経済財政諮問会議とは何だったのか?ーついでに新政権へのコメントー

 最近は、世界同時不況を背景に、ただの官僚ペーパーの読み合わせの会になっていたので、廃止されても何の不都合も感じない。しかしネット上の検索可能なアーカイヴとして関連資料などを残してほしい。いまでも小泉政権の後半に、郵政民営化華やかな頃、この会議の「構造改革とは」という項目をクリックすると、それこそ2ch状態でなんでもかんでも「構造改革」に放り込まれていたことを思い出す。もちろんマクロ経済政策もしっかりカテゴリーの中にあった 笑。いまはもうその項目はとっくに削除されてしまっている。それは残念なことだ。

 民主党政権は、この自民党政策との対比を国民にわかりやすくする上でも、この経済財政諮問会議の全情報をアーカイブ化してほしい。やるのかもしれないが、それぐらいの関心しか、この経済財政諮問会議の終わりにみるべきものもないだろう。経済財政担当相がいなくなるとマクロ経済政策を省庁の縦割りを越えてみる大臣がいなくなる、と何日か前の新聞記事で読んだ記憶があるが、とうに経済財政担当相にはそんなマクロ経済政策への積極的な関心が喪失していたわけで、なにをいまさらと思う。大臣以外をみても、岩田一政氏が露骨に失業率が5.5%を超えると政治的に問題などと失業率の票読みのような発言をした時点で、とうにこの会議はマクロを話題にしても政策担当者として精神的に腐敗していると思っている。

 ところでこの経済財政大臣の機能がそこそこ働いていたのは、主に対日本銀行の金融政策へのけん制だけではなかったろうか。あるいは名目経済成長率論争のときの対財務省・日銀のようなケースだけに緊張関係をもちえたのではないか(ああ、郵政民営化もとりあえずあったが 笑)。金融政策への関心が著しく現状では低い民主党政権にこの種の役割が消えても不便を感じないというのはある意味、合理的なんだろう。新政権には合理的な愚か者にならないことを祈るが