ヤマザキマリの『テルマエ・ロマエ』。これは面白い。古代ローマの建築家がなぜか風呂だけに限定して現代に日本にタイムスリップ。日本人(平たい顔族)の最先端風呂技術(露天風呂、家風呂、銭湯など)を古代ローマで再現するお話。これは久しぶりにおかしみというものを味わった。超おススメ。
- 作者: ヤマザキマリ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/11/26
- メディア: コミック
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ついでなので最近読んだいくつかのマンガの感想だらだらと
川原和子さんのNTT連載でとりあげられている『海月姫』は好きな作品。しかし川原さんの今回の書きっぷりは妙に熱いw。東村アキコの『ママはテンパリスト』は育児をしていると誰でも経験する話を活写している。しかし子どもでもかなり個人差があるんだな、と思う。ただ育児経験のある人でも評価がわかれるかもしれない。僕は面白かった。あと『ひまわりっ』は実はあまり相に合わず第4巻で挫折。そのうちマンガ喫茶でまとめ読むつもり。同じ作者の作品でも好き嫌いの差がでるのは面白い現象。
- 作者: 東村アキコ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/11/13
- メディア: コミック
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『紅い部屋―上村一夫晩年傑作短編集1980-1985』。これはいい作品集・初期作品集はどうするか。お財布の中身と相談w。上村一夫は連載されていた頃の『ゆーとぴあ』が面白く毎回楽しみにしていた。最近、『Comic Journal』で『同棲時代』の作品紹介をしているのを読んで大人買い。『修羅雪姫』ももちろん好き。
- 作者: 上村一夫
- 出版社/メーカー: 小池書院
- 発売日: 2009/10
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『犬と歩く』、これは谷口ジローの選集第1巻。表題作はいうまでもないが、ほかの短編群も素晴らしい。第2巻の『ブランか』は他に何も付加してなさうなので考慮中。ちなみに『センセイの鞄』は名作だと思う。『晴れゆく空』を集英社文庫版で。これは谷口ジローマニアは必読。なぜなら最後にかなり長めの谷口氏の今年の夏のフランス滞在記が収録されているから。BD作家たちとの交友、彼の原作『遥かな町へ』の映画化の状況など、谷口氏の現在の活動を活写している。実はいま谷口ジロー論を準備中でそのうち某サイトに掲載予定。お楽しみに。ただフランスで最新作のBDが出ているのでそれを読まなくてはいけない。早く届かないかな。ちなみに『晴れゆく空』は昨年、イタリアのロミックスコミックス部門グランプリ作。谷口ジローは日本よりもヨーロッパでの評価の方がはるかに高い。日本の読者はなんでかマイナーな勢力になっている印象。
晴れゆく空 (集英社文庫―コミック版) (集英社文庫 た 66-6)
- 作者: 谷口ジロー
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/11/18
- メディア: 文庫
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西田東『願い叶えたまえ』、西田作品初経験。三浦しをん『シュミじゃないんだ』(新書館)やよしながふみの対談集『あのひととここだけのおしゃべり』(これは深い思索にみちた対談。とくに三浦しをんとの対談が秀逸)や、川原さんの『人生の大切なことは、おおむねマンガがおしえてくれた』(NTT出版)で絶賛されていたので読んでみた。不思議とエロさは感じない。BL作品初?経験作であるよしながふみ『ジェラ―ルとジャック』にはエロチックなものをすごく感じ、この作品は秀逸だった。全般的によしながふみの作品とは相性がいいかもしれない。『大奥』、『フラワーオブライフ』、『西洋骨董洋菓子店』や『愛すべき娘たち』も大変に気に入って何度か読み返した。西田作品についてはもう少しいくつか代表作といわれるものを読んでみるつもり。
- 作者: よしながふみ
- 出版社/メーカー: 太田出版
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そのよしながふみの最新単行本『きのう何食べた?』第三巻。う〜ん、だんだんつらくなってきたが、それでも「家事」の意味の逆転として読み変えることができないかな? わからんけどw
先週のBD研究会で小野耕世小論を報告したときに、旧作だけど比嘉慂の『カジムヌガタイー風が語る沖縄戦』を古書で購入。これはいくつかは雑誌掲載時に読んだ。僕はわりと好きな作品。この比嘉慂の近作の『美童物語』はそのうち読んでみたい。
- 作者: 比嘉慂
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/07/23
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沙村宏明の短編集『シスタージェネレーター』。ここ数年読んだうちの最悪の作品のひとつであった『ブラッドハーレーの馬車』の作者だったよなあ、と思いながらも、その印象が正しいか間違っているか再度確認したく読んだ。これは悪くない。ふつうの娯楽作品。
シスタージェネレーター 沙村広明短編集 (アフタヌーンKC)
- 作者: 沙村広明
- 出版社/メーカー: 講談社
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『よつばと!』第9巻。最近この人の書いたマンガ(『あずまんが大王』もねw)を遅くなりましたが読みました 笑)。僕は結構好きな作品なんだけどなぜか周囲では評価が割れてます。よつばが意外と表情に乏しいというのがその理由。確かに一種の様式美というか定型化された表情と物語の構成ではあるなあ。そうそう、ふと思いついたけど、ジェームズ・クラベルの『23分間の奇跡』の読後感と似ているのかも。制御された読後感というのかな。
- 作者: あずまきよひこ
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
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- 作者: ジェームズ・クラベル,青島幸男
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1988/07/20
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そうそう制御された読後感といえば、かきふらいの『けいおん!』の第一巻だけ読んでこれは挫折。制御されすぎてるというのかな。これもいつか再チャレンジ。
- 作者: かきふらい
- 出版社/メーカー: 芳文社
- 発売日: 2008/04/26
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川原さんに個人的にすすめてもらった(というか上の作品のいくつかは川原さん、ITOKさんたちのアドバイス、そして僕本来の趣味に由来しているわけだがw)『君に届け』も既刊はすべて読んだ。サダコ可愛いな。ああいう子はクラスにいたけどいまだったらどんな風に接するだろうか? それを思い出すだけで面白い。
- 作者: 椎名軽穂
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/09/11
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しかし本当にここ一月、マンガ読んだなあ。だいたいは対宇野常寛用に読んだんだけどw どんだけひとつの座談会に投資してるんだかw
さてまだまだここ一月の間は読んでて、西島大介も雑誌連載をちびりちびり読んでてあまり大した認識をしてなかった。それではダメ、といわれたのか必要にせまられたのかまとめ読み。最新作のひとつ『 魔法なんて信じない。でも君は信じる。』も読んだけど、う〜ん、面白くないというわけではないが、わざわざひとつのエッセイマンガにするほどなのかな、と思ったのが本音。それにしてもマンガ家がやはり単行本で帳尻を合わせてるということが印税予測から判断できたかな。西島作品は『試作品解題』、ベトナム戦争もの、凸村(あれ凹か?w)、『アトムちゃん』も読んだが、いずれも面白いといえばいえるが……それほどなのか?という印象。むしろ『試作品解題』が一番いいかな。
- 作者: 西島大介,大谷能生
- 出版社/メーカー: 太田出版
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丸尾末広『芋虫』、う〜ん、失敗作でしょ。秋山はる『オクターヴ』第三巻。第1巻が素晴らしく、第二巻で失速し、第三巻でやや立て直す。しかしこの作品はかなり好きだな。コンビニ本の福本伸行『カイジ』再編集本(高層綱渡り編)を立ち読みして興奮w 面白い。こっちの方が決断主義じゃないかな 笑。羽海野チカ『三月のライオン』も食わずぐらいだったが既刊全部面白い。
賭博黙示録カイジ 高層綱渡り編 アンコール刊行! (プラチナコミックス)
- 作者: 福本伸行
- 出版社/メーカー: 講談社
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ヤマシタトモコの『Love,Hate,Love.』。こういう物語は40代後半の大学教授(男)は読んではいけませんw 釣りですw。他に河内遥の同時四作(『ケーキを買いに』、『ラブメイク』、『へび苺の缶詰』、『チルヒ 河内遥時代短編集』)も読む。とりたてて何も思わなんだ。
- 作者: ヤマシタトモコ
- 出版社/メーカー: 祥伝社
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まだまだ読んでるけど疲れてきたのでw フェリペ・スミスの『MBQ』。これはいま『小説現代』のサブカルコーナーで紹介されてる椎名ゆかりさんがエージェントをつとめているスミス氏の翻訳物。ただし単行本で続きがでないでデジタルコミックで続刊が出た。偶然に見つけたんだけど。僕はyahoo!で読んだけど、他にも読める媒体あるみたい。スミス氏のマンガはエロと暴力が大胆な構図の中でぶちきれている感じ。僕は好きだな。特にこの『MBQ』の第二巻の後半の格闘シーンは見もの。
http://comics.yahoo.co.jp/10days/huxeripe01/emubihhk01/list/list_0001.html