凡作だと思う。購入してから読み切るのまで非常に苦労した。アイディア市場(教育、報道、出版など)の自由化をすすめることが中国のこれからの経済成長の可能性に大きくかかわるというコースの主張はよくわかる。
コースの「財の市場とアイディアの市場」(1974)で提起されていた論点が、中国経済の文脈に適用されていてそれなりに興味深い。また中国の今日の経済発展が、「社会主義近代化」という路線でイデオロギーから政治が解き放たれたことで可能になったという面も、この特定のアイディア市場(=政治思想市場)が自由化されたときの効果としても解釈できるだろう。
ただあまりにも冗長だ。
- 作者: ロナルド・コース,ワン・ニン,栗原 百代
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2013/02/21
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (5件) を見る