ギリシャ経済メモ

ギリシャ経済についてのリンクなど。

ギリシャ経済はいわゆる「ギリシャ危機」以後、新型コロナの前まではかなり構造的改革が効果を発揮してそれなりに経済成長率を高めていた。ただし若年層や女性の雇用環境は悪く、OECDの平均をかなり下回る。また若年層の貧困は社会問題化している。

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新型コロナ危機に関しても現段階ではOECDの評価にあるようにかなり適切に感染抑止に成功していて、観光業の再開のめどが立ちつつある(まだ脆弱性に直面している)。ここらへんは年内に第二波でロックダウンしないという仮定にもよるが。

 

OECDの評価は以下を。

http://www.oecd.org/economy/surveys/Greece-2020-OECD-economic-survey-Overview.pdf

 

いわゆる「ギリシャ危機」からの展開のまとめは、以下の記事が役立つ。

ヨーロッパの火種に?[ギリシャ危機]の混乱を振り返る:日経ビジネス電子版

 

また新型コロナ危機の直前のギリシャ経済の復調を分析したものとしては以下のレポートを。ミツォタキス政権は中国マネーの流入を促進し(ピレウス港など物流への直接投資)、法人税の戦略的な引き下げやまたギリシャ国外で得た収益への一律課税(フラットタックス)の導入など、資産運用に適した環境を整備しようとしている。中国政府の戦略的経済政策の侮れなさを伺いしることもできる。

成長期待が高まるギリシャ ~チャイナマネーの一段の活用など投資受入の拡大を目指す~ | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング

ピレウス港への中国投資は以下の記事参照

中国、ギリシャ最大港に720億円 一帯一路で攻勢 :日本経済新聞

 

緊縮政策と反緊縮政策の異なる立場から、ギリシャ危機後のギリシャをみる見解としては、前者では土居丈朗氏のこの医療制度の評価についてがある。

ギリシャが危機でも医療の質を維持できたわけ | 岐路に立つ日本の財政 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

反緊縮側は、やはりヤニス・バルファキス氏に代表されるだろう。

ここでは彼の近時のEUの復興資金への批判についての論説とコメントを紹介した記事の二点をあげる(後者はイタリア語だがAI翻訳すれば読めるはず).

diamond.jp

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