飯野公一&ティモシー・スール&若田部昌澄『英語で政治経済学しませんか』

 政治や経済の話題を中心にして、「戦争と平和」「富者と貧者」「グローバリズム国家主義」「グローバリズムと経済」「発展と環境」「テクノロジーと科学」「多様性と差別」「社会と正義」といった章立てを設定して、それぞれの章をさらに3つの構成要素「Issue」」「Column」「Approach」にわけて英語の読解と同時に各テーマを英語で考える際のヒントや簡単な素材(古典など)を用意して、読者にすすんで学習する手段を提供している。

 レベル的には大学生でも、たとえば英検2級以上の実力がないと自分だけで読むことはできないだろう。それ以上の実力があればこの教材は、英語で思考するときの有力な架け橋になると思う。例えば偏差値40〜50くらいの大学でのゼミであれば、三年生であってもかなり上位教材として使うことになるだろう。そのためのステップをあれこれ考えるのもいいかもしれない。例えば、僕であれば基礎力の確認&養成で桐原書店の著名な教材を利用して、その上でこの教材を利用して、教員が主体的にこなす形で輪読させていくのもいいかもしれない。

英語で政治経済学しませんか (有斐閣ブックス)

英語で政治経済学しませんか (有斐閣ブックス)