日本と米国のベバリッジ曲線(お絵かき)

クルーグマンがダイヤモンドについての記事http://econdays.net/?p=1569で米国のベバリッジ曲線を引用してたので、同時期の日本のベバリッジ曲線(00年Q4から09年Q4まで、欠員率(縦)と雇用失業率(横)の組合せ、それぞれ季節調整値)を試しに作図したら、本当にきれいに(米国同様に)逆時計回りで描けた。まあ、そんだけ哀愁。作図してくれる秘書がほしいw

で、この日本のベバリッジ曲線をみると、推論レベルでは、日本が不況に陥ると逆時計回りを続けながら、大きく外側に円が描くような感じになる。これはまあ構造的失業だと推定されている部分にかなり循環的な要因が含まれている可能性を示唆している。

クルーグマンの記事http://econdays.net/?p=1569ではまだ日本のほど綺麗な逆時計まわりになっていない。なりつつある傾向が生まれそうな、という感じ。

 日本の経験に照らし合わせると、構造的失業だと思われるものでも、かなり総需要不足の解消とともに低下するような循環的失業を含み始めているともいえるのだろうか。例えば履歴効果などの影響もあるのか。または部門間移動の不調整が、米国でも、デフレによってそれが生じた日本同様に起きている可能性を示唆するのか。

 ちなみに構造的失業の推計としては片岡剛士さんのが参考になる。あとでリンクする予定。