ふたたび沈むほど、実は上がってもいないというのが僕らの意見ですが。
昨日は日本経済新聞紙上でサミュエルソンに日本経済がこのまま再び停滞するのは気の毒である、とご心配をいただき「一般の日本国民はインフレ率を年率1−3%に引き上げる政策で利益を受ける。こうしたインフレ率を達成すれば、日銀は他国並みの水準に金利を戻すという悲願を達成できる。総裁の演説だけでは金利は上昇しない」という具体的なアドバイスまでいただいたわけですが。
大方の予想通り、そして予想以上に日本の株価が大きく下落して始まりましたが。前も床屋政談的(経済学的根拠ではない)にいまの日本銀行は日経平均であえていえば12000円台、為替は90円台前半ぐらいに日本経済が行かないかぎり現状の面子だと政策転換はありえない、といいましたがまあそれはそうなると思います。
昨日もどこの記事か忘却しましたが、日銀は年央以降に利上げの方向、という明らかに日銀発の記事を読んで上の床屋政談的観測の意を強くしました。それと同時に武藤副総裁ではだめだろうとこれまた床屋政談風に思っています。しかし超能力者か、そんな先の利上げ見通しが立てるなんて。
床屋政談といえば、相変わらず面白いのが『月刊現代』の「音羽人事観測所」での床屋政談ですが、中川秀直vs武藤(実は町村)との力学上、武藤総裁実現は難しそう。いまの候補は黒田東彦、榊原英資、渡辺博史氏らということです。これに侮れない存在は私見では須田美矢子氏を加えた四者がいま噂になっている方々でしょう。それとネットでたまにみかける意見の植田和男氏ですが私見ですが中原氏の『日銀はだれのものか』での記述(139−40頁)を読むかぎり武藤氏よりもありえてはいけない選択肢だと思っています。
しかし流れ的には日銀出身→財務省出身、という順送りが既成事実化されてるんでしょうかね? 少なくとも音羽観測所の記事はそれがベースですね。