指導教授だった上原一男先生といま日銀副総裁の若田部昌澄さんが訳した『七つの資本主義―現代企業の比較経営論 』(日本経済新聞社)というのがあって、これは米・英・仏・日・独・オランダ・スウェーデンの経営システムの違いとその多様性に注目した、ある意味で先駆的で意欲的な著作だった。もう20年前に一度読んだきりで詳細な内容は忘れたが、例えば短期主義と長期主義のそれぞれをとる経営スタンスの違いや、私益と公益の話も面白く出ていたように思う。
- 作者: C・ハムデン‐ターナー,A・トロンペナールス,上原一男,若田部昌澄
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 1997/03
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 1回
- この商品を含むブログ (3件) を見る
少し企業の短期主義、公益資本主義、そしてESGなどの基本的なネット資料を以下にメモ。
企業の短期主義の簡潔な展望は、以下の論説が便利
鶴光太郎「企業の短期主義、再び注目」
https://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/tsuru/31.html
より詳細な邦語の展望は以下のもの
淵田康之「短期主義問題と資本市場」
http://www.nicmr.com/nicmr/report/repo/2012/2012aut06.pdf
四半期決算主義、短期主義などに反対し、代替的な公益資本主義を唱えるのが以下の論者。その最近著。
原丈人『「公益」資本主義』
ESG投資については近刊のこれが面白そう。
ネットでの簡単なESG投資の話は以下.
夫馬賢治「ESG投資の基本の「き」」
https://forbesjapan.com/articles/detail/24403
安田洋祐さんは公益資本主義の試みに批判的で、またそれとは違う長期主義的な視座の試みを、クラウドファンディングCFと地方金融機関の連携にみている。
その安田メモ
CFと地方金融機関の連携についての展望は以下
地域金融機関によるクラウドファンディングの活用が進む 2018年07月04日 | 大和総研グループ | 飯嶋 カンナ | 矢作 大祐