満鉄とは何だったのか


献本いただく、どうもありがとうございます。戦前の大連や各主要都市の駅舎・ホテルなどの建物の写真や鉄道、それに満鉄の出版物の写真など興味深い。年表や路線図もわかりやすい。


 ところで満州と日本との貿易構造をみると満州からは主に豆粕・大豆を輸入していて、それにくらべると鉱物資源などのウェイトは予想よりも非常に小さいみたい。日本からは機械類、金属類、などが中心。この貿易構造をかえようとしていたのがかーくしん官僚の方々なんでしょうか? 比較優位に基づかない「こくさーい競争力」の追求を満州でやって失敗して、それを戦前の日本でまたやったわけですが。残念ながらそういった視点の論説がこの本にはほとんどないみたいですね。それ以外は楽しめると一応フォロー。


満鉄とは何だったのか (別冊環 (12))

満鉄とは何だったのか (別冊環 (12))