2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

日本はグローバル化をあまりしてないから軽症??

「日本はグローバル化に劣るから諸外国と比べて比較的まし」とか「グローバル資本主義の危機で、日本でもグローバル化した企業の方がダメージ」と妄説を信じている人が素人にも専門家(それを本当にプロといっていいのか疑問だが)にも少なからずいます。 ま…

マクロ経済学があると仮定しよう!

運よく東洋経済のランキングにも入っている今年のただ一つの著作『不謹慎な経済学』は、題名からよく比較されているような『ヤバい経済学』とか『まっとうな経済学』とかじゃなくて書いているときから意識しいていたのが野口悠紀雄氏の『超整理日誌』だった…

「量的緩和」という用語を使った新手の日本式詐欺の予感

すでにこのエントリーで指摘しましたがhttp://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20081217#p1 その手法の中に、長期実質金利抑制を睨んだ長期国債買いオペとなればこれはもう日本流の「量的緩和」という表現は妥当ではない。むしろ日銀やこの時事通信の記事のよ…

事前シナリオ通りか?―日本銀行の0.2%利下げ―

これは僕の推測です、悪しからず。ただし僕はこれを真実だと思っています。いまからほぼ一月前に、このエントリーhttp://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20081107#p2で以下のようなことを書きました。 ちなみにどうも今回のしょぼい日本銀行の利下げを「0.2→…

原田泰・増島稔「金融の量的緩和はどの経路で経済を改善したのか」

原田さんから教えていただく。 http://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis210/e_dis204.html 本研究は、量的緩和政策の経済に与える全体的な効果とその波及経路をHonda et al.[2007]に基づいて分析を始めている。VARモデルによる検証を通じて以下の4つの…

リフレ政策ついに始まる

バーナンキFRB、戦後世界経済で(ある意味で不幸であることには違いないが、それでも長期停滞に陥る日本にとっては最善のエールともいえる)はじめてのリフレ政策(ゼロ金利、FRBのバランスシートの拡張維持へのコミット、長期国債の買いオペの考慮=ほぼ実…

リフレ政策のさらなる前進へ

それとクルーグマンの意見を久しぶりにみたのですが、彼はやはり民主党よりのせいもあるのか現行のFRBにはきつい評価ですね。ただマンキュー先生の意見http://gregmankiw.blogspot.com/2008/12/next-round-of-ammunition.html にあるように「物価安定」をさ…

140万アクセス

先月の7日に130万アクセスでしたが、今日140万にいきました。ご愛読?感謝します。今日は1週間ぶりに群馬に行って年内最後の講義をしたのですがやはり帰宅してみると目は疲れ頭は頭痛とあまりよろしくありませんが、それでも昨日よりはましです。バーナンキF…

毎日新聞岡山だより

石戸諭記者からの一足早いクリスマスプレゼントと思われてはいかが? 個人的には来年のどこかで出す予定のものが経済学とカルトをテーマにしているだけに興味深い記事です。「世界教師が人類の平和を実現する」などと訴える団体(本部・東京都)が岡山市で開…

高橋洋一『この金融政策が日本経済を救う』

高橋さんから献本いただく。病気で群馬にいけてませんでしたのでお礼遅れました。ありがとうございます。 この本を読んで、まだ日本のこの苦境の決定的な解決策として金融政策が不用だとか、もう限界までやっているとか、机上の空論だとか、アメリカと日本は…

危機は危機的な経済学者にも訪れる

最近の転向したとか、いまはマクロだとかいう戯言を読むとそう思う。とりあえずばかなもん読まずに風邪治さんと

水野和夫『金融大崩壊』

献本いただきました。ありがとうございます。ただ現在、体調が悪いのと年末多忙とのダブルショックで読む時間がありません。感想に代えてということで恐縮ですが、このブログをご覧の方々は以下の『エコノミストミシュラン』での水野氏の『100年デフレ』につ…

なんか落ちたものだね

フィナンシャル・タイムズの記事をfinalventさんところで読む: http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2008/12/post-13e5.html なんか同誌のレベルも落ちたものだね。為替介入で効果があるってことは日本銀行の政策に効果があることと同値なのにそ…

ロバート・ホールのブログ

hicksianさんとこで知る。マクロ経済学者のロバート・ホールのガチンコ経済ブログを読めるとは。10年前には想像もつかなかったなあ。なるべくこの調子で長期展開希望。 http://woodwardhall.wordpress.com/ 関係ない余談だけども、まだ風邪のこじれが治らずに…

2週間前に一時間経済問題で喋ると…

だいたい以下のようなことを話したようです(『週刊朝日』の田中訂正版) このままだと、日本の失業率は史上最悪な水準になるおそれがあります。景気悪化はいまからが本番なのです。 これを回避するただ一つの処方箋は、日銀が政府と手を組んで、政策金利を…

文化系女子を考える忘年会

ここ1週間以上続く風邪をこじらせての体調不良+ゼミ選考のための面談(おかげさまでというかなんというか学年の約五分の一が希望されたのでその対応で疲れました)+原稿の締め切りなどなど で本当に言いだしっぺの僕がいけるのか微妙でしたが。えいや、と…

今週の東洋経済から

いま出ている『週刊東洋経済』をいまさら読んでいると、最後のページに金子兜太氏の談話がでていた。金子氏はもちろん日本の現代俳句の第一人者であり、その業績が広く知られている。金子氏が日本銀行に在職中から俳句に専念し、そのために閑職や非難を浴び…

ダイアン・コイル『ソウルフルな経済学』

献本いただきました。どうもありがとうございます。この著者の作品は旧ブログで一回とりあげた記憶がありますが、それはセックスやドラッグを主題にした経済エッセイ集だったように思います。ちょっと読んでそのまま積読状態ですが。これはどういう経緯で献…

宮崎哲弥・山形浩生・若田部昌澄書評座談会『Voice』

山形さんと若田部さんの連載は終り小休止、宮崎さんを加えて三人の読書座談。基本的にこの三人の人とはほとんど読書傾向が似てたり、日ごろから情報を得てもいるので、この座談会で登場した本のほとんどはフォローしていた。ただそういう変わった人=田中 で…

コメント承認制にしました

題名通りです。はてなメンバー以外でも大丈夫です。ただ「忙しくて対応できない」、もしくは「田中がうんざりしてしまった」場合にはまた停止させていただきます。そのときは断りなくそうします。 大変に申し訳ありませんが、現在、本当に忙しいのでよろしく…

『週刊ポスト』の座談会

何を話したのか思い出せませんが、とりあえず森永卓郎さん、五十嵐敬喜さんと三人で座談会しました。どうかよろしく。

年末のご挨拶に代えて

今日の全国紙の広告欄や電車の中吊りなどをよくご覧いただけると、妙に元気そうなおじさんが若干一名います。いまは風邪ひいてますがとりあえずなんとか今年もやってきました。まだしばらくはこんな調子でやっていきたいと思いますが、どうでしょうか。とも…

雑感

風邪なんだけれども熱はひいたんですが、どうも一昨日から喉と咳がでてしまい、こうなると長びくのが僕の体質でして、鬱は日々です。『このマンガがすごい』の最新版を読んだのですが、あまりにモーニングばかりで日ごろ読んでいる作品が多く得るものがまっ…

国際リフレ競争第二ラウンドへ

バーナンキ、本気だな(econ2009さん経由)。 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-35252520081204?feedType=RSS&feedName=topNews 中国も本気だな(日経の記事よりも梶ピエールさんのコメント参照) http://d.hatena.ne.jp/kaikaji/20081204/p…

メアリー・C・ブリントン『失われた場を探して ロスト・ジェネレーショの社会学』への疑問

一見すると実証的な発言をしているようであるがマクロ経済関係だけに注目しても疑問点があまりにも多すぎる。社会学的アプローチに実証的な批判精神があるのならば、この書はもっと徹底的に批判して読まれるべき書物。多くの著名人の推薦にまどわされたりイ…

草稿:原田泰の経済学

これは石橋湛山賞を記念して某誌に寄稿予定の草稿のさらにプロトタイプ。掲載誌がでたらいったん削除予定(後にまた復活予定)。

『セオリー』(講談社):経済の予測について

昨日、某誌の企画で初めて森永卓郎さんとお会いした。さすがにいろんな引き出しを持っている人なんだなあ、と感心しました。僕ももっと時論をやるならばさらに精進しなくてはいけないように思える。 ところでその企画の帰り、大手町の地下で『セオリー』発見…

安心の風景(毎日新聞岡山)

石戸論記者の記事です。 第2回http://mainichi.jp/area/okayama/news/20081108ddlk33040769000c.html 第3回http://mainichi.jp/area/okayama/news/20081115ddlk33040701000c.html 第4回http://mainichi.jp/area/okayama/archive/news/2008/11/22/20081122…

書評:山野良一『子どもの最貧国・日本』

同じ貧困家庭(離別、無職、小学生以下子ども四人、資産ゼロ&養育費・慰謝料ゼロ、学歴ふつうの母親が育ててくれた僕んち と似た境遇のBUNTENさん)出身・現役同士で毎度、mixi上で、「いまの生活保護制度は働くための基盤にならず、制度を修正しても基本的…

『セオリー』(講談社)にも出ているはずです

ちょっと宣伝遅れてすみません。これも現物見ていないのでわかりませんがたぶん野口旭さんと交互に登場しているはずですが。この号でいいかと思います。あとで現物確認します! 大恐慌特集のところだと推測。http://moura.jp/scoop-e/theory/content18.html