アイケングリーン教授のすぐれた論説。これは必読!
B_Eichengreen How to prevent a currency war:
http://www.project-syndicate.org/commentary/eichengreen23/English
簡単に書くといま現在の通貨競争を避ける法j法はなにか? アイケングリーン教授は30年代において金本位制に固執しそのデフレ圧力を保護貿易主義で緩和しようとした国々がそれに失敗し、また当時その保護主義ゆえに世界交易の総額が半減したことに注意を促している。
で、現在はそれほどの保護主義ではない。ただし米国は中国に対して政治的な圧力をかけている。為替の意図的な操作はやめよ、みたいな。ところがアイケングリーンは戦前も金融緩和政策を積極的に行った国は、保護主義的な態度をとることもなくいち早く回復。いまの米国も保護主義ではなくリフレせよ
米国が金融緩和すれば、その影響は中国にも及ぶ。なぜなら中国の元はドルと連動しているからだ。これは中国にインフレ圧力をもたらすだろう。いまの中国政府はインフレ圧力を好ましく思わないだろう。ではどうするか? 為替の安定に割いていた金融政策を物価の安定に割くだろう。それが元の切り上げに至るだろう。
アイケングリーンによれば、中国への米国の「通貨戦争」が、米国のリフレ政策によって回避されることを指摘している。ただし日本銀行に好意的すぎw
道草の方では今日のアイケングリーンの論説を補うものが翻訳されてるhttp://econdays.net/?p=1587。ただし今日の方が論旨がすっきりしている。
- 作者: Barry J. Eichengreen
- 出版社/メーカー: Oxford University Press USA
- 発売日: 1996/02/08
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