麻生首相は辞めない。の巻

 昨日の昼前、山形さんから問い合わせのメールが来てて、それに長めの返事を書いていたら、知り合いの(政治や経済にコミットするのに関心ありまくりの)女性から電話。興奮ぎみに「田中さんは民主党に協力する気がありますか」とのこと。


 いや〜特定政党よりも、僕は議員個人ベース(その人の政策観ベース)でしか協力はしないのれす、とつれない返事をしたら、ひどく不機嫌あるいは不興だったみたい。そんなに不機嫌にさせたのも申し訳ないのでちょっと時間を割いて、最近僕が思っている政治雑談をした。


 まあ、最も重要だよな、と自分で思ったのが、麻生首相は絶対に辞めない、ということだ。憲法の規定が許すギリギリまで在職するだろうw と僕は語った。それが電話の相手をひどく驚かしたようであった。


 予算案が通ればあとは秋まですきなだけいれるw 条件としては、何か前むきなことをやるのではなく、「やらないこと」である。定額給付金がばら撒かれれば、日本国民の自己欺瞞な感情(定額給付金には反対だが、もらうと嬉しいし使う)を少なからず満たすだろう。


 もちろんその一方で、僕のいいかげんな見積もりでいくと秋までに完全失業率は5%を目前にしているだろう。しかし他方でアメリカの方が少なくとも改善の兆しがあることが日本の株式市場にも一服感を与えているだろう。不安はあるが危機とまではいかない状態が秋までの日本経済ではないか、と楽観的にはいえる。


 その漠然とした雰囲気の中で、麻生政権はちんたらちんたら続くに違いない。これは意外と民主党にとって生煮えになる可能性を秘めている。なぜなら今般の政治不信の多くが、自民党だけではなく民主党に向けられても感じられるし、国民的な広範な支持がまだはっきりしていない。漠然と次の選挙で民主党が勝てると思っているだけだろう(国民の多くが)。しかし問題はどれだけ勝つか、ではないか。僕は麻生政権のちんたらぶりに国民が馴れきってしまい、緊張が弛緩した段階で選挙が行われれば、ひょっとしたら衆院与野党逆転は微妙なところでない可能性も捨てきれない………


 などと週刊誌かテレビの論評の見すぎみたいなことをいって電話を切ったら、いつの間にかメールのアカウントから出てたらしくてw 知らずにメール送信したら、下書きも残らずおじゃん(苦笑)。


 でもこの話のオチは、要するに麻生首相がまだやめるまで時間があるってことは「民主党になったら大恐慌?」とか「郵政民営化の是非を問うて小泉グループが政界再編!」とか、じゃなくて、この経済的な危機をどう乗り切るかの政策論議を活発化させる時間ができたということなんだと思う。


 いま、麻生退陣で、新首相選出、そして速攻選挙にでもなれば、素直に観察する範囲では、与野党ともまともな経済政策が採用される見込みはない。


 いいじゃないか、好きなだけいさせれば。その間、各政党各議員ともにじっくり政策を考える時間ができたんだから。もちろんその間、(さっきは楽観シナリオを書いたけれども悪化することは疑いない!)日本経済はどんどん悪化していき、国民の被る損失は甚大だってことは間違いないけれども!