飯田教養三部作がおススメ

極東ブログのfinalventさんから

:今後こうした危機が世界に及ぶのかわからないが、基本的な金融の仕組みについて、この関連でいえば金利がどう決まるかについては、10代、20代で知っておくべきなのだろう。こういうのを学ぶのによさげな参考書ってあるでしょうかね。:

 基本的な金融の仕組みや金利の決定というよりも、経済問題全般で(10代、20代に限定せずに)教養レベルでためになる最初の三冊として、僕は飯田泰之さんの「教養三部作」を推薦してます。経済学ってやはり現実との関係がみえないで、ミクロ、マクロ、計量とやっていくとかなりの割合で興味失うので、やはり彼の三部作を先によんでなにかしら現実経済と経済的思考の関係を知った上で本格的に取り組むのもよし、または幅広い教養の中で別なものを究めていくのもいいんじゃないでしょうか。僕らが学部学生のときに、佐和隆光とか宇沢弘文氏らの岩波新書が、現実経済と経済的思考の関係ではなく、現実経済と「反」経済的思考の関係に興味を促すことに成功したのに比べると、この飯田三部作から読む人は好運でしょう。それに特定の著者の著作をまとめ読みするとその人の「思考の枠組み」とでもいったものをトレースできる点でも有益ですね。僕はそういうやり方を何人かの著者で試して速読も学んでいったように思えます。

経済学思考の技術 ― 論理・経済理論・データを使って考える

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ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

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考える技術としての統計学 生活・ビジネス・投資に生かす (NHKブックス)

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金融面での傑作は以下の著作で、これ以上の作品を飯田さんが書けるのか心配になってしまいます 笑。それだけこの著作はある意味で経済啓蒙書の極北に位置しています。類似の評価を稲葉振一郎さんが新版の『経済学という教養』のあとがきで書いています。これに匹敵するのは、安達誠司さんの『脱デフレの歴史分析』や野口旭さんの『経済学を知らないエコノミストたち』などごく少数ですね。

歴史が教えるマネーの理論

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