ギリシャによるユーロ圏の危機から「リーマンショックセカンド」が噂されるいま、戦前の「金本位制の足枷」や政府や中央銀行のデフレ志向の政策に苦しんでいた日本経済と世界経済の関連を、理論と実証そしてマスメディアや思想史研究までフォローした、この書籍がぜひ読まれるべきだと思うのです。集まったメンバーは昭和恐慌研究会としてその後の論壇でも引き続き活躍している面々でした。間が悪くなんと品切れなのですが、ぜひ皆さんのリクエストで再版をお願いします。
再版のリクエストは直接版元にいうのが一番だと思います。もしご関心あればぜひ以下の版元の刊行物の問い合わせ先にリクエストしていただければ幸いです。著者の僕たちももちろんリクエストしています(復刊.comはネットユーザだと一番簡単なリクエストにおもわれがちですが、残念ながらほとんど影響を持っていないというのが今回のケースではあるかなと思います)。
https://www.toyokeizai.net/online/contactus/
●内容紹介
1930年の金解禁をきっかけに、日本は恐慌に陥った。そのとき経済学者たちは、いかなる論戦を繰り広げたのか?何が恐慌からの脱出を可能にしたのか?70年前、日本を襲った未曽有の経済危機、われわれは今、何を学ぶべきか。
●目次金本位制移行から昭和恐慌まで:歴史的概観
第1部 金解禁論争をめぐって(国際金本位制の足かせ
「失われた13年」の経済政策論争
金解禁をめぐる新聞メディアの論調
経済問題にかかわる雑誌ジャーナリズムの展開)
第2部 回復への途(昭和恐慌に見る政策レジームの大転換
昭和恐慌と予想インフレ率の推計
昭和恐慌期における不良債権問題と金融システムの転換
なぜデフレが終わったのか:財政政策か、金融政策か)
昭和恐慌の教訓
- 作者: 岩田規久男
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2004/03/19
- メディア: 単行本
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