はてブの経済学

 大竹文雄さんの論説を紹介したエントリーのはてブをいま見て驚いたのだが、かなりいろんな反応があるのだな、と思った。ひとつ興味深いと思ったのが、大竹さんのブログへの該当するテーマにかかわるコメントがいま現在一件もないことである。はてブの中には僕からみても興味深い意見がある。ついでなので調べたら大竹さんの該当するエントリーにもはてブがついていない。はてブの意見の大半は、大竹論説への意見なのだから直接ご本人に届いたほうがいいんじゃないかなあ、とおせっかいにも思ったりもする。

 僕は大竹論説の趣旨(エントリーにも書いたが世代間の利害にかかわるゆがみを正すという方向性)には賛成している。しかしその手法そのものは、これもエントリーの後半に書いたが投票率の低下という前提について大竹論説に疑問を思っているので判断を控えている。なので僕がはてブについている意見や反論に応えるのもへんな気がするのだが、中には上にも書いたがちょっと面白い観点もあるので敷衍したいのだが。

ひとつだけ見ておくと、子供の選好を親がちゃんと反映して投票をすることができるのか、という問題提起があった。これはこれとして重要なのだが、大竹論説を読むと20,30代の投票率を上げるために子どもの分投票権を与えるというのが目的になっている。したがって必ずしも親が子どもの選好を反映して投票を行うことが目指されているわけではなく、その20、30代の利害が反映していればいいのではないだろうか?