『m9』を読んだ


 新雑誌『m9』では、たぶん衆目の一致するところは、掟ポルシェ氏の人相と物言いがためになる「ゼロ年代アイドル論」と、それとこれまた描かれた人たちの人相が注目の「潜入!! プロ市民集会レポート」が断然に面白いということではなかろうか。前者は00年代のアイドル事情(Perfumeモーニング娘。)に接続するために70年代にまで遡る幅広い視野と薀蓄に支えられていて読んでいて頭がすっきりする。しかし人相(以下略)。後者は、登場人物の人相や行動様式を読んでるだけでもちろん面白いのだが、「権威」「お上」に抗すること自体が、このプロ市民の方々の独特の自己実現の方法なのかもしれないなあ、とそんな感想も持った。そういう感想を抱いたことで、この種のプロ市民もの??を漫画化した作品として、すぐに僕が思い出した小林よしのりの「 新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論」とは対極をなすように思えた(というか小林氏の作品への参照がこの作品でいいのかいまいち自信がないが。もう相当前に読んだもので記憶が‥‥。


 しかし素朴にいってどう読んでも書いてる人たちはネット厨毒ないしネット依存症(笑)をきたしている人たちにはお馴染みの面々であることが面白いともいえるし、今後の同誌の命運も握っているのだろう。