宮下隆二「詩人・河上肇」in『詩人会議』2003年5月号と国立国会図書館行き

ほぼ二年ぶりに国立国会図書館に行きました。前回は大塚金之助の研究をするための資料集めだったのですが、今回は河上肇についての論説を読むためです。作家で評論家である宮下隆二氏が『詩人会議』で河上肇の詩について評論を書いているのは、河上肇の研究者(といってもごく少数だと思いますが)にとってはあまり知られてないかもしれません。2003年に発表されてるのですが、大学図書館になく国立国会図書館でコピーしました。同時に河上肇西田幾多郎の墓がある「法然院散策」というエッセイもコピー。

 

この宮下隆二氏の「詩人・河上肇」はとても読みやすく、また問題意識にもすぐれた論説ですね。僕も大塚金之助の短歌論「孤絶の歌としての大塚金之助」(早稲田大学『教養諸学研究』2018、144号)の次は、河上肇の詩について考えてますのでとても刺激をうけました。

 

それと最近読んだ西部邁氏と宮崎正弘氏の『アクティブ・ニヒリズムを超えて』(文芸社)の中で、題名にあるアクティブ・ニヒリズムとして三島由紀夫アンドレ・マルローが言及されているのですが、宮下氏にはこのふたりを扱った『三島由紀夫アンドレ・マルロー』(PHP研究所)があるのも注目してます。

 

アクティブ・ニヒリズム自体はこの宮下氏の本とマルローの本などを読んだときにあらためてエントリーを書くかもしれません。