日銀政策現状維持&経済・物価情勢の展望まで現状維持&ある種の動き

http://www.boj.or.jp/type/release/teiki/tenbo/gor0704.htm

すでにこのブログでも何度も論点としてでてきた日銀政策のアルファにしてオメガの現状での需給ギャッププラス、がありとあらゆる現状から将来にかけての不安材料、さらには本質的にはデフレの現状をすべて日銀政策のあり方において枝葉末節な論点にしているといえるでしょう。その意味ではなんの新味もないものだというのが第一印象であり、この日銀の政策への批判的論点はこのブログの過去の論点すべてが妥当しますのでいまは繰り返しません。


 この「展望」公表に先立って、ブルームバーグが代表的なエコノミストにアンケート調査(自分が日銀になったつもりで経済・物価情勢をする)を行いました。このアンケートは面白いものでした(特にみずほ証券 上野泰也チーフマーケットエコノミスト の見通しが妥当なように思え、上野氏の過去の発言がどんなもので、この人がどんな人であったか、これからよく勉強したいと思いましたが)。


 面白いなと僕が思ったのは、バークレイズ・キャピタル証券 小林益久チーフ債券ストラテジスト のご回答。そこでは日本銀行が潜在成長率の下方修正を想定していることが、1月時点での早川英男調査統計局長の発言を引用して紹介しているところです。1月末というタイミングも興味を引きますし、それが下方修正(の可能性の示唆)というのはさらに興味を引きます。もちろんこのブルームバーグのアンケートの多くがコアCPIが低位推移、実質GDPの低位推移を予測しているので、それへのディフェンス(の準備)と考えたくなってしまうからなのですが(過去の日銀が同種のことを繰り返していたことを思い出すにつけてですが)。