『威風堂々な彼女』

 ペ・ドゥナのおそらくテレビドラマの代表作。冬ソナ本を書いたときに一部だけネット視聴してたが今回は全部見た(いつものポータブルDVDフル稼働)。こんな面白い話だったか? 当時の韓流ドラマのアイコン「涙」を大量放出しながらも、それと同じくらい屁はするし運子はまき散らし、おしっこはぶっかけ、ゴキブリの破片は食べる?し、やりたい放題の前半部分と、後半のシリアス調というのは、やはり視聴者様の声の圧力なのか、ワンパターンなのかわからないが、それでもこれは一種の怪作ぎりぎりのど根性物語。しかもラストも明白な区切りを見せずに、「人生は続くケセラセラ」みたいな感じでまとめたのも好感が高い。これを見てて思うのは、チェ・ジウイ・ビョンホンの『美しき日々』は徹頭徹尾、正統派韓流ドラマだったんだなあ、ということ。『美しき日々』とこの『威風堂々な彼女』を対比させるとゼロ年代(笑)前半の韓流ドラマのムーブメントがよくわかるかもしれない。