http://www.rieti.go.jp/jp/events/bbl/09071301.html
名無しさんがネタ投稿。もちろん関心がないわけないどころか、そもそもマンガにこれだけ傾斜した契機はもろこの話まわりだといっていい(右バーのアメコミ論争参照のこと)。しかしまさか腐るほど本人の自意識では書いてきたことが無視されて「こういうビジネス、経済関係関心がないのか」と書かれるとは_| ̄|◯<挫折
閑話休題。本題にいきますが、面白いテーマだし正直いえば同じテーマですでに考えている人を何人も知っているので(もちろん分析の観点も手段もずれますが)、それらの成果が相互にいかされたらなあ、と思いました。
それと率直にいって、松井氏も三原氏もどれだけ「アメコミ」を読んだのでしょうか? たぶんほとんど読まれてはいないのではないか、という気がします。例えば以下の整理。
アメコミと漫画の違い
漫画は文化的独自性が強いため、アメコミしか知らない米国人にとっては異質なものです。そこで漫画市場の発展を追う前に、アメリカで売られている日本産漫画の特徴を5点に分けて説明したいと思います。(1) 漫画スタイル
米国のコミック(アメコミ)の登場人物は目も鼻も現実の人間に似せて描かれていますが、日本の漫画では、目が異様に大きく丸かったり、鼻がなかったりする人物が登場します。この「マンガ・スタイル」に対する違和感は米国では年齢層が高くなる程、大きくなります。(2) 4つのデモグラフィクス
コミックの大半がスーパーヒーローものとなっている米国には「コミック=男の子のためのエンターテイメント」というステレオタイプがあります。これに対し、日本の漫画は年齢と性別に応じて、大きく4つのデモグラフィックス、少年漫画、少女漫画、青年漫画、女性漫画に分類できます。それぞれ英語でshonen, shojo, seinen, joseiと呼ばれています。日本ではそれぞれのセグメントがマンガを消費しているが、アメリカでは主要なセグメントはshonenであり続けました。ただ2002年以降shojo作品が多数出版されるようになっています。(3) 「作品」(Title)と「巻」(Volume)
複数の巻にまたがるのは、米国のコミックにはない、日本の漫画の特徴です。前の巻の話が次の巻でも続くというのは、米国人にとってはめずらしいようです。(4) ジャンルの多様性
スーパーヒーローものがドミナントなアメコミに対し、日本の漫画には、SF、ファンタジー、コメディ、アクション、ドラマ、ロマンス、ロマンティック・コメディなど、多様なジャンルが存在します。(5) 年齢レーティング
米国で売られる漫画にはすべて、年齢レーティングが付されています。これは、米国社会では、性や暴力の表現に対する道徳的批判が日本よりも厳しいことを意味しています。同時に、年齢レーティングからは、出版社がどの層をターゲットにしているのかを読み取ることもできます。
これはまさに「アメコミ論争」以前ぐらいの認識ではないかと思います(当社比)。(1)も簡単に反証をみつけることができるでしょう(些細な事例ではなくて)。(2)は「コミックの大半がスーパーヒーローもの」という段階で申し訳ないけどこの論説の基礎や信憑性(発言者たちはアメコミを本当にサーベイできるほど読んでいるのか?という疑問がおこるほど)をゆるがすぐらいの誤認です。正しい方向はあえて書きません。あまりにも初歩すぎる話なので。
(3)についてですが、「複数の巻にまたがるのは、米国のコミックにはない、日本の漫画の特徴です。前の巻の話が次の巻でも続くというのは、米国人にとってはめずらしいようです」。そうですか、僕の好きなワンダーウーマンは平気で単行本ベースでも話がまたいでますが。ましてやorz
(4)「スーパーヒーローものがドミナントなアメコミに対し、日本の漫画には、SF、ファンタジー、コメディ、アクション、ドラマ、ロマンス、ロマンティック・コメディなど、多様なジャンルが存在します。」→率直にいってアメコミの基礎から出直してください。これは厳しいようですが。このブログの過去エントリーでの僕やboxmanさんらの発言でもちょっとでもいいからご覧ください。
(5)「年齢レーティングが付されています。これは、米国社会では、性や暴力の表現に対する道徳的批判が日本よりも厳しいことを意味」。これもひとつのドクサですね。できたらナイバーグの本でも最低読みましょう。
正直、驚くほど幼稚なレベルです。本当に彼らはアメコミを読んでるのだろうか???? しかもこれで税金使っているわけだし、いったい!
少なくとも以下を読みましょう。
戦争はいかに「マンガ」を変えるか―アメリカンコミックスの変貌
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