「立憲主義」は安保法制問題の当否を判断する基準だったか?

 本日のトークイベントでも論点としてでてきた、「立憲主義」の位置づけ。「立憲主義に立つのが安保法制反対派であり、安保法制賛成派は反立憲主義」というの主張は、僕にはとてもおかしなことに思える。立憲主義は、憲法解釈と法の置かれた現実的状況との対立との中で考察されるべきであり、いまの憲法解釈=現実のような理解で立憲主義を矮小化すべきではないと思う(この点については佐々木惣一の立憲主義について簡単に言及した拙編著を参照のこと)。

 さて今回の安保法制問題での「立憲主義」の利用について、手厳しい、そして僕には妥当に思えるひとつの事例を提示したのが、岩田温さんだ。以下の論説を参照のこと。

自衛隊PKO派遣で立憲主義が破壊されたのか?
http://blogos.com/article/139698/

 さらに題名と目次から期待が高まるのだが、以下の近刊予定の『平和の敵 偽りの立憲主義』である。どんな内容か、期待したい。

平和の敵 偽りの立憲主義

平和の敵 偽りの立憲主義