日本の間違った経済認識を生み出した城山三郎

 城山三郎氏の一連の著作『官僚たちの夏』『日本銀行』『男子の本懐』などは、一般の人や教育レベルで、間違った経済認識を広めるのに貢献した。例えば、日本の成長は有能な官僚がけん引したとか、デフレの中で緊縮政策を行うことが望ましいとか、日本銀行は政府と「闘う」存在だとか、そういう一連の誤った経済認識の起源になっているのではないか、と常々思ってきた。

 以下のサイトは(僕と政治的信条は異なるがそれは脇に置いといて)、この城山三郎伝説を打ち崩す興味深い視線を提供していると思うのでご紹介。

 とりあえず『官僚たちの夏』のドラマ版への批判

 http://www.kurayama.jp/modules/wordpress/index.php?cat=2

 一部引用

 主人公の風越によれば、
自由経済とは誰も舵をとらないシステム」
「日本独自の経済システムが必要」
なのだそうである。

 本気でこんなことを考えているのなら、経済学の初歩を無視した議論である。
 もしくは、近代経済学すべてをひっくり返す、コペルニクス的転回であろう。

 たぶん、主人公の風越信吾さんは、アインシュタイン並の天才で
「日本独自の経済システム」を打ち立ててくれるのだろう。
 本当にできるのなら楽しみである。

 今頃、長期不況も格差社会も無くなっているに違いない。