたりでは? と書かれているのはいいところ突いているw なぜなら『ど根性ガエル』の作者が『少年ジャンプ』連載当時に住んでいたところは、僕が小学生のころに家…

中川右介『松田聖子と中森明菜』

これを新書でしかもこの厚み。すごいなあ。ということで感銘して衝動買い。松田聖子の陰に中山圭子あり、とか知らない話もあったり昔を思い出させる話もあり、なかなか読ませる。 松田聖子と中森明菜 (幻冬舎新書)作者: 中川右介出版社/メーカー: 幻冬舎発売…

労働政策研究・研修機構(JILPT)廃止・存続まとめサイト

岡本真さんが「ACADEMIC RESOURCE GUIDE (ARG) - ブログ版」で労働政策研究・研修機構(JILPT)についてのネットでの簡単なリンク集を構築していただいてます。この問題をネットベースで考えるときのヒントになると思いますのでご紹介。http://d.hatena.ne.j…

 河野哲也『善悪は実在するか』

以前、「生存権の経済学基礎」についてのエントリーのコメント欄で、でSPA!さんにご教示いただいた、河野哲也『善悪は実在するか』(講談社)を読みました。なるほど、これは僕の考えてる経済学の政策評価の基礎付けとして非常に示唆的です。事実と価値…

労働政策研究・研修機構『データブック国際労働比較2007』

同機構について書いてたら急にこれだけはほしくなったので購入。便利。 データブック国際労働比較〈2007年版〉作者: 労働政策研究研修機構,労働政策研究・研修機構=出版社/メーカー: 労働政策研究研修機構発売日: 2007/03メディア: 単行本 クリック: 2回この…

「過去の経済学者の主張の誤用」はどのくらい深刻か?

昨日の経済学史学会関東部会での話題。この本(『市場社会とは何か―ヴィジョンとデザイン』)の趣旨のひとつは、過去の経済学者の発言をいまの経済理論家たちが誤用していることで経済理論のあり方も歪んでいる、それを正す参照軸を提起するということでした…

 イアン・エアーズ(山形浩生訳)『その数学が戦略を決める』

山形さんの新訳。近所の本屋で少し立ち読み。一昨日アマゾンで注文したけどまだ来ないなあ。宮川公男先生の『統計学でリスクと向き合う』の改訂版もでているし、統計学本ブームがくるかもしれない。感想は読んだら書きますね。 その数学が戦略を決める作者: …

経済学史学会関東部会にいった。22日に研究会の告知も

ついぼろっと、経済学史家既得権説を開陳したら波紋をジョジョなみに起こしてしまったのかもしれない 笑。しかしいつから経済学史家は「経済のヴィジョン」を提供するのが役目などと誇大妄想(既得権の実際の中身のひとつ)を抱くようになってしまったんだろ…