日本銀行人事関連記事ネタ


 献本いただいた『FACTA』四月号をペラペラみていてやはり最初に読んだのは、「木村剛と手を組んだ竹中の魂胆」でした。竹中氏と木村氏の手の結び具合は同誌を読んでいただきたいわけですが、僕が注目したのは同誌の記事が日銀総裁のポストに野心を抱く竹中氏とかってその引きで日銀副総裁になったといわれている岩田副総裁が、ポスト日銀総裁をめぐって骨肉の争い以下略みたいな記述でした。僕はこの竹中氏vs岩田副総裁という図式は日銀・財務省の一部が喜んで流布しそうなシナリオだと前から思っています(なんで喜ぶのか本人たちに直接聞かないとわからないので省略しますが)。その意味では同誌にこのような図式記事がでてくるのはある意味興味深いものでした。


 むしろポスト日銀総裁をめぐる動きというのは、その大胆な“想像力”も交えた記述が毎回面白い、『月刊現代』5月号の国平修身(ありえねえw)の「中川幹事長激怒! 「坂篤郎」は何をやったのか」が今回も僕の野次馬観察的には非常に面白かったです。いまの官邸では事実上財務省が政策決定から除外されている、そこで総裁スキャンダルとか利上げやらで政府とますます疎遠になっている日銀とが共謀wして、安倍ー中川ラインにゆさぶりをかけている、という話です。で、その財務省と日銀の結節点にいる武藤副総裁の存在に同記事はズームインして終わっています。なかなか国平物は僕からみると面白いストーリーラインを持っていると思いました。


 なお類似の野次馬的観測としては当ブログのここも参照ください。あと武藤副総裁の直近の講演内容はここに。


武藤氏の講演で目をひいたのは(日銀公式見解と同じなのでどうということはないですが)、2月の政策決定の理由部分、
:国内面では、2006 年第4四半期の主な指標が出揃いましたが、企業部門では、好調な収益を背景に設備投資の増加が続いています。個人消費については、昨年夏場の落ち込みは一時的であり、緩やかな増加基調にあると再確認されました。また、物価面では、消費者物価(除く生鮮食品)は、原油価格の動向などによっては目先ゼロ近傍で推移する可能性があります。しかし、より長い目で見通すと、資源の稼働状況が高まっており、今後も景気拡大が続くと考えられることから、消費者物価は基調として上昇していくと判断されます。つまり、フォワード・ルッキングな視点に基づいて1〜2年先の経済や物価の姿を展望すると、:


なんか「2006 年第4四半期の主な指標」を詳細に紹介した上でフォワード・ルッキングで決めたといわれても何がなんだかorz