だからワンちゃんやニャンコちゃんにばら撒いてもインフレになるって

 上のエントリーに関連して、またもや日本のネット社会固有のオモシロ談義(≒トンデモ議論)が爆発しているw。というわけでネタエントリーである。

 その種のネタ談義の中で、特定の所得階層にお金を配ってもインフレは実現する、ということにわざわざ極端ケースに注目して、成長ないし不況脱出が特定のパイの配分への歪みをもたらすと指摘しているものがあった。このパイの配分の歪みに注目することで、そもそもの経済成長やらインフレ政策を否定したいみたいである。もちろん上のエントリーをみればわかるように、飯田ブログでも「経済成長と相対的な格差」については議論が残るといっているわけで、別段にそのことが経済成長が貧困自体の解消になることを否定する論理にはつながらない。


 ちなみに特定の階層、例えば低所得者だけにお金をばら撒くとか高所得者だけにお金をばら撒いてもそれはインフレは実現する。なんならワンちゃんやニャンコちゃん、あるいはミジンコに配ってもインフレになるだろう。


 そもそも下の絵をみればわかるように、お金をばら撒いているこの人物が、配る相手のことを真剣に考えているように思えるだろうか? 配る相手を選んだりするならばもっとデリケートな方法をとりはしないだろうか? 笑 お金をばら撒くことが相対的格差の問題まで絶対に解消するなどと思うほうがどうかしている(ちなみに絶対的に解消はしないが、かなり解消することも歴史的にいえる。例えばウィリアムソンの『不平等と歴史』を参照のこと。ただしアセモルグらの議論なども参照のこと)。