出来レースを目指す武藤副総裁の次期総裁「地ならし」戦略

 
 日本銀行の政策への批判が強まり、その金融政策のあり方と密接に連動する「円高シンドローム」への振り戻しが懸念されるこのごろですが(これを書いているいまも日経平均株価TOPIXとも大幅に続落してますが)。


 その批判の多い政策の責任を担い続けている事実上の財務省のエージェント武藤副総裁の次期総裁有力報道がネットなどでもよく話題に上るようになりました。この時期に非常に興味深い動きといえるでしょう。


 実質デフレターゲットを支持している方のようですので、政権の特徴に合わせて様々なリップサービスを総裁職ゲットのため今後展開するでしょうし、また現状の福井総裁の前総裁化著しい今ではその対比で何をいっても好感されそうですが、私見ではこのような出来レースの順送りはもはや通用しないということを国民に知らしめることこそ「構造改革」ではないかと思いますし、さらに上にも書きましたように日本経済を再び停滞の危機に直面させかねない政策の舵取りを(経済論理的ではなく組織防衛的な理屈で)選択したわけですしはなはだ総裁不適格な方だと思います。いかがでしょうか? 武藤氏の副総裁の発言をチェックしようかと思いましたがやめました。直近の政策選択をみれば自明です。


 しかしこの報道は実に興味深い「政治」的な匂いがしますね。笑

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070302-00000108-jij-bus_all
「次期日銀総裁、本命は武藤氏=竹中、岩田氏らも候補に−専門家調査」

(追記)上のリンク死んでいるのでここを参照ください。


 率直にいうと組織防衛で金融政策を決定した日銀の目下の関心は、日本経済の先行きの不透明さを回避することよりも、次期総裁をどうするか、財務省出身の武藤氏にしないと組織がもたない、とでも考えていろいろ「地ならし」や「リーク」笑 を実施中なんでしょうね。


 この記事に関連して掲示板社会の反応が興味深いので貼り付けておきます。誰でも似たような感想を抱くのがわかりました。

673: 名無しさんの冒険  2007/03/02(Fri) 22:26
次期日銀総裁、本命は武藤氏=竹中、岩田氏らも候補に−専門家調査

(記事の全文引用なので略 田中)
 
674: 名無しさんの冒険  2007/03/02(Fri) 22:30
>>673
村社会のインナーに聞いたアンケートにどれだけの意味があるんだろうw
 
675: 名無しさんの冒険  2007/03/03(Sat) 01:36
武藤派の地ならしでしょう。前にも書いてけども、福井総裁の役割は
事実上この間の利上げでほぼ終了。あとは武藤へのバトンタッチを粛々と
すすめるつもり。武藤からはインタゲ導入とか気前のいいことリークする
かもしれないけど、この人たちこそいまや日銀理論の権化だからだまされない
ようにしないとね。