猪瀬直樹『霞が関「解体」戦争』

 猪瀬さんからご恵贈いただきました。ありがとうございます。

 まだ頂いたばかりで途中までですが、地方分権改革推進委員会という場を通して、日本全国に細かく張り巡らされた日本の官僚システムの非効率なネットワークを明らかにしていく過程が非常にわかりやすく描かれています。猪瀬さんの著作の特徴ですが、幕間やリードとして文学的なエピソードを導入することで話が比喩的にわかりやすくなっていますね。個人的な意見なんですが、冒頭の経済産業省の話なのですが、地方云々を超えて、僕はこの省庁全体の存在意義がよくわからないでいます。なので猪瀬さんが城山三郎の『官僚たちの夏』をシニカルに評価していることには特に頷けました。しばしばいっていることですが、僕はどうも地方分権とか道州制とか理解に乏しいのでこの本を契機に少し考えてみたいと思います。

霞が関「解体」戦争

霞が関「解体」戦争