倉山満『増税と政局・暗闘50年史』

 アベノミクスの景気安定化政策を陳腐化することに必死になっている麻生太郎的なものたち、そしてしゃれにならないほど身内の論理だけで日本社会をダメにしている財務省のトップ官僚たち、実名で容赦のない批判を加える倉山節は見事である。

 高橋洋一さんへの評価以外は特に大きな反論もなく一気に読み通せる。しかし自民党財務省もいや愛国だとか自分の立場を信じてるネット民の多くが、いかに安倍氏が嫌いなのかわかる類書にない分析を誇る(通常だとリベラルや左派が安倍氏を批判するという構図だけで語られているだけに本書の特異な分析が際立つ)。

 手元に置いておくべき一冊。ちょっと表現は下品だけど 笑