金曜の株価の乱高下を国債金利の責任にする番組や新聞が土日に増えそうな件

 金曜の東京株式市場の乱高下は、黒田総裁の記者会見での発言ー国債利回りが安定的に推移するなどーが具体性を欠くから株価の乱高下をもたらした、とする情報があるらしい。こういう嘘は毎回唖然とする。

 金曜の国債の長期利回りは0.8%と日銀の「金融調節」が効いてきわめて安定的だった。金曜の乱高下の原因は他をあたるべし。こういう印象操作というか、多くの国民を一種の情報操作でダマすような手口が、土日のテレビの討論番組や解説、新聞の論説などにも頻発する可能性が大きい。

 狙いは日銀の政策批判にあるだろう。この種の印象操作の累積が、戦前は高橋財政の悪印象を形成し、やがてテロの引き金にもなった。今回はそういうことはないだろうが、この種の事実に基づかない印象操作が起こる可能性をきびしくけん制したい。