新書が大杉栄でいったいいつ出ているのかさえも把握できない昨今ですが、橋本努さんの報告会でお会いした鈴木謙介さんの本が新書ででていました。これは電通とのコラボなんですね。電通でこの手の消費ネタで思い出すのは、爺い的には80年代の藤岡和賀夫(電通の人)の『さよなら、大衆』と博報堂の『「分衆」の誕生』でしょうか。そこに小沢雅子の『新・階層消費の時代』や村上泰亮の『新中間階層の時代』や山崎正和氏の『柔らかい個人主義の誕生』がからんでくるという図式でしょうか。80年代の消費・消費階層論争は個人的にははずせない話題です。鈴木さんの新著がこれらの先行者たちからどう位置づけられるのかということも考えてみたい問題のひとつですね。
わたしたち消費―カーニヴァル化する社会の巨大ビジネス (幻冬舎新書)
- 作者: 鈴木謙介,電通消費者研究センター
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/11/01
- メディア: 新書
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