2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

日本銀行はいつまで場当たり的な政策を続けるのか?

日銀、社債1兆円買い入れ/政策金利据え置き http://news.shikoku-np.co.jp/national/main/200902/20090219000260.htm 金利の引き下げをしないことで短期金利のあり方が歪んでいるのはさておき、今回注目したいのは以下のところ。 社債の買い取りは、9月末…

与謝野大臣、財務大臣も兼任

素朴に思うけれど、国会の会期中で、しかも主要経済閣僚のポストを兼任できるなんて、本当にお気楽というか、大臣別にいてもいなくてもどうでもいいほどの存在なのか、いったいこの政権は……orz。 まるで中小企業の独裁的な経営者がダダこねてたり理不尽なこ…

今後注目される21世紀の経済学者(英:エコノミスト誌より)

読み落としていた面白い記事。『クーリエ・ジャポン』の山形さんの紹介で気がつく。International bright young things http://www.economist.com/finance/displaystory.cfm?story_id=12851150日本語での紹介は以下のブログで書かれていますね。http://blog.g…

The Best American Comics 2008

2007年版に続き、今年も購入。これもid:boxmanさんの某研究会での報告対策 笑。先に紹介したアンソロジーFLIGHTの第5巻に比べると、こちらの方は社会的な切り口を持った作品を多く収録している。いわゆる「物語」調の作品が多い。そのためアメリカン・コミ…

「戦後最大の危機」これからが本番

昨日のGDPの年率換算での落ち込みが戦後最悪クラスのものであり、それに懸念と危機感を表明する論調が相次いだ(ネットではkmori58さんのここを参照)。この統計数値を考える上で、重要だと思う点は、ふたつ。1)先進国中最悪の数字であること、2)低迷が…

アーヴィング・フィッシャーの復活

日本ではとうの昔から(ある意味で不幸ですが)注目されていたフィッシャーの負債デフレ理論、リフレーションが、ここ数日、元祖のフィッシャー紹介という文脈で海外で話題になりました。Fellow Travelerさんから教えてもらったものです。ひとつはThe Econom…

松井冬子&ウィーンの浮世絵

メモ代わり。昨日、ラジオを聴いていたら、妙に心にひっかかる重い抑揚の女性の声を聞いた。最近、自信喪失だとか「懺悔」だとかそういう声ばかり眼にしたり話を聞いているので、そのラジオの女性の自信に満ちた、しかし理性的な声を印象にとどめたのである…

和智正喜『仮面ライダー1971-1973』

なんと編集の方から献本いただきました。どうもありがとうございます。早速、仕事を放置して読んでおります。なあに、大丈夫大丈夫。GDPが12%減少しようが、わが国は磐石。きっとショッカーが裏でちゃんと日本国民の生活を支配しているのでしょうw そうで…

山形浩生・守岡桜訳:『無一文の億万長者』

おお! これ訳がでたんだ。僕は山形さんの解説を読んですごく興味を抱いたんですよね。これは楽しみ。 かれは、事業には興味があっても、お金には興味がなかったのだという。「10億円以上の財産なんかあっても意味はない」「金は墓場に持っていけない」「財…

いきなり億万長者になりました

皆さん、どうもいつもブログを読んでいただいてありがとうございます。今日はみなさんに報告があります。 実は今日、群馬の職場にいったら、いきなり億万長者になってしまったズラ(なぜか銭ゲバ風) ラオスからヘリマネ(コオロギ型)がきたんズラよ。ヘリ…

露骨な富裕層優遇よりも政府紙幣が嫌われる理由とは?

『週刊東洋経済』を一日早く読んでいるんだけど、今回の特集は「土壇場企業」。さて注目すべき記事は四つで、ひとつはミニ特集だけど児童の貧困などの身近な問題ルポ。河野龍太郎氏の経済を見る眼は日本はもう長期大停滞に入った、というもの(僕は基本的に…

高校生が読む経済書って何だろうか?

某ブログで知ったんだけど、ある高校のおすすめ経済書の著者がこんな人たちであった。 「内橋克人、ダグラス・スミス、橋本寿朗、中村政則、佐和隆光、飯田経夫、岸本重陳、林敏彦、宮崎義一、伊東光晴、西川潤、内山節」といって方々である。う〜ん、個人的…

Gerard Way & Gabriel Ba:The Umbrella Academy

id:boxmanさんに教えてもらったわりと最新でかつ話題のアメコミ。超常能力をもった(もってない)「兄弟姉妹」7人の話。兄弟のブラックで奇矯な行動動機を描きながら、その愛憎がやがて世界を破滅に追いやる云々。オレンジ系統の色がとても映えるなあ。カラ…

生まれたときから日本はこんな感じで今さら不況だからどうとか言われてもよくわからない

エントリーのタイトルは『小悪魔ageha』最新号より 切込隊長と超越議論をしたときに、隊長が以下のことを書いたのが心にひっかかってた。特に強調部分(強調したのは僕)。 http://kirik.tea-nifty.com/diary/2008/12/post-9f83.html#more 完全失業率とか 良…

民主党公約見直しの件(朝日新聞から)

今日の朝日読んで、う〜んとうなった。衆院選のマニフェストづくりが停滞しているという記事。民主党が埋蔵金をかなりあてこんでいるのは前々からわかっていたが、やはり11年度のプライマリーバランス黒字化を目標にしているわけか。この延長で、数日前の2…

レベルが低すぎてちょっとね

なんか不人気なサイトが自前で話題づくりに励んでいるようで、正直、いい迷惑ですね。苦笑。生活がかかっているのはわかりますが、あいかわらず誰がみても間違っていることを書けば相手が挑発にのって、アクセスが増えると思うのはorz。 繰返しますが、あん…

バーナンキFRB、デフレ回避にインフレターゲット(インフレ目標)を検討

前も何度か書いてますが、日本のメディア(時事通信)がとりあげたのでご紹介 http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2009021100145 バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は10日、下院金融サービス委員会で証言し、望ましい物価上昇率を設定して金…

公共図書館の奇妙な「機会の平等」論

岡本さんのargから、興味深い。それであなたはなにがしたいのか−田中敦司「図書館は利用者の秘密を守る−カウンターで感じた素朴な疑問から−」に感じた根本的な疑問 http://d.hatena.ne.jp/arg/20090211/1234346362

リフレ政策って何?

世界各地の世界金融危機発の世界同時不況は、明々白々たる総需要不足の不況。それに対応するのは、財政政策と金融政策が中心。資本市場や労働市場の効率化を図る政策はこの総需要不足の解消には役立ちません*1。 で、日本もそうですがアメリカや英国などでも…

アメリカン・コミックアンソロジー:FLIGHT第五巻

アメコミのアンソロジーとして定評のあるFLIGHTの第五巻(2008年)を読んだ。某研究会でid:boxmanさんが報告するらしいのでその関連で。第四巻も読んだが、この5巻の方が読みやすいものが収録されている(前巻からの続きもある)。短編集や長編の一部からの…

ディスオーガニゼーション再検討

「再検討」というほどでもないですが。はてブでdaruyanagiさんが、「外的ショックで千々に分断された経済ネットワークの修復に、リフレって役立つんだろうか」ということを書かれていました。もしこの外的ショックでの経済ネットワークの分断仮説を、かって…

最近、嵌ってるもの

それは『GANTZ』ずら(なぜか銭ゲバ風)。始めはなめて読んでたんだけど、いま二順目ずら。これ終わるころに還暦になってたら嫌だな 笑。 GANTZ 25 (ヤングジャンプコミックス)作者: 奥浩哉出版社/メーカー: 集英社発売日: 2009/02/19メディア: コミック購入…

衆院選挙雑感&公共支出の具体案

しかし今日のニュースみてると、なんか「100年に一度」の不況が深まるなかで、ゾンビみたいに「郵政民営化の是非」とかが景気対策と並んだ争点になったら、本当に笑うしかないね。いや、呆れのるが正解かもしれないけれども(小泉氏とは違った意味でね)。 …

麻生政権は一刻も早く退場せよ(『Voice』三月号感想とともに)

『Voice』三月号頂戴しました。どうもありがとうございます。この号の連載陣をみるとリフレ派雑誌じゃないか、と思ったりもします。高橋洋一、若田部昌澄、山形浩生、上野泰也さんらの連載は毎回面白いですね。それと今回は、政治マターとして、麻生政権の官…

モハメド・エラリアン『市場の変相』

献本いただきました、ありがとうございます。まだ店頭にはならんでないのですね。フィナンシャル・タイムズ2008年度ビジネス・ブック・オブ・ザ・イヤーに輝く本で、今般の世界金融危機を「予測」したものとして評価の高い本です。このエントリーで断続的…

川原和子『人生の大切なことはおおむね、マンガがおしえてくれた』近刊

マンガラブーhttp://mangalove.seesaa.net/article/114038812.htmlの川原和子さんの新刊告知。まだかなり先(三月二三日)ですが、ぜひ皆さんの脳裏にインプットお願いします。そもそもマンガについては、10人くらいな人が僕の脳内ソースでして、その中で…

通貨発行益の基礎文献

政府紙幣、スタンプ・スクリップ、ヘリコプターマネー、埋蔵金などなど。この論文読んでから何かいわないとダメな悪寒。 Buiter, Willem H. (2007) Seigniorage In this paper I analyse four different but related concepts, each of which highlights som…

たぶん本気でいってるんだろうなあ(笑)

| | ∩___∩ | | ノ _, ,_ ヽ (( | リフレ派全滅 / ● ● | (=) | ( _●_) ミ _ (⌒) J )) 彡、 |∪| ノ ⊂⌒ヽ / ヽノ ヽ /⌒つ \ ヽ / ヽ / \_,,ノ |、_ノ

授業で使うはてな

はてなに貢献するオレがいる http://www.hatena.ne.jp/company/education/ 学生たちにはこのブログをまったく紹介してないんですよね。ブログみる暇あるなら本を読めという感じで。笑。まあ、これを契機に来年度は使ってみるかな?

政府紙幣をめぐる低次元のいざこざなど

政府紙幣の議論がやかましい。そもそも1933年のときにルーズベルト大統領が、リフレーション案*1として正式に政府紙幣を議会の承認を得て発行権を得たことがある。もともとは農業救済案の一部で認められたもので、確か金額は30億ドルだと思ったが(ちょっと…