『AERA』で取材に関わった「親子が知らない「いい会社」55社」がネットで読めるようですのでご紹介します。
http://www.asahi.com/job/special/OSK201011260088.html
ここでの以下のコメントは現状では三年生もしくは二年生にあてはまるでしょう。四年生に関しては会社リストよりも個別カウンセリングで対応していき、それこそ表現はおおげさですが、総力戦が必要です。ただし学生のマインドの状態も見ながら慎重に取り組み姿勢も必要かと思います(というかそんなの現場ではあたりまえですが、とりあえずネットでは経験ないのに勝手に想像力をふくらます人が多いのであえて注記)。
私の考える就職指導を、『偏差値40から良い会社に入る方法』(東洋経済新報社)という本にまとめました。私の指導は、就職したい会社の名前を10社書かせることから始まります。ほとんどは、人気ランキングに入ってくる資生堂やソニー。あとは生活圏内にあるユニクロ、トヨタなど。10社書けない学生も珍しくない。それを見てまず、「全部受からないと思うよ」と言います。ショックを受ける学生はいませんよ。薄々、学歴差別があることに気づいているし、彼らも知っている名前を書いただけですから。
大手企業は、東大などの旧帝国大学と有名私大の上位学部の学生−−私は「就職コア層」と呼んでいますが、彼らをターゲットに採用活動を行います。大多数の「非就職コア層」は、まずは学歴社会が存在することを前提にスタートしなければなりません。SPIなどの筆記試験対策に力を入れる大学もありますが、多くの非大手企業は面接重視。SPIは採用にお金がかけられる大手企業の取り組みであって、対策をして効果が出るとは限りません。
非コア層に重要なのは、採用実績です。旧帝大や早慶からは採用しておらず、MARCHから数人、あとは日東駒専、大東亜帝国からの採用が多い企業であれば、偏差値40からでも十分可能性がある。就活サイトで実績校検索をしてみるのもいいでしょう。
そのためにも「10社リスト」を作り続けることが重要。ただ10社書くのではなく、自分の通う大学の採用実績がある「自分のレベル以下」の企業を三つ。採用される可能性のある「自分と同じレベル」の企業を三つ。そして、実現は難しくても、自分が行きたい企業を四つ。夢がなければ就活は続きませんので、最後の四つは重要です。
何回か作成していくうちに、選択眼も磨かれます。こちらが「この企業何だろう?」というものが出てくれば、しめたもの。今の就活は身近な大人のアドバイスが重要です。そのツールとして、「10社リスト」に取り組んではいかがでしょうか。