大卒就職市場とマクロ経済

 twitterで書いた雑感をまとめたもの。
 あくまで学校基本調査統計ベースだけど、前回のゼロ年代中盤における「竹中(溝口)・テーラー介入」のときの大卒就職率推移(2005年:59.7、2006年:63.7、2007年:67.6、2008年:69.6)と今回(2011年:61.6、2012年:63.9,2013年:67.3、2014年速報:69.8)を比べると大差ないな、という感じ。

 「失われた20年」以前の大卒就職状況70%台後半から80%台に戻るには現状では遥かに遠いな。新卒レベルで考えると竹中(溝口)・テーラー介入程度の「半リフレ」水準にとどまるぐらいの回復力。

 毎日新聞の報道したマイナビの調査http://mainichi.jp/feature/news/2140812mog00m020005000c.htmlによると、
「15年卒学生の7月の内定率調査の結果も発表。7月末の内々定率は前年同月比5.7ポイント増の67.2%と、11年卒の調査開始以来、最も高い割合になった」。

 私見では、現段階での大卒市場はかなり堅調に推移している。本務校での数字をみても求人数など前年比15%以上の増加。半リフレ(インフレ目標付き金融緩和&供給制約まできた公共投資の組合せプラス消費税増税)の状況でも雇用は改善している(現状)。もちろんその勢いは供給制約側面や増税要因を除外すれば、もっと勢いが違うものになったかもしれない。前回はこのタイミングでリーマンショックの本格化でおじゃんになったが。

 今回は外的要因はおいておいても、内部要因(さらなる消費税増税)が大変に心配である。

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