2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

安達誠司「大恐慌は再来するか 1930年代との類似点、相違点」

『Voice』11月号献本いただく多謝。安達さんの30年代大恐慌と今回の世界金融危機との比較分析。同様の試みは『エコノミスト』の若田部昌澄さんの論説でも行われているとのecon2009さんの詳細な紹介があるもののそちらは未入手。 とりあえず自分のためのメモ…

世界を終わらせないための一週間始まる(ちと大げさだけど)

アジア、ヨーロッパ、そしてアメリカとひとまず市場は反転。 以下はT.コウェンのブログで紹介された例の有名ブログでの経済指標まとめ http://calculatedrisk.blogspot.com/2008/10/credit-crisis-watching-for-signs-of.html 日本はどうなるかな→今日は反転…

陳腐な解説とは?

あるネットの妄言をみててすごくずっこけた。なんでもクルーグマンの戦略貿易政策に関する業績が、オブストフェルドとロゴフの教科書にでてこないから陳腐な理論だそうです 笑。あとその他にも戯言が続いていた気がしたけれどもノイズなので読んでないw さ…

高橋洋一『日本は財政危機ではない!』

高橋さんの一連の持ちネタのうち本書は、埋蔵金、リフレ、道州制に重点が置かれていて、他には自民党の総裁選候補の特徴付けにからんだ自民党内の路線についての分析などが書かれている。道州制については、僕は高橋さんの説明を聞いても実はあまりピンとこ…

「トップの一本」は大切に?

Baataismさんに教えられた話題。 もしも波平がホントに美容院に来たら? http://www.excite.co.jp/News/bit/E1223568706161.html もし日本の国民が老若男女問わずに波平となったらどうなるだろうか? たぶん日本は流動性の罠ならぬトップ一本の罠にガチンコ…

クルーグマン氏、ノーベル経済学賞受賞

http://nobelprize.org/nobel_prizes/economics/laureates/2008/ 驚いたw 受賞理由は上記にあるようにマクロ経済学の業績ではありませんが、これから彼の発言がより一層重要視されることでしょう*1。 さてこれを記念してクルーグマンの本で僕が好き=お世話…

若田部昌澄「日銀不況白川総裁の失政を問う」

今日は学園祭だが会議があるので群馬に。電車の中吊りに若田部さんの名前を発見。すぐ購入して読破。金融危機の影響を外需に依存している日本が最大限の影響を受け、金融政策が防御の鍵と言うことには全面賛同。文藝春秋に掲載。 偶然読んだ勝間和代氏の人生…

ブッシュのカウントダウン?

ブッシュ、何を言いにでてきたのか? と裏(mixi日記)で書いたら、マイミクの方(とりあえず名前は伏すけど 笑)から「彼の場合、意味のある間違ったことを言わなかっただけで、我々は胸をなでおろし、感謝するべきです」とレスがw。まあ、確かにあれでは…

各界からのコメント

水に流してすっきりしましょうよ(赤間さんのブログ) 中国人は骨まで欧米を愛せません(栗原さんのブログ) 米国でいま史上最大の実験が始まった(椎名さんのブログ)

「資本注入」の規模&住宅価格低下の歯止め策ほか

Luigi Zingalesの詳細で説得的な提案。G7の声明は妥当でしょう。問題は具体策。これに見通しを与えているのが以下の論説でしょう。 Plan B http://www.voxeu.org/index.php?q=node/2390

イワタ流景気動向指数の見方

岩田先生の『景気ってなんだろうか』(ちくまプライマリー新書)より。 内閣府がホームページ上で公表しているコンポジット・インデックス(CI)という景気動向指数があります(ここhttp://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/di/1007ci.xls)。このCIには景気の動…

岩田規久男『景気ってなんだろう』

「なんで(つい最近まで)景気回復といわれていたのに暮らしがよくなった実感がなかったんだろう?」「アメリカのサブプライム危機は世界経済や日本の景気にどんな影響を及ぼすんだろうか?」というほとんどの人が抱くであろう基本的な問いに、非常に簡明な…

G7は何をすべきなのか?

Alberto Alesina, Michael Burda, Charles Calomiris, Roger Craine, Stijn Claessens, J Bradford DeLong, Douglas Diamond, Barry Eichengreen, Daniel Gros, Luigi Guiso, Anil K Kashyap, Marco Pagano, Avinash Persaud, Richard Portes, Raghuram G Ra…

「真実の瞬間が来た」とか思ってないか?

まあ、経済学を曲りなりにも勉強していると、人とは違い偏屈になるものです。実はちょっと朝早く用があって帰宅してから仮眠してしまい午前の株価などは追ってませんでした。それにしても下げましたね。 現状の国際的な金融危機に望むこと(国際協調の点で)…

ビジスタニュースアーカイブ掲載

先週のビジスタニュースがアーカイブ入り。表現などこのブログに掲載されたものから一箇所さらに修正。ご参考ください。 http://www.sbcr.jp/bisista/mail/art.asp?newsid=3334

コーディネーションの失敗と財政政策の関係メモ

まあ、僕はネットの奇妙な議論にはもう付き合いきれないのですが(最近でもマンデルフレミングモデルのすごい解釈をみかけてめまいがしましたが)、なんでも最近では、財政政策が長期的な効果をもたない、ということを議論するために、コーディネーション(…

日本銀行は利下げ、そして積極的な量的緩和に戻るべきである

欧米の協調利下げに、それに参加せずに日本銀行は前代未聞のエールを送るだけという声明を発表した。 「このため、カナダ銀行、イングランド銀行、欧州中央銀行、米国連邦準備制度、スウェーデン中央銀行、スイス国民銀行は、本日、政策金利の引き下げを公表…

中川秀直噴火、「(日本銀行は)一体、何年先の話をフォワード・ルッキングしているの」だ!

http://www.nakagawahidenao.jp/pc/modules/wordpress0/index.php?p=1070 「日本銀行は「歓迎」を表明した。日経新聞は「なぜ日銀は同時利下げせず」の中で、「日本が加わらなかったことで市場には主要七カ国(G7)の足並みの乱れを指摘する声が出る可能性…

Diamond-Dybvigの銀行取付モデルをめぐるメモ

経済エントリーよりもネタエントリーで書きたい気分なんですが。しかしDiamond-Dybvigの1983年のモデル(リンク先はここ)は、いわば預金者が(原因をあれこれ特定化せず)期待の変化だけでいわば「非合理的」に銀行取付を行ってしまうモデルだった。 例えば…

サブプライム危機メモ「ふつうの不況が世界を覆う?」

ちょっと必要あって作成した簡単なメモを以下に。竹森俊平さんが『資本主義は嫌いですか?』で開陳したのが、サブプライム危機による世界バブル崩壊というシナリオだったのに対して、僕は主にこの間お会いした原田泰さんとの対話をヒントにして「ふつうの不…

朝日ニュースター:ニュースの深層「米発金融危機はどこまで広がる?」

宮崎哲弥さんが司会をされております「ニュースの深層」に本日出演させていただきます。今日の8時から約1時間です(再放送もあります。詳細は下記のHPにあります)。ご覧いただければ幸いです。 http://asahi-newstar.com/program/shinsou/

緒形拳さん死去

今日は病院に検査にいってそこで緒形拳さんのニュースを院内テレビで見て驚きました。『鬼畜』という映画があって、それはロケ地が当時の川越でした。僕はそのとき川越に住んでいたので、緒形拳さんの言葉通りの「迫真の演技」とともに駅周辺の乾いた映画の…

青空大地『昆虫探偵ヨシダヨシミ』

いままでいろんな変わったマンガを読んできたけれども、本書はここ数年読んだものの中ではもっとも奇妙な味わいの傑作。こんな知的??なギャグを読んでみたい。 川原和子さんのマンガラブー経由で知りました。概要もあるでよ。 http://mangalove.seesaa.net…

飯田教養三部作がおススメ

極東ブログのfinalventさんから:今後こうした危機が世界に及ぶのかわからないが、基本的な金融の仕組みについて、この関連でいえば金利がどう決まるかについては、10代、20代で知っておくべきなのだろう。こういうのを学ぶのによさげな参考書ってあるでしょ…

若田部昌澄、マル激トーク・オン・ディマンド&松尾匡「マイナスどんどん」

http://www.videonews.com/on-demand/391400/001401.php この番組に加盟してないので本体をみることができないのでなんですが、僕もまだこのブログでは断片的にしか書いてませんが(例:昨日の「それでもやはり強欲ものへの批判と世界経済の危機回避はわけな…

リーマン・ブラザーズの「兄弟たち」よ!

ティム・ハーフォード探偵が、「兄弟たち」を失ったことでミスC嬢からご相談。http://blogs.ft.com/undercover/2008/10/dear-economist-should-i-take-lehman%e2%80%99s-collapse-lying-down/ このエントリー、まだ5日ではないんですが4日のエントリーが長…

10代、20代は経済に関心がない?

某社編集の人と話していて、「10,20代にぜんぜん経済関係の本が売れない」ということを聞いた*1。 まあ、僕の周囲のサンプルだと確実にそれを支持できるわけだが、やはりサンプルバイアスがききまくるのでよくわからないw 確かにあらゆる編集者が軒並み、…

書評:『テロの経済学』

先週の『週刊東洋経済』に掲載されたものを再録。そういえば近いうちに日経ビジネスのネット版で書評始めます。『テロの経済学』(アラン・クルーガー、東洋経済新報社) 90年代から世紀をまたいで今日まで、世界は不幸なことだが「テロの時代」にあるといえ…

大熊信行と長谷川如是閑

昔の草稿を見つけたのでそのまま修正せずにコピペ。大熊信行と長谷川如是閑--ラジオ・国家・エコノミ−--(1999年作成)

イグ・ノーベル賞雑感

Baatarismさん経由で知った今年のイグ・ノーベル賞。 (http://www.cnn.co.jp/science/CNN200810030007.htmlから引用) :○経済学賞:プロのストリッパーの排卵周期が、チップ収入に影響を与えることを発見した米ニューメキシコ大学のジェフリー・ミラー、ジ…