献本をいただきどうもありがとうございます。
帯に「あの頃の切手少年たちへ!!」とあるのには痺れたw まさにこの<解説・戦後記念切手シリーズ>の第5巻が対象とする72-79年時に僕は「切手少年」だったからだ。中学一年のときの僕の愛読書は、『キネマ旬報』とギボンズ切手図鑑だった。後者はいまもあるかもしれないがオームスタンプで購入したのだが、英語がそんなに読めるわけもないが、なにせ『切手スタンプ』のクジで特等で世界の切手何千種だかをあてたせいで、その切手がいったいどの国で何年にどんな経緯で出たかを知りたかったため大きく背伸びして購入したのである。当時は沖縄切手が投機の対象になったり、いまでは信じられないが新切手の発売には郵便局の前に多様な年齢層の人たちが購入のため並んでいた。そんな思い出がこの時代の切手には満載である。
もちろん内藤さんの本には単に切手のマニアックな知識だけでなく、むしろ切手少年・少女(順不同につき多謝)以外の一般の読者を切手という切り口から社会を切り取る(おお、韻踏みまくりだw)するどい視点とわかりやすい語り口でどの本もすらすら読めてしまう。この本もそうである。
以下、内藤さんの紹介文から抜粋
「最近、東京五輪や大坂万博など、“なつかしの昭和”を題材とした各種の企画が注目を集めておりますが、本書は、札幌五輪や沖縄の本土復帰という高度成長期の末期から、第一次オイルショックを経て日本社会が成熟期に向かっていく時代状況を切手(ブーム)というフィルターを通して余すところなく再構成したもので、まさに、異色の戦後史」である、そうで広く社会的な関心を集まることは確実でしょう。
ちなみに僕は最近、スウェーデンの切手を収集し始めました。切手に凹版を彫った職人さんの名前が書いてあるらしく(まだ読めないw)なかなか味わいがあります。いまはほとんど写真だもんなあ。
解説・戦後記念切手 (5) 沖縄・高松塚の時代―切手ブームの落日 1972-1979
- 作者: 内藤陽介
- 出版社/メーカー: 日本郵趣出版
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
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