2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

160万アクセス

本日まもなく160万アクセスになります。先月11日に150万でしたのでほぼ一月で10万アクセスいただきました。どうもありがとうございます。いつまで続くかわかりませんが、もうちょびっとだけ続けるつもりです。

竹森俊平「サブプライム危機の原因と対策は何か」

今日発売の『週刊東洋経済』から。読むべきなのは竹森さんとアイケングリーンの論説だけかな。竹森さんの主張は、サブプライム危機の原因を、1)アメリカの過剰消費(所得<消費)がFRBの金融政策でさらに膨張し崩壊したという説。これは長期的に維持可能な…

日本銀行の「天下り」はどうなっているのか?

二日ほど前のエントリーで書いた日本銀行の「天下り」の実態がどうなっているのか、という問題。 http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20090207#p4 さっそく馬淵さんからお返事をいただく。ありがとうございます。 http://mabuti-sumio.cocolog-nifty.com/…

世界金融危機を理解する最新の基本書:岩田規久男『金融危機の経済学』

今日は緊急出版本の校了。校了してから岩田先生のこの新刊を一気読み。ひょっとしたら大学の方にいただいているかもしれませんが、群馬に行くのが待てなくて購入しました。 やはり岩田先生の年季の入ったわかりやすい経済解説は、当代の書き手の中でも傑出し…

フリードマン悪玉論

赤間さんところで土曜の朝日新聞で経済思想関係の記事があったことを知り、ちょっと読んでみた。 http://d.hatena.ne.jp/akamac/20090207/1234016184 折しも,藤生京子「古典の思想家 再注目 世界不況の経済学」(朝日新聞,2009年2月7日付)の記事があった…

書評:『服従の心理』

『週刊東洋経済』に掲載されたもの。これを書いたときはインフルエンザA型のために熱が39度近くあり、正直フラフラ。熱のためか実力かはわからないが、あまりうまく書けなかった。書評:『服従の心理』 家庭では優しく知的な人が、組織の命令によって時には…

東京へのオリンピック誘致と東京都紙幣

本日の朝日新聞一面にコメント。 例えば、都がオリンピックの需要誘発効果をそんなに期待したいのならば(つまり景気刺激をそんなに重視するならば)、オリンピックの採択の結果を待たないで、景気刺激の観点からは、今度の議会にアービング・フィッシャー流…

現代思想の最前線(東浩紀と辛坊治郎)から

東浩紀の渦状言論 はてな避難版 http://d.hatena.ne.jp/hazuma/20090207/1233992298 というわけでこれ以上国債は発行できない、しかし金は欲しい(選挙で勝つために金はばらまきたい)、だから自分たちで紙幣を作ろうって、それがまともな国家のやることでし…

ネットプロレスはご勘弁をw

ある知人の人と、ちょっと前にメールでやりとりしましたが、最近、例の嘘と間違いを連発するけれども、なぜか多くの読者を集める変なブログがよく僕にからむのはなぜか? という話題があったんですよ。なんでですかねえ〜笑 正直いって、経済学の基礎知識が…

不況の下での解雇規制の緩和

ここhttp://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20090107#p3にも書いたんだけれども、こちらの方にも表現はちょびっと余計なもの省いてw移植。まあ、異論もあるかと思うけれども僕は不況の下での解雇規制の緩和なんてものに努力を傾注するよりもやることはゴマ…

岩田規久男『金融危機の経済学』

おお! 噂の本がついに出ましたか。これは楽しみです。金融危機の経済学作者: 岩田規久男出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2009/02/06メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 15回この商品を含むブログ (24件) を見る

日本銀行の「天下り」が知りたい

与野党とも含めて、数少ない筋金入りのマクロ金融政策積極派である馬淵澄夫議員のメールマガジンhttp://mabuti-sumio.cocolog-nifty.com/blog/を最近まめに読んでいる。馬淵議員が国会の質問で、官僚の天下り問題を熱心に追及しているのを知った。 そこでも…

経済系ブログ・ミシュラン2009

例えば僕からみて「え〜こんなインチキくさいアルファブロガーの経済ぽい発言が人気なの!」と驚くことがある。そういうのをみて喜ぶ読者もかなりいる。たぶん娯楽の一種で読んでいて、知的な関心(なんらかの正しさの探求)なんかどうでもいい人も多いに違…

不況の中で増税に執心、次には不況対策棚上げで郵政民営化見直しにまい進?

麻生首相の選挙向けの秋波だかなんだか意味が不明だが、郵政民営化事業の見直しの答弁。いったいどこまで不況対策をないがしろにして明後日の方向にまい進するのか? 本当に日本は大丈夫なんだろうか? 郵政民営化で事業の将来は薔薇色みたいなかっての暗黒…

山本武利編『占領期雑誌資料体系』

プランゲ文庫から大衆文化にかかわるところ(占領期のいろんな雑誌からの精選記事とそれの包括的解説つき)をまとめた二巻本。お小遣いをためて買いました 笑。この占領期のメディア研究については、僕はその昔、『沈黙と抵抗』の中で収録されている『夕刊京…

和智正喜『仮面ライダー −誕生1971−』

稲葉さんとこで新刊予告が紹介されていたので、いままで積読だった同書を読む。確か旧ブログかmixi日記で稲葉さんかFellow Travelerさんだかに教えてもらったように記憶している。読み出したらとまらなかった 笑。続きが読みたいのだけれども古本はアマゾン…

イチロー・カワチ他『健康格差と正義』

現代経済思想研究会http://econthought.net/のおススメ本だったので購入。去年だったか、モリタク先生が朝日新聞で僕らの『構造改革論の誤解』ほか何冊かの本を格差問題関連で取り上げてくれたときに、イチロー・カワチ氏の本が入っていたので興味を持っては…

ロバート・T・キャロル『懐疑論者の事典』上下

ようやくお小遣いが溜まりw、待望のこの本を購入。原書はもってたり、山形さんのサイトのを読んだりしていたが、やはり日本語で通しで読めるのはいい。宮崎哲弥さん推薦ですかw 週末のお楽しみです(そんな暇ないってかw懐疑論者の事典〈上〉作者: ロバー…

ドラエモンの失業予測(やがて完全失業率は6.5%ないし7,5%へ)

ドラエモンのブログより。ドラエモンの努力に感謝。それにしてももうすぐ出る拙著と予想が同じなんだけど、ここまでひどいことを考えているのは僕ぐらいだと思ってたけれども、年末のテレビでは高橋洋一さんも同意見だったし、これは真剣に怖い一致。econ200…

日本銀行は民主主義の敵かもね

日本銀行が民間銀行の株式の買取りを再開するそうだ。米国のジャネット・イエレン(サンフランシスコ連銀総裁)の発言http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20090112#p1を想起するのだが、やはり前にエントリーで書いた以下の記述の体現だろう。 さてFRBと…

河上肇賞授賞式報道記事(産経新聞)

いい記事なのでご紹介。次回、気軽にみなさんも応募したらどうでしょうか? ネットを巡回してみても経済関係だけでも確実にブログよりも原稿書いたほうがいい人が数名いるので、ぜひチャレンジを。http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/090203/acd0902…

さようなら!亜愛一郎

中学から高校にかけて熱心に読んでいたのが『幻影城』と『奇想天外』。前者は別冊も含めてすべて持っていたのに気が狂ったのかなんなのか自分の当時の心境が意味不明だが、10年前にまとめて「捨てた」。 その『幻影城』で特に注目していたのが第一回の幻影城…

鈴木亘『だまされないための年金・医療・介護入門』

鈴木先生から献本いただきました。いままでお会いしたことがないのですが、ご高著をいただきまして驚くとともに大変あり難く思います。どうもありがとうございます。副題は「社会保障改革の正しい見方・考え方」とあります。 本日頂いたばかりでまだ目を通し…

だからワンちゃんやニャンコちゃんにばら撒いてもインフレになるって

上のエントリーに関連して、またもや日本のネット社会固有のオモシロ談義(≒トンデモ議論)が爆発しているw。というわけでネタエントリーである。 その種のネタ談義の中で、特定の所得階層にお金を配ってもインフレは実現する、ということにわざわざ極端ケ…

過去に僕もその三択問題でプッツンしたことありました

飯田泰之ブログhttp://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/20090201 すると格差と雇用の問題への対応には3つの選択肢しかないことがわかる. (1)だれからも奪わないしだれも救わない(2)だれかから奪ってだれかを救うそして, (3)経済成長 僕が常々残念だと思って…

浜矩子『グローバル恐慌』

本書が数多ある世界金融危機本と異なる点は、グローバル貯蓄過剰(新興国や日本などの資金余剰が米国市場に流入しそれが消費や投資をファイナスした)が、アメリカ経済にバブルを形成し、そして破裂させ、今日の「恐慌」を招いた、とするものである。したが…

過去最悪の失業率の危機、そして深まるデフレの危機

ラスカルさんの推計。政府と日銀との非協調性などきわめて示唆的。 http://d.hatena.ne.jp/kuma_asset/20090131

原田泰「消費税増税と責任ある政治の中身」

これも『東洋経済』に収録されているもの。そういえば昨日のパーティーで少しお聞きした話でもある。こちらは麻生政権の消費税増税の玉虫色決着への評価である。定額給付金をばら撒くが三年後に増税しますよ、といえば効果は減殺されてしまう。埋蔵金は国民…

民主党の金融危機対応の経済政策を(竹森・クルーグマン・テイラー風に)評価する

竹森論説を参考にして、では次期政権の有力候補の民主党の金融危機対応政策をみてみよう。竹森評価だと 減税や補助金は景気対策としてはムダか、あるいは効果がきわめて限定的ということだ。そして公共投資が乗数効果があり、なおかつ無駄な公共投資であれば…

竹森俊平「定額給付金の景気浮揚効果はゼロ」

一足早く読んでる『週刊東洋経済』の最新号。この号は読む価値のある記事がてんこ盛り。特集は「雇用壊滅」という雇用問題ネタだし、それに書評には山形浩生訳の『服従の心理』をインフルエンザの高熱にうなされながら書いた僕の書評もあるし 笑。 竹森さん…