白い日銀の残党の恥ずべき思考ー「追加緩和が逆効果」なる珍説ー

 白い日銀、つまり現在の黒田日銀体制の前のふるい中央銀行の考えに染まった人たちが、今回の金融政策決定会合の前に、しきりに「市場関係者」スジに、「(10月末の)追加緩和が逆効果」なる珍説を流布していた。これを真にうけた無思考なアナリスト、エコノミスト、一部のメディアは、この点を記者会見で日銀総裁がどう応えるのかが「重大なイベント」であるかのような観測をしきりにあげていた。

 私見では、まったく何を言いたいのか皆目わからない無知なる思考経路である。一国の経済状況が思わしくないときに積極的に緩和するのは当然過ぎるほど当然なことである。それを「逆効果」などという論点に注意をむけるというのはセンスの問題ですらない。恥ずかしいことである。

 だがそのような質問をある記者が「市場関係者」の期待に応えてしたらしい。その一部始終が下の問答である。

黒田日銀総裁の2015年2月18日会見
http://www.boj.or.jp/announcements/press/kaiken_2015/kk1502d.pdf
問:追加緩和は逆効果?
答:(追加緩和で)逆効果があったとは全く思っていません。

まったく総裁は問題にすらしなかったというべきである。バカらしい質問には毅然と答えればいいと思う。こんな低級な質問が、さも「市場」注目のイベントのように報じられる一部の世界こそ、日本をいままで停滞させてきた温床である。恥を知るがいい。